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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

高校生から見たものの見方

作者: ANZAN

「ああああああ熱い」

真夏に家を出る意味が分からない。かと言って家ですることもない。俺の家では電気代の節約のため昼間にエアコンを入れることができない。なんという親だ!このままではパソコンが落ちてしまう‼そんなことを考えながらベッドで横になっていた。

 そう、今は長い長い高校生活一つ目のイベント夏休みの真っただ中である。いちばん平和だった、そして一番リア充に近かった小学校も終わり、なんか中途半端に良かったのか悪かったのかもわからない中学校も終わってしまったのだ。中学校の思い出と言えば俺がまだラノベに目覚めていない健全⁉な時期だった。ふと思い出した。最近ニュースでよく耳にする自殺についてだ。大半がいじめによるものらしいが俺もいじめ?みたいなものにあっていたのかもしれない。靴を隠されたり、気安く話しかけてくれたと思えば濡れた手を俺の服で拭きだしたり、ひどいときはテストの前の休み時間に机をぬらされていたりした。しかし、それであまり傷ついてはいなかった。いや、傷ついてはいたが少し遊んでいたりもした。次はどんな手を使ってくるか。先読みするのが楽しみになっていた。ある程度都会の学校でラインもしていなかったが生き延びることは簡単だった。同じ仲間を探せばいいのだ。まあ、190人もいる学級でいじめられる奴が一人の訳ないだろう。生き延びることは簡単だった。しかし、いじめられっぱなしも面白くないものだ。俺は仕返しをすることを考えていた。

「なぜいじめられてるやつが死ぬ必要がある」



   佐藤 捻は、普通の中学生ではない    

「うおおおーーー」

いつも通り遅刻寸前に起きた俺(佐藤 捻)は、ダッシュで家の階段をかけ下がった。いつも通り教科書の準備がされていないようなので、高速で準備を済ませた。俺は「明日のことは、明日の俺に任せる主義」だから学校の準備はその日にする。俺の学校竹中学校は山奥にある学校だ。学校に着くまでには信号機を一つ渡る必要がある。しかしその道路沿いには信号機が3つある。そのどれかで渡ればいいわけだが俺はその信号機が青になるタイミングを知り尽くしている。つまり俺が赤信号で止まることはないということだ。いつもの計算通り俺は信号を渡る。しかし、それだけじゃすまされない。車の位置を把握して信号無視してくる車がないか調べながらわたる。それらの工程を踏んで学校につくことができる。

「やっとついたーー」朝から軽い登山をさせられた俺はいつも通り席に着いた。国語係(無理やりやらされた)仕事があるので仕方なく漢字帳のチェックをしていた。あいつらは知らない。漢字帳点検係が俺ということは俺が出してなくても出したことにできるということだ!そんなどうでもいいことはさておき俺はメモ帳を取り出した。不要物点検だ。これは俺の趣味でやっていることの一つで、何か相手がからんできたときに使うメモ帳だ。「情報は武器である」まさしくそのとおりである。クラスを見渡し怪しい動きをしている奴がいないか見渡す。

「ちっ今日は収穫なしか」

大体不要物をもってきている奴は決まっている。ゲーム機よりは携帯をもってきている奴が多いのだろう。そして携帯をもってきている奴はほぼ毎日持ってきている。つまりいつでも先生に言って没収させることができる。「先生に言う」というのは小学生みたいだと思われがちだがその効果は絶大である。今時3日ラインができないと話についていけなかったりするのだ。(特に女子の場合)下手すれば仲間外れもあり得る。なんて怖い世界なんだ。先生が生徒になめられるということが今時あるらしいがこの学校ではなかったのがせめてもの救いである。1時間目の始まりを表すチャイムが鳴った。「エアコンは今となっては贅沢品ではなく生活必要品」などと言って設置するのはいいんだが工事の音だけ聞いて過ごした小学校の記憶がまだ懐かしい。「ガラガラ」という音が鳴った。

「なぜこんな暑いのにドアを閉める必要がある」

先生が来た。ドアを閉めている理由は大体察しが付く。まずエアコンを入れるには30度を超えていなければいけないのだ。そのために誰かが窓とドアを閉めたのだろう。先生が笑いながら言ってる時点で気づいてはいるのだろうが。

「仕方ないなー」

と、言いながらエアコンをつけ授業が始まった。




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