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紹介!!

「可愛い…」

探偵所の中に入る。

室内は、とても可愛い造りになっていた。

「あ、きてくれたんだ!」

真っ先に声をかけてきたのは屋上で会ったミイちゃん。

「来てくれて嬉しいよ!さ、こっち来て!お姉ちゃん達紹介するよ!」

「お姉ちゃん?」

首を傾げる私を、ミイちゃんが引っ張っていく。

私を中に入れてくれたナノカさんはおいてけぼりだ。

それに意外と力強いな、この子。

少し強めの力で私の手を引いて連れていく先は、建物の少し奥。

テーブルとイスの置いてある場所だった。

女の人が1人、座っている。


「お姉ちゃん!新しい依頼人!」

「おぉ!ミイ偉いぞ〜!」

「えへへっ」

ミイちゃんにお姉ちゃん、と呼ばれたその人は、私を見て、少し驚いたような顔をした。

けど、瞬きした後には笑顔に戻っていて、だから多分、見間違えだと思う。


「えっと、涼夏ちゃん?」

「あ、はい」

ミイちゃんと同じ、黒髪を後ろで一つに纏める、長いポニーテール。

瞳はミイちゃんより少しだけ濃い、だけど綺麗な茶色。

きっと高校生で、同じくらいか少し上だろう。


「私は蜜姫ミツキ 琉依ルイ。ミイの姉で、長女。高校2年。よろしくね」

「うん、よろしく」

恐る恐る、ルイさんの差し出した手を握る。

握手をすると、ルイさんは、微笑んでくれた。


「私も、高校2年の、スズカ。よろしくね」


ルイさんと2人でニコニコしてると、いつの間にかミイちゃんが私の空いてる左手を握っていた。


「お姉ちゃんばっかりずるい。私も!」

「あー、ごめんごめん。ほら、ミイも自己紹介したら?」

「うん!私は、蜜姫魅依。三女で、中学1年生。

よろしくね、スズカちゃん。」

「うん。よろしく」


ニコニコ笑ってるミイちゃんは、すごく可愛い。

ほんと、お姫様みたいだ。


「お姉ちゃーーーーーーん!!!!」

「ぐぇ」

続いてツインテールの女の子がすごい勢いでルイさんに抱きつく。

「新しいお客さん!?ミイ姉が連れてきたの?高校生?ルイ姉と同じ?あ、」

機関銃みたいに喋りまくってる女の子は、私を見て言葉を止めた。

「ごめんなさい、えっと、だぁれ?」

「次の依頼人の、スズカさんよ。自己紹介して?」

「はぁい。えっと、蜜姫ミツキ 海依メイです!小学4年生の、四女!」

人懐っこい笑顔の女の子。

黒髪ツインテールで、クリクリの真っ黒な瞳。

とっても可愛い。

「よろしくね」

挨拶をすると、満面の笑みでギュッと抱きついてきた。


「あと1人…マイは?メイ。」

「えっと、外。」

「また?元気だなぁ〜」


どうやらあと1人、舞依という女の子…ルイさんの妹がいるようだ。


「じゃあ、マイのこと探しに行く?」

「そうだね!スズカちゃんも行こう!!?」

「え、あ、うん」


少し強引なミイちゃんとメイちゃんに引っ張られ、私は外に出た。

ルイさんが、困ったように、でも楽しそうに笑っていた。


女の子とこんなふうに話したのは、久しぶりかもしれない。

いつの間にか私は、みんなと一緒に笑っていた。

緊張なんて、忘れて。

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