表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/21

★7 糾弾された! ★8 親友

よろしくお願いします。


2話分、いれちゃいました・・・


月曜日の朝、1時間目が始まる20分前に教室に着いた。


「「おはよう!」」

樹愛羅と声を合わせて教室に入ると好奇の視線が突き刺さった。


「おは!ゴン、後ろの子だれ?浮気相手?」

女の子が大好きで、調子乗りの江山幸太郎が早速食いついてきた。


「浮気なんてしてねーよ。」

笑顔で答えたあと、教壇に立って見回すと25人くらいいた。7割くらいかな。


皐月と翔真が笑顔で頷いた。


昨日の夜、電話でちょっとだけ樹愛羅のことを伝え、早く来てくれるように頼んでいたから、

愛梨沙と龍聖も来ていたけど、やっぱり誰か分からず当惑していた。


「みんな、この子の話をちょっと聞いてくれ。」

大きな声を出して注目を集めてから、樹愛羅に教壇を譲った。


みんながざわめいている。誰か全く分からないみたいだ。当然だけど。


「みんな、おはよう。大浦樹愛羅です。」

樹愛羅が声を張ると、同級生たちは騒然とした。


「あの、ゴメンなさい!いつも不潔な格好で不愉快な思いをさせて。

いつも挨拶もしなくって。

ホントにごめんなさい!

これからは気をつけるから、どうか許してください!」


イジメをやるヤツは、イジメをされる側に原因があると必ず主張する。

まずは、その原因を潰していく作戦だ!


悪いのは絶対にイジメるヤツだけど、

樹愛羅の場合は改善の余地がありまくりだったからな。


樹愛羅は頭を勢いよく下げると、教卓に頭をぶつけて大きな音がなった。

「ぶほっ。」

俺は吹き出してしまったけど、みんなはそれどころではなかった。


ビフォーアフターが凄すぎた!呆然としていて反応できない。


「うん、よろしくね!」

作戦どおり皐月が近寄って肩を抱いた。

「ありがとう。」

樹愛羅は笑顔を浮かべてちゃんと答えた。


委員長の五十嵐春奈も後に続いた。

とりあえず反発を受けなかったので、樹愛羅はホッとしていた。


・・・だけど、他のみんなは様子見を続けている。


樹愛羅は江山幸太郎に近づくと頭を下げた。


次の作戦、一番近くの男に謝る、が開始された!

「ごめんなさい。許してください!」


「えっ、ああ、うん。」

江山はあいまいに頷くと、ほのかな笑顔を浮かべた。


可愛いコに弱いんだから・・・偶然だと思うけど、ナイスチョイス!

江山は樹愛羅に嫌がらせをしていたけどな・・・


流れが変わった!他のクラスメイトも笑顔となってイイ感じになってきた。


後から入ってきたヤツらはこっそりと後ろにいるヤツに話しかけてビックリしている。


だが、険しい顔の龍聖が大きな声を出すと、たちまち空気がひんやりとした。

「おい、ゴン!お前、大浦とどんな関係なんだ?

もしかして、愛梨沙がいるのに浮気したんじゃないのか?」

親友だっていうのに、なんてエラそうで、一方的な言い方なんだ。


「ただの友達だよ。指1本触れたことないよ。」

「嘘つけ!いい雰囲気じゃね~か!

