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た、ただいま

「いってえええ!!!」

 横向きのままベッドから落ち悶絶する。体中痛いが頭が特に痛かった。


(今何時だ!!?)


 スマホを取り出し時間を見る。

【6時23分】


(今直ぐキッチンに向えば少しでも手伝えそうだ…!)


   ◇◆◇◆◇◆

「今日は早かったわね。クレアは後で起こすから。じゃあ、お米をよろしく」

「はい!」

 ノアさんはフライパンで野菜を炒めていた。


(クレアはまだ寝ているんだ…)


「ルルカ様は外に出かけたから、朝食は7時30分頃。だから、そこまで焦らなくても大丈夫よ」

「分かりました。あ、そう言えば今日ルルカの昔の頃の夢をみたんですよ。俺の空想だと思いますけどやけにリアルでめっっちゃ怖かったです」

「それがソウヤの魔法なのかもしれないわよ。ほら、人の夢に入れる魔法とかね。私の魔法は周りにいる仲間が死ににくくなる魔法…。だから、後方支援向きなのよ。クレアは相手が少し弱る魔法だった気がするわ。魔界の住人は自分だけが持っている魔法があるから」

「……?俺は魔界の住人では無いですよ」

「魔法が使えれば魔界の住人だわ。ルル様やルルカ様もあるはずだもの。確か…ルル様は自分の筋力を増強する魔法。ルルカ様は火を起こす魔法」

「へぇー。知らなかったです…」

「当たり前よ。だってソウヤはここに来て1週間も経って無いじゃない」

「そう言えばそうですね」


(そっか、結構経ってると思ったけどそんなに居ないんだな…)


「さぁ、無駄話は終わり。ルルカ様が帰ってくる前に朝食の準備しちゃいましょ」

「はい!」

   ◇◆◇◆◇◆

「た、ただいま…」

「「お帰りなさい」」

 丁度7時30分に帰って来たのはルルカだった。満身創痍なのが姿を見なくても声だけで伝わってくる。

「あ、朝ご飯出来てる」

 いつもの服が所々破けており、そこから血が出ていた。『痛々しい』という一言に尽きる。

「ルル様とクレアを起こして参ります」

「よろしく〜、ノア」

 ルルカはソファーに座って包帯やガーゼで手当をしつつ返答していた。

「おはよう御座いましゅ」

 ルルがノアさんが出て直ぐに降りてきた。

「あぁ、おはよう〜!ルル!」

 さっきの疲れ切った声は何処に行ったんだと言うぐらい、いつもの元気な声だった。

「お姉ちゃん、怪我したんですか…?」

「そうそう!いつもどうり魔物を倒してたんだけどちょっとへましちゃってね〜!直ぐに治るから心配しなくて良いよ!」

「そうなんですか」

「クレアを起こして来ました」

 ノアさんがクレアを羽交い締めのまま持って来たが、クレアは起きていなそうだった。

「皆揃ったね〜!じゃあご飯にしようか!あ、ボクはお着替えしてくるから先に食べといてね〜!」

 軽い足取りでリビングの外に出ていった。

「ルルカ様もああ言ってたしご飯を先に食べちゃいましょ」

「「「「いただきます(!)」」」」

   ◇◆◇◆◇◆

「「「「ご馳走様でした(!)」」」」


(ルルカ結局来なかったな…)


「わ、わ、私が見てきましょうか?」

「いえ、私が見てきますよ。ルル様は出かけるご準備をして下さい」

「わ、分かりました…」

 ルルはパタパタと2階に上がっていった。

「ごめんね〜。朝ご飯冷めちゃったかな?」

 ルルとすれ違いでルルカが肩が少しだけ見える長袖の黒いオープンショルダートップスにガーネットレッドのスラックスで入ってきた。

「温めましょうか?」

「いやいや、良いよ。冷めてても美味しいし」

「左様ですか」

「いただきます」

「私達も準備しましょ」

「そうですね、ノア!エコバッグを何個持っていく?」

「3個位でいいんじゃないかしら?」

「分かったわ!!」

「準備出来ました…」

 ルルは長袖の黒いブラウスに、ガーネットレッドのスカートを着ていた。手には黒のハンドバッグを握っていた。

「あぁ、それにしたんですね」

「ご馳走様でした!」

「お粗末様でした」


(食べる終わるの早っっっ!!)


 いきなりルルカが手を上向きにした。そこがチカッと光ったと思ったら手のひらに赤いセンニチコウのイヤリングが置かれていた。手慣れた様子で耳に着けるルルカ。


(センニチコウの花言葉って確か…永遠の愛、色褪せぬ恋とかじゃなかったけ…?恋人も出来なかったけど『恋人に花を渡せる日が来るかも』って思って花言葉を調べまくったのが今、まさに生きたな…。思いも寄らない形で)


「誰に貰ったんですか?」

 何となく予想は付いたが聞いてみる。

「え?クロだよ。何か変にモジモジしながら渡してきたね」


(花言葉の意味が伝わってない感じ…?きっと、勇気を出して渡しただろうに可哀想だな…エヴァンさん…)

少し遅れてしまい申し訳ありません…

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