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暇で暇で仕方が無いです

 ノアさんに呼ばれ、のそのそとご飯を食べた後、風呂に入り、自室に戻る為に階段を上っていた。


(気持ちは大分疲れたが、足はそこまでだな…。変な感じだ)


 扉を開ける。

「こんばんは。奏夜君」

 そこには、昨日会ったヴァンさん(怖いのでさん付け)が立っていた。

俺はそっと扉を閉める。


(俺は何も見ていない…。うん、そう、きっとそうだ!)


 心の中で自己暗示をかける。

「何故閉めるのですか?」

 扉を開けられ、中に強引に入れられた。

「あはは、昨日ぶりですね…」

「はい、また来ました」


(暇で暇で仕方が無いのかコイツ…)


「はい、暇で暇で仕方が無いです」


(心を読まれたのか!!?)


「はい。バリバリ読んでます」


(読むなや、クソ野郎!!)


「フフ、心を読んでいるって私は言っているのに、心の中で罵倒するなんていい度胸をしていますね」

「………スミマセン」

「思ってもいないのがバレバレですよ」

「アハハ、ホントに思っていますとも」

「目を泳がせながら仰られても、説得感がありませんよ?」

「……と、ところで何の用ですか?」

「特に用はありません」


(じゃあ、何しに来たんだ…?)


「貴方に嫌がらせをする為に来ました」

「は?」

「そう怒らないでください」

「………」

「まぁ、私は貴方なんかに怒られても別に何とも無いので良いですけど」


(コイツ目の前の俺に『貴方なんか』って言いやがった!!!)


「?…事実では?」

 俺が何でそんな事を思っているのか不思議で不思議で堪らないと吹き出しで書かれているような顔をされた。

俺はそれに対しての怒りを無言で耐える。

「ふむ、怒らせてしまったようですので、また明日、この国で一番有名な昔話を話に来ますね」

 昨日のように窓から出て行った。

「明日も来なくて良いですよーー!!」

 ヴァンさんが出ていった方向目掛けて叫ぶ。


(とは言ったものの、この件をルルカやノアさんに報告して来れないようにしてもらおうとは思わないんだよな…。何だかんだ言って、アイツと喋るの楽しいし。何でだろう?)

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