二十一戦目
*咲羅視点。
先生が魔法を発動した。
地面に描かれた魔法陣が紅く光り、宙に浮かび上がる。
上空で爆発を起こすとネットのように格子状に広がり学校全体を覆い尽くす。
紅い光は見えなくなった。
フリーズブリーズの魔術構成に私が関わった事により私は理論的に理解してしまった。ジョブ、賢者とは恐ろしい。
スキル、叡智が勝手に解析してしまったのだ。
空間全体を凍らせる術。
敵、味方を区別する術。
時間延長する術の3段構造になっている。
これに更に強化を加えるのなら、空間を維持する魔法を追加すれば効果時間は3倍以上膨れ上がると理解する。
だからと言って同じ魔法を再現出来るか?と言われたら無理だ。
私はまだMPが少なくて使えないし、上級魔術を使おうと思ったら魔道士必須スキル、魔術回路と魔術制御スキルを覚えないといけない。
操るには複雑な魔術操作がいる。よって私には必要ない魔術だ。
大雑把な私にとってイメージのまま爆発させるやり方の方が合ってる。
方式に沿ってとか、細かい制御とか大っ嫌いだ。
はぁ、儀式魔法って魔力消費が激しい。
疲れた。頭痛い。私MPすっからかんだ。
乙女の魔力をなんだと思ってるんだか、この教師は。デリカシーを知れ!
自分で協力を買って出たくせに、心の中で罵倒する。
しんどい。
精神統一を行う。
「新子さん。ありがとうございました。あなたのお陰で定刻通り結界を展開出来ました。」
大の大人に改まって頭を下げられた事が初めてだった為、戸惑ってしまう。
それに・・・このしんどい儀式魔法を昨日は1人で張ってくれたんだっけ?
野崎先生って意外にやるじゃん。少なくとも私は無理ね。
「あ、いや。野崎先生がいなかったら私達生徒はもっと死んでいる訳だし。礼はいいです。それより、どうやったら元の生活に戻りますか?この生活はいつ終わりますか?教えて下さい。」
そう言えばこの先生に私から話しかけたのって初めてかも。
「それは冬月先生から聞いてないですか?ダンジョンを攻略する事です。ダンジョンマスターを倒す事でダンジョン崩壊させるのです。そしたらその地区はモンスターが湧きません。」
「具体的にいつ終わるのか、知りたいんです。」
「いつ終わるかですが、明日早朝、福岡に住む私の元チームメイトがここに到着します。私は2人で攻略に行くつもりです。」
私は・・・戦力外って事?
「私も行きます。連れて行って下さい。」
「ダメです。レベルは61ですか?装備が整ってないです。死にに行くようなもんです。」
「先生もレベル60ですよね。」
「二つある職業の一つがです。称号も100以上取得して、スキルも充実してます。称号、新子さんなら分かりますよね。」
称号1つでスキルポイントは10からだ。
ゴブリンキラーとジャイアントキリングでは称号から得られるスキルポイントに違いがある。
つまり同じレベルでもスキルポイントのアドバンテージは1000〜2000以上も差があるのだ。
野崎先生も私では次元が違う。なんか悔しい。
「分かりました。大人しくしてます。」
「何かあったら学校の生徒達を守ってください。」
生徒の私が生徒たちを守る!?ちょっと!!野崎先生の方が強い癖に人任せですか!?私自身の事で手一杯だってば!!
「私がですか!?」
「嫌なら結構です。」
「言われなくてもやりますけど、改めて言われるとムカつきます!!」
「大人の仕事とは思いますが・・・貴方にしかお願い出来ません。無力ですみません。」
「謝らないで下さいよ。ますますムカつきます。」
「ですが、よく考えて下さい。こうなった世界に大人も子どもも関係ありません。力あるものが力無いものを守る。それが当然の摂理だと思いませんか?」
この先生、自分の理論を展開しているように語ってるけど、よく聞いてると開き直ってるよね。
「何が言いたいんですか?」
「意識付けです。ジョブに恵まれた事に傲慢にならず、邁進して下さい。期待してますよ。」
教師面かい!!
