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強者の苦悩  作者: 林葉
黒き英雄
23/45

前夜

 レクレシア首都から少し離れた森。月はその森の真上にあり、木々を照らしている。その森の入り口付近には二十人ほどの集団が立っていた。その先頭に立つ男が言う。

「そろったな? すでに聞いているとは思うが、一応説明する」

 先頭の男は何かを話した。皆それに対して一様に頷く。

 

 今この森には彼らしかいなく、あるのは風の音と獣や虫の声である。少し強めの風が吹き、一人一人の頬を撫でた。


「――では取り掛かれ。終わったらここに集合」

「はいっ」

 集団は四人一組になり、一台の荷車を引く。荷台には幾つもの袋がある。車輪が軋みながら動きだし、早くも無くゆっくりでも無い速度で森の中に入っていく。

 先導役が杖を一振りすると杖の先に光が灯り、足下を照らした。地面の土は少し湿っており、誰かが歩くたびにジャリジャリと音を立てる。


 ガタッ、と荷車が大きな音を立てた。先頭の男はびくりと肩を震わせて荷車を引く者を睨んだ。

「おい、転げ落ちたら台無しだ」

 一人が、危うくも荷台の端で落ちそうになっていた袋を元の位置に戻し、さらに微調整を加えた。少し揺すっても動かない事を確認した後、荷車は再び出発する。


 一行は会話もほとんど交わす事無く、淡々と道を歩く。たまに狼などの魔物の襲撃があったが、一人か二人で簡単に追い払った。


 そして頃合いを見た先頭の男は後ろを向いて一声かけた。

「この辺で良いだろう」

 四人は荷台から袋を取り出し、大事そうに地面に置いて中身を取り出した。月に照らされて青白く光る物体。一抱えほどのある楕円形の物体。

 その物体を取り出し終わった後、木の下の地面をスコップで掘り、その物体を丁寧に穴に入れた。そして物体を地面の中に埋めた。

 先頭の男は荷台の上に道具以外は何も乗っていないことを確認すると、皆に声を掛けた。

「帰るぞ」

 一行は再び荷車を引いて帰ろうとした。


 ヒュウ、と口笛を吹く音がした。四人は一斉に振り向く。しかし誰もいない。

 先頭の男は何気なく木の上の方を見た。そこには――。


「やあ。綺麗な月だねぇ」

 木の枝の上に一人の男が腰掛けている。片方の膝は立て、もう片方は伸ばして、背中を木の幹に預けて林檎を囓っている。風が吹くと彼の長い銀髪が揺れて、月の光も相まって幻想的な風景を醸し出した。

「ああ、そうだな」

 先頭の男は少し動揺したが、それを悟られまいと何でも無いように返した。


 風を切る音がした。すると銀髪の男はすでに木の下に降り立っていた。

 四人はこっそりと武器を手にする。 

 先頭の男は銀髪の男の腰に装着された鞭が気になって仕方が無い。それはグルグルに巻かれ、本来の長さは予想できない。色は真っ白で、まるで白蛇が蜷局を巻いている様子を連想させた。


 先頭の男は謎の人物が現れたことに焦りを感じたが、あくまで平静を装う。

「さて、何用かな?」

「ちょっと待って」

 銀髪の男は掌を前に向けて会話を止めると、いきなり手を地面に叩きつけた。

 

