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第1章恵子のお仕事

白起の脅しに屈し、白起と生活する事になった私は白起の陣営に連れて行かれた。


陣営に着くと私は白起に言った。

「あなたは私に何を望んでいますか?私も覚悟を決めました。何でも言って下さい」


すると白起は言った。

「何でもか。本当に何でもするのか?」


私は白起の言葉に少し、怖気づいた。

もしかしたら私は奴隷や妾にされるのかもしれない。

そしてこれまで男性と手をつないだことすらない私にとってこの先に待ち受けていることは全くの未知数だった。

しかし、お世話になった村の人を見捨てる訳にはいかない。


だから私は白起を真っ直ぐ見て言った。

「はい。私に出来る事であれば。」


すると白起は笑みを浮かべて言った。

「さすがだな。恐怖で震えながらもよく言ったものだ。本当に肝が据わっているな。」


そして優しい目で言った。

「気にするな。お前は何もしなくて良い。俺はお前の意思に反してお前に手を出す気は無いし、他にお前にやって欲しい事もない。当分はそうだな。さっきみたいに俺の話し相手になれ。」


私は、私を脅してきたときの白起の様子と、今の様子が激しく違うことに驚いた。

すると白起は私を気にした様子を見せず、服を脱ぎだした。

白起の肌は真っ白で美しかった。

また背中は大きく、盛り上がった筋肉が美しく見えた。

思わず私は白起の体を見入ってしまった。


それに気付いた白起が言った。

「そんなに堂々と見るな。なんだか恥ずかしくなってくるだろう」


私は思わず言った。

「でもこんなに綺麗な体なのに」


白起はそれを聞いて笑い出した。

「お前は一体何を言っている?」


私はそこで自分が言った言葉の意味に気付き一気に恥ずかしくなった。

照れる私を尻目に、白起は着替えを終え、服を地面に投げ捨てた。


私はその行為に対する怒りに思わず、恥ずかしさを忘れて言った。

「何をするんですか。しわになりますよ」


私は急いで白起の服を拾うと畳みなおした。


それを見て白起は言った。

「お前は本当に面白いな。どうだ?取り敢えずは俺専属の家政婦として働かないか?」


私は考えた。

村人の事がある以上、白起から離れる事は出来ない。

しかし、元々仕事中毒な私にとって、何もしないで過ごす事は耐え難い。

それに、さっきの白起の様子を見るに、白起は生活にこだわりが無いタイプである。

しかし、私は几帳面な性格なので汚い部屋で暮らすことは耐えられない。

この提案は渡りに船だと思った。


だから私は言った。

「良いですね。ではこれからは家政婦としてよろしくお願いします。」


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