「そういうのは結構です。しんどいので。失礼します。先生こそ、生きて帰って私達を護って下さい。」
私は会話を強制的に切り上げる。これ以上話していると刀を抜刀する・・・みたいな間違いが起きてしまいそうだ。
私は歩き出す。
「善処します。」
すれ違い際に見てしまう。そう返す野崎先生のその顔は、嬉しそうに笑っていた。
なんか脳裏にその笑顔が焼き付いて離れない。何よこれ!!
私はあの先生に心を乱される。
やっぱりあの先生とは合わない。多分前世は殺し合う仲だったに違いない。
そんな事考えながら教室へ戻った。
街中の電気が消えていたのでもしかしてと思ったが、電気は復旧せず。
これは本当に大元の電力会社がやられた事を意味していた。
初の暗闇での生活だった。
みんなが不安がるので学校中に光の灯籠をばら撒いておく。
暖かい光で満たされた。
家庭科室で、調理が始まった。
ジョブレベルの低い学生達が頑張って魔法で木を燃やし、鍋を振るう。
不思議な光景だった。
炊き出しを皆に配り、食事して片付ける頃には12時を回っていた。
「新子さんと田辺さんは今日頑張ったので片付けは私達がします。守られてばっかりで私達の立場がないので。」
教室内の女生徒達に言われたのだった。
全身筋肉痛で、体力的に限界だったので正直助かる。
私は眠りについたのだった。
朝、綾香ちゃんが起きる前に目が覚めてしまった。
朝9時。
この時間、野崎先生はもう作戦遂行中だ。うろついてても出会う必要ない。見回るとする。
「新子さん、元気してた!?」
「佐藤さん元気?」
クラスメイトに会う。
「新子さんが学校守ってくれてるおかげで元気だよ。」
「私は何もしてないって。」
「謙遜しなくても。」
私は気になっていた。この教室の女生徒らが美容液かのごとくに身体に塗っているもの。
見た事無い色してる。
「何塗ってるの?」
「野崎先生から支給されたクリームで、身体に塗るとMPが増えるらしいの。魔術職には必須だからって塗ってるの。」
あのエロじじいぃぃ!!!とうとう本性現したか!!
結界の件でちょっとは見直したのに、油断したらすぐ性的な嗜好を生徒強制する!!許せん。人間の屑め!!
「成分大丈夫?怪しい成分入ってない?野崎好みに仕上がってない?」
「なになに?異世界製だから知らない。でも効果はあるよ。新子さんも塗ってみなよ。気持ちいいよ。」
「いらない。」
「あ、凄い顔。ごめん、薦めた私が悪かった。」
「私決めた!!」
「何を?」
「野崎先生帰ってきたら、大分港に沈めてやる。」
「辞めなってそれ。冗談に聞こえない!!」
その会話の最中外から争うような声が聞こえた。
「えっと、ごめん、外がうるさいよね。」
「うん。そうね。」
そっと外を覗くと、見覚えのある女性が叫んでいた。野郎共が集まっている。
ああ、ドンキホー○内で出会った女性か。
「ちょっとあれ、知り合いだ。」
「本当に!?」
「様子見て来るから。またね。」
「またね!頑張ってね。」
私はグラウンドへ移動した。
女の人、着の身着のまま逃げて来たような感じで服は薄汚れ、傷だらけだった。ヤンキー達に囲まれて喚き続ける。
「あんたらが居なくなったせいで!!!」
と、ずっと泣き喚いている。
なんだろう。
行ってみる。
「どうしたの?」
私はヤンキー達に声を掛ける。すると
「姉御!なんで来たんですか!!」
「いや、騒ぎになってるから来るでしょう。それにその呼び方どうにかならない?私年下よ。」
なんて呑気に突っ込んでると、その女の人に胸ぐらを掴まれた。
「あんたのせいよ!!なんて事してくれるのよ!!」
取り乱していた。
