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分からないや!

しょうもない喧嘩は直ぐには収まらず、ノアさんが割って入ってようやく一段落着いた。

「えっと、その…私は悪魔じゃ無いんですか?」

 おずおずと、手を挙げて聞くルル。

「ん?無いね。ソウヤは半悪魔半人間みたいなものだからもっと無いが」


(何だよ。半悪魔半人間って。半魚人みたいなものか…?何か自分の事だけど気持ち悪いな…)


「えっ…?」

「うん?」

 姉妹揃って頭の上に(ハテナ)マークを着けていた。

「知らなかったけ?」

「はい…」

 気まずい雰囲気が流れる。

「ノアさん」

「何?ソウヤ」

「悪魔の他に何か違う種族ってあるんですか?」

 コソコソと(さっきのエヴァンさんとノアさんとは違い出来るだけ小声で)話し掛ける。

「えぇ、勿論。色々あり過ぎるから魔界に住んでいる種族だけ言うわね。それは、悪魔と魔族よ。ルルカ様とエヴァン様、それと私は悪魔。クレアとルル様は魔族」

「その…悪魔と魔族の違いは…?」

「生まれ持った魔力量と筋力量。魔力量が多く疲れをあまり感じないのが悪魔ってだけでほぼ同じよ。個人差はあってもね。強いて言えば、人より知能が高いのと人と契約出来るのが悪魔。知能は人並みだけど、人を殺すのが長けているのが魔族って感じかしら?」

「なるほど。教えてくれて、有難うございます」

「どういたしまして」


(魔族の方が物騒って覚えておこう)


「わ、私だけが魔族ってどういう事ですか?私達、双子なのに、同じじゃ無いんですか?」

「えっと…」

 

(まだ、言い合ってたんだ)


「う、う〜ん、ぼ、ボクには分からないや!ごめんね」

 嘘をついてますと顔に書いているような見事な棒読みだった。

「……」

 ルルもそれが分かるのだろう。ジッとルルカを見つめていたが、諦めたように肩をすくめた。

「もう良いです…」

「言い争いは終わったか?ルカ」

「あぁ。でも、私からでは、はっきり言えんがな」

「まぁな」

 エヴァンさんとルルカの様子をキッと睨むルル。

「…お姉ちゃんはエヴァン様と話すほうが楽なの?」

 涙を飲み込んだような顔のルル。

「そんな事ないよ。だって、ルルはボクの可愛い妹だからね」

 台詞をそのまま読んだような強い違和感。

 

(エヴァンさんの前では『私』、ルルや俺達の前では『ボク』。どっちが本当のルルカ何だろう…?)

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