表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダリテア・スピアーズ  作者: らーじ
2章
15/73

2-6

ここは、アメリカ合衆国、ハーインディ州。

 アメリカ合衆国、中央北に位置し、古き良き伝統を重んじる州である。

 しかし、最近は新しい住民が次々へと他州から住み移り、かつての風習の街はひっそりと消えつつある。


 そんな中でも文化がまだ残っている場所に、ある者がたくさんのガラクタの置かれた街の片隅のボロいアパートで、1人で、カタカタとパソコンを打つ。

 その画面にはインターネットのプロバイダのニュースサイトで、「ラウラン・N・シャルキュリーネ、意識不明の重体!いまだに回復せず!」と堂々と書かれている。

 その文字を見た、者―、1人の女性は落胆してしまった。

 女性は辺り一面には物が散らばり、光の当たらない場所に座っている。

 年はラウランに近い。そして、髪は黒くて、前髪を総じて長く、ここ数年、髪の毛を切っていないという印象を受ける。

 独り暮らしもここ数年している。


「ちっ、チェックメイト出来なかったか。

あの野郎め…」

 女―、ケイト・デラスは舌打ちして、舐めていた飴玉を再び舐め回した。


「だれーが、あの野郎だって?」

 男がケイト家のドアを叩くと、すぐさまに家に入り、ぬっとケイトに顔を出す。

 大柄で顔に傷を負った男―、ルケイマ・ボルナレフはケイトの一言に対して、ムッとする。

「家に入ったんなら、入ったって言えよ、このクソ野郎!」

 ケイトもムッとしてルケイマに対して怒鳴る。

「それよりも、お前がネットから仕入れた、ニホン式の術を取り入れた呪術―、あれが、ラウランに効いたのかもしれんな。

このままいくと、アイツ本気で死ぬぞ。」

「まあね、でも、あんたがアイツを殺すのに躊躇したから、あと一歩っていうところで、私が呪術を施したのよね。

 そんなときに飛んだ邪魔者が入ったけど、それはいいか」

「ふん、この女、口からいろいろと頭に来ることを喋るな。

 今度、またその手のことを言ったら、ラウラン反逆同盟は解散して、今度はお前をファックして引きづり出すからな!」

「おおっ、怖い怖い。男って野蛮で怖いねー」


 すると、窓の外に一つの車が止まった。

 車は高級車で、ここの地域の人々じゃなかなか手に入りにくいモノだ。

「くそ、またアイツか。

 俺達の仕出かした事に興味があるから、取材させてくれって、スタンスだろうな。

厄介だ!」


 車から出て、身に着けていた高級サングラスを外した男―、ノサン・フリューレを見て、ルケイマは別のイライラを出して口に出す。


 インターフォンと同時にノサンはケイト家に入る。

「君たちは米国にとって、すごい壮大なことをしてくれたよ。

 これにて、ラウランが死ぬと、米国に新たなる歴史が刻まれる。

偉業を成し遂げたと」

 すると、二人は同時にムッとノサンに向かってする。

 スーツ姿のノサン、この男は記者であり、ルケイマ、ケイトがラウランを意識不明の重体へと追いやったところを目撃したのである。

「おい、目撃したからって、調子に乗るなよ。

 下手にマスコミや警察にこのことをバラしたら、ラウラン以上のことをするからな!」

 今度はノサンを脅すルケイマ。

「はいはい、わかったわかった。おっと、大人しくしろよ。このデカブツ男。

まあ、俺もこういうのには興味があるんだからな」

 やれやれとノサンは手を上げる。




 そもそものきっかけは、ラウランが人気急上昇の最中のことだった。

ケイトはラウランの変ったというか、高飛車な行動が気に食わなくて、それに腹を立てて、インターネットの掲示板サイトに「ラウランアンチスレ」を立てたが、イマイチ、パッと盛り上がりせず、途方に暮れていた。

 しかし、ラウランに熱愛が発覚という情報の一石が投じると、おそらく男であろう、そこにたくさんの書き込みが書かれた。

 そして、アンチラウランとプロフまで書きこんだケイトのtwotterにある日、ルケイマがフォローしてきたのだ。

 ダイレクトメッセ―ジには「今回の熱愛の一件、俺は許せない。

ケイト、アンタとは気が合いそうだ、一緒に手を組んで、ラウランを死へと追いやらないか?」

と送ってきたのだ。


 ケイトとルケイマはこの件に意気投合して、このラウランを暗殺を計画したのだ。

 ルケイマは夜中1人で歩いていたラウランを背後から襲い、凶器のナイフで彼女の背中を切ったのだ。


 しかし、どこか躊躇めいてしまったルケイマ。

 ラウランにまだ息があるとして、ケイトがやがて現れ、彼女の横に釘で刺した藁人形を置き、「魂を肉体から切り離す」というケイトがネットで仕入れた妖しい黒魔術で、ラウランを苦しませることに成功。

 そして、凶器と藁人形を持って、二人で急いでその現場から逃げた。

 しかし、そこにはラウランのパパラッチのノサンが目撃していたのだ。


 翌日、ノサンは「昨晩は何事か?」と人気のない森へと二人を連れ、問いただしたのだ。

 二人は最初は嘘をついていたのだが、やがて、ノサンが「秘密は絶対に守る」と話すと、二人は本当のことを話したのだ。





 そして、今、憎しみで殺して、呪術までもかけたラウランが意識不明の重体だったという現実にケイトとルケイマは同様を隠せないでいる。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