「私!?ちょっと言い掛かりは辞めてくれる!?」
「ウチの戦力をよくも!!」
「逆恨みだって!!そもそも貴方が『勝手にしなさい!!』って追い出したから悪いんでしょう!!」
「いや、普通本気で出てくとは思わないでしょう!!」
「自業自得じゃない!!」
「アンタ一体何様よ!!」
取っ組み合いになる私達の間に、
「落ち着いてくだせぇ。」
「何があったのか説明してくれて!!」
と、緑髪と金髪の男が割ってはいる。
そこで私の冷静になる。このステータス差で殴り合いの喧嘩をしたらどうなるのか?最悪、パンチ一撃で死に至る。
しかし相手の女性の怒りは収まらない。
ゆっくり10分くらい罵声を聞いて。落ち着いた。ゆっくり話し始める。
話はこうだった。
昨日停電が起こり皆の恐怖は増すばかり。その不安からモンスターに手こずるようになった。
停電してからモンスターのレベルが上がり、今まで出ないモンスターが出るようになった。
鬼が出現したのだ!!その強さに怯んだチームメイト達は一気に崩れ落ちた。
何人も犠牲になりながらなんとか倒したものの、チーム内で亀裂が起こる。鬼が出る恐怖。暗闇での恐怖。
やはり人って自分が1番。味方もどうせ自分をいいように利用する。
疑心暗鬼になり、人々はついに仲間同士で殺し合うようになった。
もうそうなったらあの場所には居れない。
モンスターを避けながら逃げて来たのだ。
「あの時、ヤンキー達と一緒に来ればこんな事にならなかったのに。」
私は自業自得だと暗に伝えている。
「だってこんな事になるなんて思わなかった!!」
300人だろうと、生活物資は分け合うべきなのに。欲を出した罰なのだ。
私は尋ねた。
「他に生存者はいないの?」
「居たとしても仲間殺しまくった殺人犯よ。会いたくない。」
「そう。だから貴方1人でここに逃げて来たと。」
「そうよ。いいじゃない1人でも。匿って貰えるんでしょう?」
皆で一緒にって考えはなかったのね。
もしくは・・・皆殺しか。
「じゃあ匿って貰えるように先生に頼んでみるけど・・・。」
「あら嬉しい。」
「でも貴方、匿われる前にする事あるんじゃないの?」
「何?」
「貴方、私を嵌めたでしょう?」
「なんの話?」
「危険と知りながらスーパーに向かわせた。いろいろ危険性を伝える義務ってあると思うんだけど。」
「え?でも食糧は沢山あったでしょう?」
「私は勿論、そこにいるヤンキー達と冬月先生、綾香ちゃんを危険に合わせた自覚はあるかしら?」
「あそこ、そんなに危険だったの?」
「然らばくれる気?貴方は知っていたと、ヤンキー達が言ってたけど。」
「それは・・・。」
「ドンキに帰れ。」
「その権限は生徒の貴方にあるの?」
それは無い。でも私はこの女を信用出来ない。
「ある。」
「何を根拠に?」
私は言い負かす案を模索する。しかし言葉で言いまかせるほど私は口が達者な方では無い。
すると・・・
「話は聞かせて貰いました。昨日ぶりですね、お姉さん。」
私は後ろを振り返ると冬月先生と・・・おまけに綾香ちゃんまでそこに居た。
「貴方は・・・。」
「冬月と申します。ここで教師をやってます。」
「助けて下さい。」
「ならまず、謝罪からすべきなんじゃないですか?」
「だから、私が何かした?」
「お話になりませんね。社会人として、人としてモラルを感じられません。お引き取り下さい。」
「え?どうして?助け合うのが人でしょう?」
「自分の胸に手を当てて考えて見て下さい。貴方は何をしました?ドンキにいた皆様は皆死んだのですか?」
「知らないわよ!!そんなの関係ないじゃない!!」
