キツイ拷問でもするか
「…ルル様。少し外で空気を吸って来ましょう。ほら、クレアも付いて来て」
「分かった!」
ノアさんがさり気なく、ルルカとルルを離そうとする。その言葉にルルは無言で頷き、ノアとクレアを連れて出ていった。
「ルカ〜、ルルが魔族の理由を何で言ってやんねぇの?」
「別に知らなくても不憫しないだろう」
「まっ、それもそうだな」
「…?」
(何か理由があるんだな)
「ソウヤ、知ってるか。魔族は魔族からしか生まれないんだよ」
「…?」
エヴァンさんの言葉に首を傾げる。
「えっ?じゃあ、ルルカとルルは姉妹じゃ無いって事ですか…?」
「否、私達は正真正銘、姉妹だが」
「『が』?」
「理由を説明する前にクロの言葉を訂正しよう。悪魔と悪魔の子供は悪魔だが、悪魔と魔族の子供はどちらかの血を濃く引いて生まれる」
「ん〜?となると悪魔か魔族か分からないんですね」
「そういう事だ」
「なるほど、さっきの言葉の意味が分かりました」
(お母さんかお父さんが悪魔なんだな)
「それは良かった。さて、少し話がズレるが、魔界の王は『魔王』で私はこの国の王子だ。つまり私達は魔王の子。そして、魔王とその妻は魔力量が多い悪魔と決まっていてな。さて、ここで1つ、さっき説明した事と矛盾しているものがある」
「悪魔と悪魔の子は悪魔だから、おかしいって事ですか?」
俺の言葉にルルカが頷く。
「私の母は『悪魔』で、父は『魔族』なんだ。だが、非常に残念な事に父は頭が弱くてな。自分が魔族だとは知らない」
(何でそうやって言い切れるんだろう…?証拠も無いのに。それとも、有るのかな…?)
「まぁ、父は自分が悪魔だと信じていて、母はそれを面白がっているだけで訂正しようとしない。無論、周りは気付きている。だから、父は『偽物の王』母は『偽物の王を支持する悪女』と呼ばれている」
「付け足すなら、ルカは『とても優秀で女神の様に寛大な王子』でルルは『ビクビクしているだけで何もしない王女』だな。圧倒的にルカの方が人望がある」
「当たり前だ。私がそう仕向けたんだから」
(『王位継承権は私の物よ!!』的な感じ?実の妹でも王宮内ではドロドロな戦いを繰り広げているのかな?それにしたって酷いが)
「ん゙ん゙、兎に角!この事は言いふらすなよ。まぁ、ソウヤが騒ぎ立てた所で魔王は『ガキが戯言ほざいてりゃ』くらいで気にも止めないだろうが。その立場がルルだったら流石に不味いからな。絶っっっ対にルルには言うな」
「分かりました!!」
「よし。もし破ったら、ソウヤにキツイ拷問でもするか」
「絶っっっ対に言わないのでそれだけは止めて下さい!!」
俺の焦っている様子を見ているエヴァンさんはとても楽しそうな表情だった。
(それより、国家機密級の情報を俺にペラペラ喋って良いものなのか…?)




