STORIES 066: SEA BREEZE
STORIES 066
そよ風を感じる、海沿いのライブレストラン。
隅にあるテーブルの席に座り…
過ぎゆく夏を感じながら、次々と紡ぎ出されるナンバーに耳を傾けている。
その合間の、周囲との他愛のないおしゃべりもまた平和そのもので…
夏が過ぎてゆくのを感じる。
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この時期は、好きな匂い、夏らしい香りが多い。
クルマを降りた瞬間とか、ふと立ち寄った店内のどこかからとか…
古い記憶や新しい思い出なんかと一緒に、火照る身体と心のなかに広がってゆく。
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焼けたアスファルトに降りそそぐ雨
コパトーンのサンスクリーン
よく晴れたプールサイド
ココナツ風の芳香剤
花火の火薬と煙
あの子の髪
砂浜
恋
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今年も夏が通り過ぎてゆく。