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失恋した俺は俺にだけ弱い内面を見せてくれるクラスのマドンナと同居をする――これは完璧な彼女を救うための物語  作者: 有原優


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第25話 相談

 

 そして、俺はベッドに寝転がる。

 だが、その隣に美羅が寝転がる。


「なあ美羅、さっきは何も考えずに了承したけど。まさか一緒に寝るとはこういうことじゃないだろうな?」


 このベッドは一応二人眠れる形になっている。

 だけど、寝袋で寝ると言っていたはずだ。


「もちろん。寝袋で寝るよ。でも、寝付けるまで私がそばにいてあげる」

「それは俺が眠りにつくまでか?」

「うん」


 それは、もう。


「結局一緒に寝ることになってんじゃねえか」


 俺はため息をつきながら、いった。

 けどもう追い出す元気はない。



「どうぞ」

「素直だね」


 そして、俺の顔をじっと見てくる。

 美羅の顔が近くに感じられて少し緊張する。


「美羅……」


「どーしたの?」

「近くねーか?」

「大丈夫だよ、智也はかっこいいよ。自信持って!!」


 そういう話なのか?

 俺は強引に「離れてくれ」と言って軽く肩を押しやると、


 美羅は、


「きゃーへんたーい」などとふざけたことを言う。


 さてそれはともかく。



「それで、少し聞いてほしい話があるんだ」


 俺は、幸原さん、いや緑さんから来たメールを見せる。


「なるほどなるほど。ふむふむふむふむ」


 まるでエセ探偵みたいなことを言う。

 どこぞのミステリー小説でもよんだかのようだ。

(もちろん美羅はそんなものは好んでは読まないのだが)


「わかった。それに行くって言ったけど夢ちゃんのことがあるから迷ってるんだよね?」

「ああ」

「分かった。じゃあ、ふーむ」


 そう言って自らの顎を触る美羅。


「そうだ!!」


 そう、言った美羅は早速。

 俺の腕をぎゅっとつかむ。


「何だよ」

「今度のデート入ってさ、そこで結論を見つけるんだよ」

「結論?」


 俺は首をかしげる。


「幸原さんを選ぶか、夢ちゃんを選ぶか」

「そうは言われてもな」


 それでも気になることは沢山ある。


「私がサポートするから」

「サポート?」

「監視って言えば良いのかな、ストーキングするから」

「……お前なあ」


 俺は溜息を吐く。


「自分が行きたいだけだろ」

「ばれた?」

「言っとくけど、助けはいらんからな。俺だけで答えを出す」

「お、言ったね」

「ああ」


 すると美羅は布団越しに俺を抱きしめてくる。


「何だよ」


 美羅の顔がさらに近くに来ている。

 そのせいで謎にドキドキしてくる。

 くそ、調子が狂う。


 俺は息を吸う。


「やめろ」


 そして突っぱねた。

 それに対して美羅は「えへへ」と単に笑った。


 そこからは何を話したのか覚えていない。

 だけど、唯一覚えているのは、美羅にドキッとしたことだ。

 これ以上恋愛対象が増えたら困るのに、昨日の美羅は積極的だった。


 そして今もだ。


 翌朝となった今、美羅は俺に抱き着いて寝ている。

 結局寝袋に戻らなかったのだ。


 おかげで親友と共にベッドで一夜を過ごすこととなった。

 変な意味ではないとはいえ、少し異性の友達に対してやり過ぎなのではないだろうか。

 同性相手にもこんなことにはなったことがないというのに。


 とりあえず美羅がまとわりついてるのだけ何とかしなければ。


「おい、美羅」


 目を覚まさない。


「おい! 美羅!!」


 大声で言うと、ようやく目を覚ました。


「おはよう」

「うん、おはよう」


 そう互いに笑顔で言いあった。


「美羅、一ついいか」

「なに?」

「昨日のはやりすぎ」


 俺は寝起きの美羅にそう告げたのだった。

 元もちろん俺も平然な精神だったら何とも思わないのだろうけど。



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