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8/21

★9 恋人

よろしくお願いします。

高評価、ブックマーク、感想、ありがとうございます。


★7親友 に ★8親友 も入れていましたね・・・ 


・・・午前中いっぱいかかってしまった。

昼休みに教室に戻るとみんなが俺を取り囲んだ。


俺の顔に貼られているシップや大きな絆創膏を見て、みんな心配そうな顔になった。


「おい、大丈夫か?どこ行ってたんだ?どうなったんだ?」

江山が一番に食い付いてきた。


「病院で診断書もらって、警察に刑事告訴してきた。」

「うおっ、龍聖、逮捕されるってことか?」


「ただの傷害で、未成年だからどうかな?・・・アイツは?」

「龍聖はすぐに帰ったよ。愛梨沙は、1時間目はいたけどな・・・」


「そんなことより、ゴンちゃん、かなり腫れているけど大丈夫なの?」

男どもを押しのけて、皐月が心配そうな顔を見せた。

「まあ、結構痛いけど・・・」


「大庭くん、私のせいでごめんなさい!」

また樹愛羅が頭を下げた。


「いや、大浦さんのせいでは全くないよ、なあ?」

「そうそう、大浦さんと関係のないところで龍聖がキレたんだし。

それに、全部ゴンの作戦どおりだから。」

翔真が何でもないことのように頷いた。


「・・・やっぱり、頭が痛いから帰るわ。」

「ちょっと待って!心配だから付きそうよ!」

「わ、わたしも!」


俺が立ち上がると、皐月と樹愛羅も帰る準備を始めた。


俺は五十嵐春奈に近づき、頭を下げた。

「ごめんなさい。イインチョを巻き添えにして。」


「龍聖をヒドイ目にあわせてくれるんでしょ、まあいいわ。」

全然イイって感じじゃないけど、無理矢理笑って五十嵐春奈は許してくれた。


「1人奪われてすぐに2人お持ち帰りってなんなんだよ!」

江山のぼやき声が聞こえた。


昼寝から起きてみたら、皐月が俺の部屋で勉強をしていた。

「ゴンちゃん、どう、具合は?」

「うん、ホントに楽になったよ。ありがとう。」

皐月の心配そうな顔が少し和らいだ。


「でも、腫れは変わってないし、アザも大きくなっているような・・・」

「でも、痛みはマシになったから。ちょっとお茶飲みたいな。」

2人でリビングに行くと、樹愛羅が晩ご飯を作っていた。


樹愛羅は料理のレパートリーは少ないらしいが、

昨日はレシピを忠実に守って美味しい晩ご飯を作ってくれた。


樹愛羅がお茶を入れてくれた。

「大浦さん、今日はどんな感じだったの?」


「酷いことは全く言われなかったし、されなかったです。

何人かの人は笑って話しかけてくれました!

でも大庭くん、ホントに酷い顔になっちゃってます。大丈夫?」


「うん、昼寝前よりはぐっと楽になったよ。ありがとう。」

心配そうな顔がちょっとホッとしていた。

荒んでいた心が洗われていくよ。


ピンポーン。玄関の呼び鈴がなった。イヤな予感がする!


3人で顔を見合わしたら、皐月が立ち上がって、玄関のドアに顔をくっつけた。

「・・・愛梨沙だけど、どうする?泣いているよ。」

一度は話さないとな・・・


「リビングに通してくれる?」

「私たち、席を外したほうがいいよね?」


「いや、俺が感情的になったら困るから、一緒に聞いてくれるか?」

俺は自分の部屋から可愛らしい紙袋を持ってきた。


「ごめんなさい!私が悪かったの!ごめんなさい!」

リビングに戻ると愛梨沙が頭を下げた。

顔を上げると、俺の顔を見て心配そうにした。


「ああ、ゴンちゃん、大丈夫なの?」

「まだ結構痛いんだ。何しに来たの?」


「ごめんなさい!

あ、あの、4月から塾の同じクラスにりゅ、仙石くんが入ってきたの。

私と同じで元町高校に行きたいんだって。

ゴンちゃんや春奈ちゃんと一緒の高校に行きたいって。

ギリギリの私より、仙石くんはもっと頑張らないといけなくって・・・

それで、塾が終わったら少しだけ、一緒に復習するようになって・・・

一緒に帰るようになったら、突然、「好きだ!」って抱きしめられて・・・

ダメだって言ったんだけど、何度も、何度も、「好きだ!」って言われて・・・

それで、デートするようになっちゃったんだ・・・

でも、エッチなんて絶対にしていないよ、ねえ、信じて!お願い!」

愛梨沙がすがるような目をしていた。


皐月と樹愛羅は、俺を心配そうな目で見ていた。

俺は大きなため息をついた。


「あの動画は俺が撮ったんだ。

知っているかな?今日が付き合ってからちょうど1年になるんだよ。」

ちょうど1年と聞いて、愛梨沙はハッとした。


「だから、イヤリングを買いに行ってたんだ。これだよ。

・・・耳に穴を開けるのが怖いって言ってたよね。

でも、先週はなかったのに、今はピアスを着けてるんだね。」

愛梨沙の右手がピアスを隠した。今さらだけど・・・


「金曜日に体調悪いって伝えたけど、そっちからの連絡なかったよね。

恋人が体調悪かったらお見舞いに来ないかな?

行けなかったら、電話くらいするよね?ラインくらいするよね?

アイツの方が好きなら別れを言ってくれればよかったのに。」


「違うの、好きなのはゴンちゃんなの!」

愛梨沙が泣きながら叫んだが、取り合わず話を進めた。


「そうしたら、恋心や友情が残っていたのに・・・

今は、軽蔑、嫌悪、気持ち悪いで一杯だ。

もう近寄らないでくれ。話しかけないでくれ。」


「まって!ごめんなさい!」

「今日はどうだった?みんなはお前をどう見ていた?

楽しみだな、この1年間。俺はもうお前とは関わらないけどさ。」

俺の皮肉でイジワルな言葉に、愛梨沙の顔が恐怖にゆがんだ!


「許して、私を助けて!」

「まあ、龍聖に助けてもらったら。じゃあな、さよなら。」


「あんなこと言われたら無理よ!お願い、許して!」

「あんなことされたら俺が無理!帰れ!」


悄然として愛梨沙が玄関を出ると、バタンとなるべく大きな音が立つように扉を閉めた。


皐月と樹愛羅は心配そうに俺を見つめていた。

「ゴメンな。イヤな場面に立ち会わせて・・・」


18時になると皐月は親の食堂を手伝うために帰っていった。

樹愛羅がつくってくれたホワイトシチューはやっぱり優しい味だった。



読んでくれてありがとうございます。


面白ければ評価をお願いします。


また明日投稿します。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後の浮気女と主人公の掛け合いにクスッとしました。 [一言] 裏切り逆ギレ男と浮気女に学校側(担任含む)への『ザマァ』を期待しています。
[良い点] 愛梨沙と龍聖ざまあですな [一言] さて龍聖はどうなるんでしょう? 最悪退学? 愛梨沙は完全に保身だね 助けたらまたやるかもしれんから素晴らしい判断よ
[良い点] これくらい気持ちよく切れると良いですよね。 [気になる点] 龍聖はどうなるのかな?
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