この土日、愛梨沙に逢わなかったんだろ?大浦とずっと一緒だったんだな!」


エラそうに決めつけて、同意を求めるべく周りを見回した。


愛梨沙も俺を強く睨み付けていた。

これまで何度かケンカしたけど、見たことない表情だった。


★8 親友


決意がダメ押しされた。


「いや、浮気じゃない証拠がある。これを見てくれ。」


タブレットを取り出して再生を始めると、

「ゴン、何が始まるんだ?」

江山が食い付いてきた。


「金曜の夕方、大雨の時だよ・・・」

駅の改札で待ち合わせていた2人。出会うと笑顔で手を繋いだ。

駅の外へ出ると、傘を指す前に抱き合って何度もキスした・・・


「おい!龍聖と愛梨沙じゃね~か!」

江山が大きな声を出すと、「ええっ」とか言いながら

みんなが群がってきたので、もう一度再生してやる。今度はアップで。

お互いうっとりした顔で何度もキスをしていた。


龍聖と愛梨沙、龍聖の彼女の五十嵐春奈も顔が青ざめ、立ちすくんでいた。

「な、なんで・・・」


愛梨沙が呆然と呟いた。

春奈の唇は震えたものの声は出なかった。


動画の再生が終わるとみんなは龍聖と愛梨沙を見比べた。軽蔑の眼差しだ。


「な、何が悪い!キスしただけじゃね~か!」

その空気に耐えきれず龍聖が逆ギレした。体がワナワナと震えている。


なるべく冷静な口調で指摘する。

「キスはいいさ。ただし、相手が親友の俺の彼女だったし、お前も彼女いるんだろ?」

「うるせー!お前が親友?笑わせるな!お前みたいなキモいヤツ、相手にしてね~よ!」


今度はスマホの音声をみんなに聞こえるように再生した。

『ゴンだけど、龍聖に頼みがあるんだ。

明日の朝、大浦樹愛羅のイジメをなくすために一芝居打ちたいんだ。

少し早く来て、協力してくれないか。』


『大浦の?え~っと、そうだな、まあ、いいか。

親友の頼みならなんだって聞いてやるよ!』


「・・・ほら、自分で俺のこと親友だって言ってるよ。」


龍聖の目は血走り、顔は憎悪にゆがんでいた。

「!!!このクソやろー!お前のことが大嫌いだった!

いつもエラそうにしやがって!

いつもエラそうなお前に嫌がらせしたかったんだ!

だから、こんな女を口説いてやったんだ!

すぐに股を開いてくれたよ。お前はまだしてなかったのにな!

昨日はずっとヒイヒイよがっていたぜ!このクソ淫乱女!

この童貞やろー!ざまあみろ!」

龍聖はけたたましく笑った!


「そんなのうそ!うそ!うそ!」

叫んでいる愛梨沙はもうぶっ壊れそうな顔をしていた。


「さっきは証拠なしで俺の浮気を罵っていたのに、自分はいいのか?

流石だよ!りっぱ、りっぱ!お前はスゴい!お前に比べて、俺はダメ人間だ。

・・・はい、これで満足したか?」


笑顔を見せると、龍聖が俺に襲いかかってきた。

何発か殴られ、倒れると馬乗りになってさらに何発か殴られた。


「おう、お前ら何してんだ!」

授業のためにやってきた担任の木越が大声を出した。

江山や他の男が龍聖を引き離してくれた。


「離せ!殺してやる!」

江山たちに捕まえられていても龍聖は吠えまくっていた!


涙目の五十嵐春奈が龍聖をひっぱたいた!

龍聖は憑きものが落ちたように呆然となった。


先生がはーっとため息をついた。あからさまにやっかいごとに巻き込まれたって顔だ!

「仙石、大庭、職員室まで来い。1時間目は自習だ。」


職員室に入ると、先生は自席に座ってふんぞりかえった。

「で、なにがあったんだ?」


龍聖がそっぽ向いて答えないので、俺が答えることにした。大声で。

「大浦樹愛羅がイジメられているから、それを止めさようとしたんだ。」


「おい、もっと小さい声で。」

慌てて先生が注意してきた。


周りの先生はこちらをぎょっとして見ていた。お前らだって知っていただろ?


「そしたら、コイツが、俺が大浦さんと浮気しているって言ったんで、

逆に仙石と俺の彼女の浮気動画をみんなに見せてやったら、

コイツから一方的に殴られた。

はい、これがその一部始終。」


翔真が撮影して俺に送ってくれた動画を先生に見せた。

「コイツ!」

また龍聖にぶん殴られた!


周りの先生が慌てて止めに入った。


「はあ。仙石、まず大庭に謝れ。家に帰って大人しくしていろ、また連絡するから。」

先生は超面倒くさそうに言うと、ヒラヒラと手を振った。

龍聖は謝らず、俺を睨み続けていた。


「木越先生、俺、今から休みます。」

「はあ?何言ってんだ、大庭?」

「診断書もらって、警察に被害届を出します。失礼します。」


俺は脱兎のごとく逃げだして、立ち上がり俺を止めようとした先生を振り切った。

カバンも教室においたまま病院にかけこんで診断書をもらい、警察に刑事告訴を提出した。


「・・・ホントに出すの?友達でしょ?親はなんて言ってるの?」

「向こうから縁、切られたんです。親は任せるって。」

「・・・じゃあ、受理します。」


読んでくれてありがとうございます。


面白ければ評価をお願いします。


また明日投稿します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 教員と警察のクソっぷりがリアルですね。
[一言] 診断書を貰い警察に駆け込む あたり前の対応なのに何故か創作では見ない展開 良いですね
[良い点] 判断が早い!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