表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男女比が狂った世界で  作者: ノワール
1/21

家族編


朝起きて、学校で過ごし、帰宅し、寝る。

だいたいこんな1日だろう。


ぼーっとしてると1日があっという間に終わってしまう。

何も刺激がない日々が続くが、学校では一応生徒会長をやっている。俺が了承していないのにいつの間にか決まっていた。教師共も「君なら大丈夫だよ」なんて言っていた。まぁ、そういう風に思うのも分かるってもんだ。

ありがたい話だが、両親の血のおかげで顔も運動も頭もよくできている。


ナルシストだと?ああ、ナルシストだ

ここまでできる自分に酔いしれないなんてありえない話だ。


授業聞くだけで90点は固いし運動もある程度プレーを見たり練習すればほぼ完コピできる。それにこの顔、周りがほっとかない。

わーきゃー言われれば俺も天狗になってしまう。人間だからな。


.....とまぁ、こんな感じな生活を送っていたのだが俺は今とてもピンチである。


俺の右側から5メーター先に大型のトラックが結構なスピードでこちらに向かっていた。というかもう当たる。


「あっ...」


次の瞬間、なんとも形容しがたい音が交差点で響き渡る。


一条 春 享年17歳 交通事故により死亡


―――――――――――



目が覚めると、身体中に激痛が走る。

うまく身体が動かせない。

すぐに動かせるのは目だけなのでどういう状況なのか周りを見て確認をする。


あちこちを見ると理解出来た。

どうやら俺は病院にいるらしい。


機械やら管やら色々ある。


だが一つだけ不可解なことがある。

あの事故で無事なわけが無いということだ。

あの猛スピードでトラックと正面衝突。いくら霊長類最強のあの人でも即死だろう。

だが、なぜ生きている。分からない。分からない...


あれから数時間経った。目が覚めたのは深夜だったらしく今やっと外の灯りが目に入る。

時刻にして6時過ぎかな?そんなことを思っていると病室の扉が開く。


コツコツと足音を立ててこちらに向かってくる。様子でも見に来たのかと1人納得する。


ベッド周りのカーテンが開けられ、女性の顔が見えた。男の願望が叶ったかのようなTheナース。美人で巨乳、優しいお姉さんってな感じだ。相当モテるだろう。と思っているとナースと目が合った。


目が合う時間が長い気がした、いや長いのだろう10秒は経っている。


「一条様!!!目が覚めたのですね!!!!」


「うん、おはよう」

「男性の声!!はっ!?違う違う!あぁ本当に良かったです!!!今先生に知らせてきます!!!」


彼女はものすごい速さで病室を飛び出して行った。

それから数分、白衣を着た見るからにお偉いさんだろうと分かる女性が入ってきた。


「一条様、お目覚めしたのですね。本当に良かったです。」


「うん、起きた。でも身体が上手く動かせないんだよ。なんだろう、筋肉が上手く動かないっていうか...」


「それはそうでしょう。1ヶ月の間目覚めなかったので 筋肉が劣っているのかと思いましゅ」


(何故噛んだ。そして今気づいたがなんでそんなに顔が赤いんだ)


「1ヶ月か...なるほどね。じゃあこれから数日は身体を正常に動かせる用にリハビリでもするのかな」


「は、はい!.....そうです。こちらでメニューは整えます。後、お母様に連絡をしましたのであと数分で着くかと思います。」


「ん、わかった。ありがとうございます。」


感謝の言葉と共に勢いよく扉が空いた。


「春くん!!!春くん!!!起きたって本当!!!」


黒髪ストレートロングのスーツを着た女性が勢いよく俺の左隣まで来た。


(すごい美人だか俺はこんな人知らんぞ。誰だ一体...)


「う、うん。起きた。ひとつ聞きたいんだが...」


「なぁに?春くん?」


「あんた...誰だ?」


シーンと病室が凍りついたかのように静かになる。

さすがに気まずいので次の言葉をかけようとした瞬間


「うわぁぁぁぁぁぁん!!!!春くんが!!!春くんが意地悪するぅぅぅぅぅぅ!!!!!」


甲高い声が病室に響き渡る。担当医、ナース、俺は勢いよく両手で耳を塞ぐ。

謎の女性はそれはもうおもちゃを買って貰えない子供のように泣きわめいている。さすがにここまでされると引いてしまうのだが担当医もナースも若干引き気味になってるのでこの反応は間違いではなかったらしい。


「落ち着いてください!お母様!!」


担当医が謎の女性を落ち着かせる。ひっぐひっぐと泣いているが甲高い声が落ち着いたので良しとする。

...まてよ。今この担当医はなんて言った?「お母様」って言ったか?心当たりが無さすぎる...とりあえず確認するか


「お、お母さん?なの?」


「!?そ、そうですよ〜!!春くん!!お母さんだよ〜!!」


ニッコニコの顔で俺の事を見てくる。せめて涙は停めてくれ...