「関係あります。もし、この学校がドンキと同じように未知のモンスターに襲われた時、貴方は人を身代わりに自分だけ生き残ろうとする。」
「そんなの分からないじゃない。」
「それをやった貴方に説得力はありません。お引き取り下さい。」
「何よ!!」
「貴方のような存在が輪を乱します。沢山の人の命を預かってるんです。人を見殺しにした人の面倒見切れません。」
女の人は目に涙を流した。
「何よ!!こんな世界になったのよ!!みんな自分の事で必死じゃないの!!私だけ生き残ったのが悪いって訳?私が死ねば良かったの?」
「私が言ってるのはそんな話じゃありません。貴方の態度です。」
「何よ。」
「少なくとも、人を思いやる心がある人なら、そんな発言はしません。」
「私も必死なんだって!!」
「初めに新子さんに『ごめんなさい』って一言謝罪があれば私はここまで人間性を疑いません。故意だろうと故意じゃなかろうと、私達は死にかけました。その事実は変わりません。」
「謝ればいいんでしょう!!」
「必要ありません。帰って下さい。」
「帰るってどこに?」
「言い方を変えます。ここから出て行って下さい。」
「私に野垂れ死ねと?」
「はい。」
冬月先生がハッキリと告げると、女性は逆上した。
「このっ!!人でなし!!」
モンスターのドロップアイテムである槍を振り上げて冬月先生に襲いかかる!!
私は思わずその隙だらけな脇腹に蹴りを入れる。
女性は吹っ飛んだ。
ゴロゴロゴロゴロと地面を転がり、意識を失った。
「人でなしは貴方だと思う。」
「咲羅ちゃん、声は届いていないよ。」
「そう?」
綾香ちゃんは倒れた女性に応急処置の魔法を掛けた。全快ではなく応急処置って所がまた、私の意思を汲んでくれている。
不意に冬月先生から声がかかる。
「新子さん。」
「はい!?」
「護ってくれてありがとう。」
「護った内に入りませんよ。それよりお礼を言うのは私の方です。こちらこそ、言いくるめてくれてありがとうございました。お陰で私、スカッとしました。それでこの女の人、どうします?」
「校門の外に・・・。」
えっ!!待って先生!!
「放り出すんですか!?ちょっとそれは・・・。」
「違います!!しません!!出すわけにはいかないので、保健室に連れて行きましょう。治療が終わったら、囚人扱いでもしてあげましょうか。」
「囚人扱い?」
「ええ。自由にはしません。どんな雑用してもらいましょうかね。野崎先生と話合わないと。」
そんな事言いながら冬月先生は保健室へ連れて行く。
この女性に何をさせようというのだろうか。ちょっと気になる私であった。
保健室には昨日生徒たちが道端で採取し調合された大量の回復薬が精製されている。なので、追加でダメージを負うことがあってもまず死なないはずだ。連れて行かれる様を見ながら私は呟いた。
「あんな人間もいるのね。」
綾香ちゃんはうなづいた。
「極限状態に陥った時ほど人は本性を出すって言うものね。」
「ああ、あんな大人になりたくない!!」
「私もやだな。」
「綾香ちゃんはならないでしょう。柔和、温厚で天使のような性格じゃん。」
「ちょっと待って!!私そんなに人間出来てないよ!!」
「そうかな?」
私が綾香ちゃんを弄って楽しんでると。
「あの・・・。」
声の主はヤンキー達だった。緑髪の男は突然私の手を掴むもんだからビックリする。
「な、な、な、何!?」
「姉御、お願いがあります。」
「改まって言われると緊張するんだけど。」
「あっしら昨日、自分の弱さを思い知ったっす。稽古をつけて下さい!!」
「あんたら弱いからね。」
「よ、弱いっすか!?ハッキリ言いますね。」
