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第6話 ギルド登録

警備局から歩いて5分足らずでギルドに着いた。

クラシカルな雰囲気のある建物で、すべて木で造られているのがすごい。


ここが、これから僕の仕事場の拠点。どんな人たちがいるんだろう。

少し緊張してきた。

「大丈夫だ。俺もついてるからな。」

ポンと僕の肩を優しくたたく父さんのおかげで、少しほぐれた。


「よっしゃ!」

頬とパンパンと叩いていざ中へ


扉を開けると、ガヤガヤと冒険者たちが騒いでいる。

「すごい活気にあふれてるね」

「俺も初めて来たんだが、ここまでにぎわってるとはな。驚いたよ」



受付に向かうが、何人かの男冒険者に目を見られる

「なあ、あの子可愛くね?」

「おお、俺好みって感じだ」

「登録が終わったら俺のパーティに入れてやりてぇよ」


僕が男だとは全く分かってないようだから無視する


「キャーーッ!!可愛い、可愛すぎる!!!」

受付の女性も僕を見てすぐに目をハートにしながら叫ぶ

「お嬢ちゃん、ギルドに登録しに来たの?」

「・・・お、お嬢ちゃん・・・?」


さすがに我慢の限界だ。

ここまで女、女と呼ばれるとマジギレしそうだ

だから、女性の目を見ながら威圧を掛ける


「ヒッ・・・、ま、まさか・・・、男・・・の子?」

女性もたじろぐ


「そうですよ!!僕は男です」

「・・・で、でも男と偽って女の子じゃないよね?」

「しつこいですね、何なら直接確認してみますか?」

「・・・え?」


女性も少し戸惑っているようだ。

実際に触って本当に男だったら、わいせつな行為をしたと報告されてギルドマスターから厳重注意、下手をしたら解雇になりかねない。

でも、やってみないと分からない

覚悟を決めて、

「で・・・、では・・・」

ゴクリと唾を飲んで、僕に近づく。


「ちょっと待ちな」

と一声かけて止めるのは身長2mはありそうな顎髭がよく似合う大男だ

が、松葉杖を持ってるという事は怪我をしているのか


「あんた、本当に男なのか?」

「あなたもですか!?どいつもこいつも僕の容姿を見るなり女の子呼ばわり。もうヤダ!」

「まぁ、待て。男の俺だったら、別に問題ねぇだろ?」

「・・・そ、そうですけど。卑猥な触り方はしないでくださいね。」

「しねぇよ。俺を信じな」


男は僕の肩、腰、脚、そして股間に手が行く

「・・・あ」

「あ?」

「・・・あ、ある・・・」


「あの、あるって何が?」

女性が男に問う

「分かんねぇのか?男の象徴があるんだって言ってんだよ!」

それを聞いた女性は顔を真っ青にして、僕の前に来て頭を床にぶつけながら土下座

「すみませんでしたー!!!」


「すまねぇな、うちの嬢がヘマしちまって。」

「いえ、分かっていただければ十分です。・・・って、今彼女を嬢って言いましたよね?てことは、あなたは・・・」

「お、随分察しが早ぇじゃねえか。そう、俺がここのギルドマスターのアリアスだ。よろしくな。」

「僕は、リーヴェル・ジェスナーです。このギルドに入りたくて来ました。」

「そうか、よく来てくれたな。」

「って、俺も忘れるなよ!」

割り込んでくる父さん。

アリアスさんは父さんの顔を見て、

「カヴェリアさんじゃないですか!ご無沙汰しています」

「元気そうだな、アリアス」

「そうか、カヴェリアさんの息子だったんだな。輪郭がそっくりだ」

「あの、二人はどういう・・・?」

「ああ、アリアスは元警備局の人間だ。」

「ええっ!?」

「懐かしいな。もうやめて何年になる?」

「6年ですね」

「そうか、そんなに経つか」

「あの、本題に入ってもいいんじゃないですか?」

「っと、そうだった。カヴェリアさん、またあとでゆっくり話しましょう」

「ああ。リーヴェル、俺は警備局に戻るがくれぐれも気を付けろよ。」

そう言って、父さんはギルドを後にした



「さて、警備局から入所申請書をもらったはずだが持ってるか?」

「はい、ここに。」

バッグから申請書を取り出し、マスターに見せる

「フム、問題はないな。じゃ、受付まで持っていってステータスも登録してもらう。」

「具体的にはどんな項目があるんですか?」

「名前や年齢がでるもはもちろん、魔力値、属性適正ランク、称号をもとにして総合ランクが出る。一番低いのはEランクで最上位はSランクだ。ま、その上にSSランクもあるがここ数百年誰も達してないんだ。だから、現段階でうちのギルドにいるSランクの冒険者が一番上で現役で活動しているのは3人だ。」

「それほど難しいんですね。」

「ああ、昇級試験もあるからランクが上がれば上がるほど試験の難易度も上がる。」


それはごく当たり前のことだ。すべてのランクにおいて、試験内容が同じならSランクになる人は爆発的に増えるはずだ


「あんたは、これから新人として活動していくからまだ先の話だ。まずは、水晶に手を置いてステータスを測定する。これだけでいい。」

「え、それだけですか?もっといろんな検査とかをするのかと思ってましたけど。」

「大昔は身体検査とか魔法の威力の測定とか簡易的な検査も含まれていたんだが、今はこの水晶だけで全てが分かる。ホント、便利な代物だ」


手のひらサイズの水晶だが、強力な魔力を感じる

おそるおそる手を置くと、水晶が光る。

すると、プロジェクターのように壁にステータスが表示された



ステータス

リーヴェル・ジェスナー  15歳    男

魔力値:測定不能

属性適正ランク

火:SSS  水:SSS  風:SSS 土:SSS 雷:SSS 光:SSS 闇:SSS

無:SSS


討伐数

ブラックベア:216頭   ニードルスネーク:197匹  ポイズンタイガー:88頭

ゴブリン:1830匹


称号

神の領域に至る者、大賢者



総合ランク:SSS


となった。


この結果を見て、誰もが口をあんぐりとしたまま動かない


「「「「「「え・・・、SSSランク!!!!???」」」」」」

一同口をそろえて叫ぶ

「うそだ、そんなのあり得ねぇ!Sランクになるまでには20年以上かかるって言われてるのに。魔力値測定不能って、99999以上って事か?」

「それに、この魔物の討伐数。明らかに尋常じゃない。」

「リーヴェル、どうやって・・・?」


アリアスさんは、僕の肩を掴みながら話しかける

「どうって、父さんに教えてもらったトレーニングや自己流のトレーニングをしつつ成果を確かめるために森の魔物を討伐し続けただけですけど?」

「だけって・・・。それにカヴェリアさんに教えてもらったって言ったよな。それってまさか警備局の・・・。」

「お察しのとおりです」

「・・・はぁ、なんてこった。今度カヴェリアさんに会ったら厳重に注意しておく」



まさか、自分がSSSランクになるとは思わなかった

これからどうなるんだろう・・・

どうも、茂美坂 時治です。

リーヴェル、またも女性に女の子と間違われました。

こういったやり取りは今後も何度か出ます。


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