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第13章私は彼に幸せになってほしいと思う。

そして運命の日は静かに訪れた。

その後将軍兼宰相として范雎を任命した秦軍は連戦連敗。

秦軍の兵士達は白起の復活を待望した。


それに焦った范雎は王にこのように言った。

「白起は王の決断を失政と評し、王の悪口を風潮して周っているようです。」


王はこれに激怒。

白起に自害を命じ、私達の家には刀が届いた。


それを見て私は言った。

「死ぬ事なんてないわ。悪いのは范雎よ。ねえ。ここから逃げて私と旅に出ない?あなたのお母様の故郷イギリスに行くのはどうかしら?」


しかし、白起は悲しげに首を振った。

「いや。俺は戦と称して多くの人間を殺した。俺が死ぬ理由はそれだけで十分だ」


そして刀を手に取ると言った。

「もしかしたら許されない事かも知れないが俺は幸せだった。お前が居てくれたからだ。俺の金は自由に使ってくれて良い。困ったら魏冄を頼れ。俺より良い男が居たら結婚しても構わない。悲しいが俺は死ぬんだ。お前が俺の死後まで俺に縛られる理由は無い」


私は白起が本気で自害する気であると感じた。


「死んじゃ駄目。」


私はそう叫ぶと白起を力ずくで止めるために走った。

私が白起に力で敵うはずは無い。

でも私は白起に死んで欲しくなかった。

私は彼に幸せになってほしかった。

しかし私は間に合わなかった。


白起は自らの首を斬り死んだ。


私は白起が自害した刀を持つと言った。

「あなたは馬鹿よ。地獄には私も魏冄も居ないのよ。あなた一人でやっていけるはずが無いわ。だから、しょうがない。私も一緒に行ってあげる。」

そして私は白起を追い、自ら命を絶ったのだった。


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