喋れた!!?
「☓☓様」
生まれたばかりの双子を女性が抱いていた部屋で、さながら執事のように側に立っているルルカと豪華なソファーに座っている女性。
(あぁ、またか…)
少し成長したルルカが母親の女性に話し掛ける。
「なぁに?☓☓☓」
「☓☓をこの『物語』から外しては頂けないでしょうか」
「答えはノーよ〜!あの子は元々気に食わないし、それに、ボロボロになって死ぬのがお似合いだもの〜!」
「そう、ですか…」
(酷!!!)
「お母様…」
ルルがおずおずと中に入ってきた。
「あらぁ〜?迷い込んだ溝鼠が私の部屋に入ってきちゃったわ〜。☓☓☓、少し殴ってから追い出しなさい。いいわね?」
「はぁ、分かりました。悪く思うなよ、☓☓」
「えっ…!」
ルルの頬にパンと良い音を立てて軽く平手打ちをした。
「ほら、出てけ」
「えっ、待って!」
無慈悲にも外に追い出した。
「☓☓☓、こっちにいらっしゃい」
「はい」
「良い子ね〜!」
ルルカの頭をワシャワシャと撫でる。
「恐悦至極です」
「うんうん!それじゃ、☓☓☓は仕事に行ってらしゃっい」
「はい。行ってまいります」
ルルカはカーテシーをして部屋から出ていった。
「さて、そこに居るソウヤくん〜?」
「うん?俺に話し掛けてる…?あれ?えっ!?あっ、喋れた!!?何で!!?」
体の透明感も無くなり、足も地面に着いている。
「ノイズを取って、よ〜し!これで良いわ〜」
「???」
「私はルミ。ルミ・オファーリエ。ルルカの母親よ〜!」
(ルルの母親でもあるのに、そこを頑なに言わない所が闇を感じる…。それより、何で名前知ってんの…?)
「『物語』の意味を教えてあげるわ〜!」
「えっ!?教えてくれるんですか!?」
「ええ、勿論。その意味は昔、貴族階級があった頃の悲劇をそっくりそのまま繰り返す事よ。そうすれば陛下が魔王で居られるもの〜!」
(う〜ん?意味を聞いても訳が分からん…!)