「事実はハッキリ伝えないと失礼でしょう。稽古ね。いいよ。どこからでもかかって来なさい。」
私は剣も構えず、手招きする。
挑発とも言える行為た。
それを察した野郎ども、「良いんですね?」と5人がかりで襲いかかってくる。
1人だけ、リーダーの赤髪の男だけは私の隙を遠くから眺める。虎視眈々と私に隙が生まれるのを待っている。
「まず、動きが単調、見切りやすい。気配を消す!視線!相手の全体をぼんやり見るように。攻撃する場所バレないように瞳孔開いたりとかしない!」
私はヤンキー達の動きの無駄を手や足を峰打ちして知らせる。
簡単崩れる私じゃない。むしろ余裕がある。
「姉御はどうしてあっしらの攻撃分かるんです?あっしは気配切断のスキル使ってるのに意味ないっす。」
「えっと。説明しづらい。動くと空気を切る音がする。大地から鼓動が聞こえる。体温だって消せる訳じゃない。いろんな声を五感で聞く。」
呆然と立ち尽くす野郎共。
「理解できた?」
横に首を振る野郎共。
綾香ちゃんもくすりと笑う。
「綾香ちゃんは分かる?」
「今のような発言、お兄さんも時々するよね。」
えっ!あの仏壇に手を合わせてる温厚な草食動物と一緒!?
恥ずかしい。
「もういい。私が悪かった。」
「いや、俺ら、マスターするっす。」
「とりあえず、スキル解放して大丈夫だから私に一撃当ててみて。」
私は指示する。
私のステータスなら例え刃物で斬られようとも傷を負う事はないだろう。
私は手ぶら、
6対1の模擬戦だ。
綾香ちゃん、盾を構える。
あれ?7対1?
「タウント!!」
なんかスキルを使われたし!!あれ!なんかムカつく。
なんで綾香は私の武器使ってんだろう。普通本人の前で使う!?盾構えて人を馬鹿にしてるよね。
あれで私に勝てると思ってる?
私は拳を振り抜く。
あの盾はびくともしない。
じゃあどんどん行こう。
殴る蹴る。掴む。失敗。
一歩二歩下がる程度。ダメージには至らない。
蹴る!!
吹っ飛ぶが、体制は崩れない。
ああ、思うようにいかない。何あれ!!
なんか歯痒い!!
「ちょっと激しい!!」
「まだまだ、スピード上げていくよ!」
魔術もスキルも使わないって縛りだ。
思わず使ってしまいそうになるが、危ない。
周りからいろんな攻撃が来る。鬱陶しい。
どう破ろう。
思いっきり足を振り抜こうが、頭突きしようがノックバックすらしなくなった。
VITって防御とか体力とかいうニュアンスだったっけ?
硬い。突破出来ない。
まるで要塞のようだ。
剣振り抜いてスッキリしたい!!
身体強化魔術使いたい!
いっそ助走をつけて蹴り破ろうか。
「姉御、捕まえたっす!!」
野郎に手を掴まれている。
あれ?本来の勝利条件ってなんだっけ?私がダメージ受けない事だったよね。いつから目的がすり替わったのだろう。
「私の負け?」
そう言って、スキルの怖さを今思い知る。
「姉御の負けです。」
「綾香ちゃん、何をしたの!?」
「ターゲットを私に向けただけだよ。」
スキル<挑発>は精神汚染系のスキルなのかもしれない。
「うわっやられた。私綾香ちゃんしか視界になかったよ。」
「咲羅ちゃん、闘牛みたいに突っ込んで来てたよね。単調で助かった。」
「闘牛!?単調?私さっきワンパターン過ぎるって指示したばっかだよ。恥ずかしい。」
と言いながら次は負けないと、一瞬で対策を練る私であった。
・・・その声は突然響いた。
「新子さんいる!?」
冬月先生が慌てたように帰って来たのだ。
「なんですか?慌てて。」
「高レベルのモンスターが街に溢れてます!!城址公園の危険地域から溢れるように!!」




