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移る。

少し冷たい夜風が、私の髪の毛を揺らした。

「私、死んでるのか。」

今日知った、事実。

告白も、アオくんは私を見れないからできない。

「消えちゃいたいな」

「スズカちゃん。」

突然、聞こえた声。

持ち主は、探偵所で1番出番が少ない美人。

「ナノカさん、こんばんは」

「こんばんは。」

小さめのポニーテールを揺らして、小さく頭を下げる。

「消えたいの?スズカちゃん。」

「え?あ、はい、」

聞こえてたことに、驚く。

「告白、できないし、馬鹿みたいになってきて……」

するとナノカさんは、クスクスと笑った。

「え?どうしたの?」

「いや、大丈夫!大丈夫だよ!私達は、特殊な能力を、持ってるんだから!」

「??」

意味がわからなくて、首を傾げる。

「明日ね、スズカちゃんは私に乗り移るの。憑依だよ。」

「憑依?そんな、私やり方知らないし……」

「大丈夫!できるよ!私に、移りたいって、思えばいいの。」

「……」

考える。ナノカさんに移って、意味がある?

けど、気持ちを伝えられる?


なら、いいかもしれない。


「頑張る、ね」


私が小さくつぶやくと、ナノカさんはニコリと笑った。


「頑張ろうね」

と。

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