ネット.
「ただいま。」
一人暮らしの家に帰る。
シーン、と静かな部屋。
長い時間、探偵所でお話してたから少しだけ、寂しく感じる。
両親は、海外にいる。
仕事の出張だ。
「はぁぁぁぁぁ、疲れたぁ」
久しぶりに人と喋ってかなり疲れが溜まった。
ベッドに倒れ込む。
服は制服のままだ。
着替えるの、面倒だなぁ…。
モタモタと部屋着に着替えてから今度こそベッドに入る。
枕元にある携帯を取って、ネットを開いた。
“恋愛探偵所”
「検索、っと。」
出てきたのは、メンバーなど、噂に聞いていたこと。
“四人姉妹と、男女1人ずつで構成される……”
聞き飽きるくらい同じことだ。
けど、その同じ検索結果の中に、一つだけ興味深いものを見つけた。
“探偵団は皆、特殊な能力を持っている”
例には、霊感、変装などが上がっていた。
マジックも得意なようだ。
ほんと、特殊な団体だなぁ、と再確認した。
「ふぁぁあ…………」
欠伸が漏れる。
さすがに疲れた。
「寝よ」
電気を消して目を閉じると、私はあっという間に夢の世界に落っこちた。
その時間、なにやら会議をする五つの女の子の影と、一つの男の子の影。
「……今回は、どうする?」
「本人は自覚なし」
「とりあえず、叶えるか」
「「「「「了解」」」」」
なんの会議かは、探偵以外、誰も知らない。