「なるほど、先生。俺はどうやら記憶に欠陥があるらしい」


「それは本当かい!?」


「うん、俺はこの人を知らない。そして今までの記憶がどうやらない。わかるのは名前...くらいか?」


「ヤダヤダ!!春くん!!ヤダよ!!なんで記憶ないの!!!ヤダーー!!」


また泣いてしまった。寝起きでこれは体力が削られる...。正直マジできつい。


「先生、とりあえず俺の基本情報を教えてください」


「あ、あぁ、良し。」


先生とお母さんであろう人から話を聞く

名前は一条 春

歳は15歳の高校1年生

今は5月のゴールデンウィーク抜けたあたり

入学式前に事故に合ってこの病院に来たらしい。

母親の名前は一条 冬華

兄弟に姉と妹がいるらしい。


「ふーん、なるほどなるほど。俺の名前以外全部知らない情報です」


「そ、そうか。まぁ、記憶というのはいつかふとした時に蘇ったりする。今は辛いかもしれないが頑張ろう」


「あ、はい。」


「春くん、本当に何も分からないのね...お母さん辛いよ...」


「大丈夫、何とかなるでしょ。とりあえず早く退院したいからリハビリメニューください。あ、あと色々調べたいのでPCとかないですか?」


「あ、あぁ、今すぐPCを用意しよう!君!今すぐ用意してくれ」


「はっはい!!」


担当医がナースによう言うする様伝えると急ぎ足で出ていった。母さんは未だに涙目だ。


「お母さん、記憶が無くなったのはしかたない。これはどうしようもない。これから色々なことが起こるだろうしいつか戻るだろ?まぁ、気楽に行こう」


「う、うん...春くんが頑張るならお母さんも頑張る!何かしてほしいことあったらすぐに言ってね!!なんでも用意するから!!」


「う、うん、その時はよろしくね。」


なんでもということに少し引いてしまうがその反応をしたらまた泣いてしまいそうなので少し微笑みを含みながら言った。


「はぅ...天使...それに聞き間違いじゃなかった...」


「ん?何か言った?」


「い、いえ!何も言ってないよ〜!」


お母さんと会話を終え、俺は今から調べ物をするから と言うと2人は部屋から出ていってしまった。

ありがたいことに個室なので他の人に気を使わなくて済むのが嬉しい。


俺は趣味のネットサーフィンを開始するとニュース一覧に目がいく。


『20代女性、40代の男性を拉致したてこもる』

『祝 日本で100万人目の男生まれる』


.....はっ?日本で男が100万人目...どういうことだ...

現代日本の男の数は6100万人くらいだったろう...

もう少し調べよう...


―――――――――


調べてから数分、全てを理解した。

日本の総人口が1億くらいらしい。なんと男女比1:100

これなんてラノベ?状態。どうやらパラレルワールドに降臨したらしい。

何やら全世界的に男は圧倒的に少ないとか

1:10000の国もあるのだとか。

よく滅びんな...


まぁ、この話の通り男が少ないのでみんなもお気づきだろう。世界は男に甘いらしい。

月に30万の支給に税金などほぼない。タクシーに関しては90%オフとか意味わからん料金になっている

まぁ、この状況だから男もやらないといけない義務もあるらしいのだが...それが精液を納めること

まぁ、税金の代わりにそれちょうだいってことだ

18になると月一で収めないといけないらしい。

なにそれ?余裕やんって話ですよ

だけどこの国の男の半数がこれは破るらしい。常日頃から女に狙われて性に一切の興味がないらしい。まぁ、要はイ〇ポ野郎ってことだわな。EDだなED。


前の世界でも女に困らなかったがさらに困らなくなったようだ。アイドルも女優もいけるな!久しぶりの刺激ある日が続きそうで嬉しい限りだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