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透明になる

作者: 時 とこね


夕刻の海岸線上に一人

私すら透明にする虹色の空海が

凪の中、波しぶきを輝かす


飛んでいきそうな心を抑えて

捉えられた思案シアンに暮れる


世界は私の中にある

この手の中に、この心の中に

だから私が居なくなったら

その世界は終わってしまう


私は神様なんかじゃないけれど

偉くも何ともないけれど

見えるものも見えないものも

全ては私の中にある


海底に貝殻が沈んでいたって

私の知らないものは存在しない


雷が弱弱しく駆け巡り

罅割れする雲の合間に

乾麺の様な淡い陽光

あれを希望とでも言うのだろうか


ガラス球を通して夕焼けを見たって

私の見えないものは現実じゃない


紫煙しえんの雲間の日射から

そっと天使が舞い降りて

神様の言葉を伝えていくのも

私が聞かなきゃ意味がない


春の波風にタオルを晒してたって

私の聞けないものはあるはずない


突風に煽られ砕ける白波

夕立のように振りかかり

私をびしょびしょに濡らしては

あざ笑うように逃げていく


電線に水しぶきを吹きかけたって

私の触れれないことは存在しない


夕陽が空から海へ向かう

線香花火が落ちていく

最後の輝きを吐き出して

ジュッっといって消えていった


どんな世界も呆気なく終わる

私でさえも例外じゃない

だからできるだけ多く

できるだけ多くを紡ぎたい


描きたい


夕凪は静かに終わって

風が息を吹き返す

私の頬を撫でていく

いつもより冷たくも優しく


その愛撫に身を任せて

どこか遠くへ行ってしまおう

私は両手を空に掲げて

隠れた両翼を広げて


一陣の潮風に全てを預けて

雲の上へと突き抜ける

天空の残光をその身に浴びた


一つ落とした私の羽根が

きっと誰かを導くだろう



こんばんは。

一人寂しく夕焼けを見る時 とこねと申します。


私は風使いでも何でもありませんが、明日は晴れる気がします。

気がするだけです。天気予報を見て下さい。


この作品を評価してもらえると、作者が頑張れます。真面目に書くことが増えるかもしれません。黒歴史は別にして。


ご意見・ご感想もお待ちしております。作者の返信にお困りの方は、その旨をお書きください。


今日は久々に長めの後書きです。

今度は後書きをまとめたものを本文にでもしようかな。

そう思うだけのとこねであった。


ではでは。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 言葉一つ一つが、とても大切に扱われているようなこの詩に、好印象をもちました。 あと、作品とは関係ないですが、あとがきの文章も好きです。いつも楽しく読ませてもらってます。これからも頑張って…
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