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憶測だけど

「ソウヤ、片付けと、夕飯を作るのを手伝って」

「はい」

 エヴァンさんを見送り、ルルカとルルは自室へ、クレア、ノアさん、俺でキッチンに向かっていた。

「ソウヤは食器を洗って。クレアは…外を掃きに行って」

 料理系はクレアに手伝ってほしく無いらしい。

「分かったよ!外をピカピカにしてくるね!」

 体良くあしらわれた事が分からないのかスキップして外に向かって行った。

「ソウヤ。エヴァン様とルル様が2人きりになったら用心して。あの方達は仲が大変よろしく無いから、直ぐに雰囲気が悪くなるわ」

「分かりました。因みに何故、仲が悪いのか教えてくれますか?」

「エヴァン様はルルカ様と何でも話される仲で、ルル様はルルカ様に大事にされているからこそ、あまりルルカ様ご自身の事を話されないから。要は、ルル様の嫉妬で仲が悪い。エヴァン様もそれに気付いているからこそ、気不味いんじゃないかしら?あくまで憶測だけど」

「そうなんですか…」


(裏を返せば、ルルカが本音をルルに言えばエヴァンさんと仲良くなれるって事なのかな?)


   ◇◆◇◆◇◆

「粗方夕飯の準備は出来たから、6時位まで好きにしてていいわよ」

 エプロンを外しながら話を聞く。


(今、5時くらいか…。1時間何しようかな…?)


「なら、お話し合いをしようよ!ノア!」

「うわあっっっ!!!い、居たんですかクレア!?」

 ノアさんの後ろからいきなり顔を出して驚かされた。

「良いわよ、クレア。何の話し合いをするの?」

 キッチンに置いてある椅子(リビングにあるのと同じ)を3脚向かい合うように並べ、そこに座る。

「貴方たちも座れば」

 空いている椅子を顎でしゃくる。

「はい…」

「うん!で、何話す?そうだ!私達がここに居る経緯を話そうよ!」

 

(強制参加なのかな?俺に拒否権をくれ…)


「じゃあ、言い出しっぺのクレアから言えば」

 ノアさんは自分から始まるのは嫌らしい。

「じゃあ、私から!ノアが折角譲ってくれたし!私は元々は魔力が有るだけのそれ以外はごく普通の人間だっけど、親が私を『忌み子』だって嫌がって、人売に売ったの。その時はとても怖かったし、親に売られたって言う悲しみもあった…。買われた先は研究所で、私に魔力が有るのを良い事に悪魔に変える実験を毎日、毎日繰り返したの。痛かったし、苦しいし、何より寂しくて、研究所の窓から抜け出して雪が降る中、薄着で走って逃げたら、ものの20分も経たない位で足が動かなくなって『あぁ、もう死んじゃうんだ』って悟った時に、ルルカ様と騎士の鎧を着ているムキムキの人に会って、私は最後の体力を使って声を出したの『助けて』ってそしたらルルカ様がお城?みたいな所に連れて行ってくれて、そこでご飯とキレイな洋服をくれたの!だから、『この人の側に置いてほしい』と思ってそのお城の騎士になって、戦闘経験を積んで護衛って名目でここに居るの!」

 終始クレアは笑って居たがとんでもない内容だった。クレアからしたらもう過ぎた事で笑い話かも知れないが聞いている俺は同情以外、何も感じなかった。

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