 足下の土がごっそりと抉れ、そこから白い物が頭を出す。銀髪の男はそれを拾い上げると満面の笑みで問いかけた。

「これ、なぁんだ?」

 四人の背中に冷たい汗が流れる。まさか目撃者がいたとは思っていなかったのだ。

「さ……さあな」

 先頭の男は白々しく答えた。目の前の男が、自分たちがそれを埋めた場面までは見ていないと言う、蟻の涙ほども無い可能性に賭けたのだ。


「ふふっ……、自分たちが何を埋めたのかも分からないのかい?」

 やはり駄目だったかと、先頭の男は思った。しかしまだ諦めない。男が次に考え付いた事を言う。

「実は……、我々は環境保護団体でね。その卵、希少種の物な……」

 男が喋っている途中で、銀髪の男は卵を叩きつけた。先頭の男は思わず声を出す。


「ああぁ! ちょ、ちょっ」

 粉々になった卵から粘液が垂れ、中から生物らしき物体が姿を現す。

 それはトカゲのような体をしており、爪らしき部分が異様に長い。トカゲは突然の出来事に驚き、ひっくり返ったまま四肢を動かしている。

「魔物に認定されているシックルリザードを保護、ねぇ……」

 銀髪の男は不気味に微笑んだ。


 もう言い訳の余地が無いと判断した男はついに開き直る。

「この森で我々が何をしようが勝手だ。そうだろ?」

 銀髪の男はニヤリと笑った。

「うんそうだね。同じく、僕も何をしようが勝手だよ」

 吹き出る殺気! 四人は一斉に武器を構える。


 何かが弾ける音が響く。その瞬間、四つの武器が地面に落ちた。

「うぐ……ぐぐ」

「ぬううぅ!」

 四人の体はギシギシと軋み、折れ曲がる。その腹には蛇のような物が巻き付いていた。その四匹の蛇はそれぞれの体を縛り上げ、銀髪の男の手につながれている。


「なん……だ、これ!」

「見て分からないの? 鞭だよ」


 銀髪の男が握っている一本の柄から何本も分かれている、バラ鞭と呼ばれる武器。その異常に長い鞭が四人の体を縛り上げることを可能としたのだ。


 四人は必死に藻掻きながら絡まった紐を解こうとする。その時、四人の体に電流が走った。

「ぎょわっ!」

 四人は顔を苦痛にゆがませ、耳をつんざくような悲鳴を上げる。

「僕の言うとおりにして貰うよ。逆らったら今みたいに、ね?」


 一人が銀髪の男に向かって吠えた。

「何が望みだ!」

「とりあえず引き返そうか」

 銀髪の男が歩き出す。四人はそれに合わせて鞭に押され、無理矢理歩かされる。銀髪の男は歩きながら四人に問うた。

「今この森に黒剣の部隊は来てるのかい?」

「はぁ? 黒剣? なんだそれ」

 

 ジュッ、と焼け焦げる音がした。質問に答えた男が悲鳴を上げる。

「火、氷、雷、どれがお好みかな? 勿論、他にもあるよ」

「わ、わわ分かった! こ、黒剣は来てねえ! 俺たちだけだ」

「ええぇ……。残念だなぁ」

 銀髪の男は心底残念そうであった。


 銀髪の男は犬の散歩でもさせるように和やかに歩く。それに対して四人は苦悶の表情を浮かべていた。銀髪の男は時折、余った大量の紐で木々を叩きながら進んでいく。

 銀髪の男は束ねられた鞭の紐を自由自在に操れるらしく、悪態をついた一人の首元を器用に叩いた。


 森を出るとすでに任務を終えたらしい集団が残りの四人を待っていた。

「よお、随分と手間が掛かったんだな」

「おいおい何だその格好は」

 紐でグルグルに巻き付けられた四人を見て騒然となる。これが冗談だとしたら、タチが悪すぎるだろう。そして後ろから見慣れない男が姿を現した時、現場は殺気立つ。


「誰だ!」

「一人? 他にも居るだろう!」

 一斉に武器を取り出し、銀髪の男に怒鳴る。銀髪の男はどこ吹く風で言った。

「言っておくけど僕は一人だからね」

「はぁ?」

 銀髪の男は周りをひとしきり見渡した後、ニヤリと笑った。

「ちょっと僕に付き合ってくれない?」


 シュルッと音がしたかと思うと、十六本の紐がそれぞれの体に絡みついた。一同は苦しそうな声を出して藻掻く。新たな十六人に向かって電撃が走った。

「どうして四人が大人しくしてたか考えようね」

 全員が苦痛に顔をゆがませて叫ぶ。しかし周りは誰もいない森。

「さてと……」

 銀髪の男は空を見つめて少し考える。


 翌日、朝方。

 部屋にノックの音が響き渡った。返事は無い。だが扉は開いた。

「失礼します」

 冷たい女の声が木霊する。うるさくは無いが、それでいて確りと聞こえる声だ。部屋の奥に座る人物はウンともスンとも言わない。

 給仕服を着た女は少しだけ大きい歩幅で机に近づいた。座る者は給仕を見るわけでも無く、少し俯いて眼前で手を組んでいる。

 給仕の目からはその顔を伺うことは出来ない。深く被ったフードの中は闇しか無かった。

「デューク様宛に文章が届いております」

 デュークと呼ばれる人物は黙って手紙を受け取る。少しの間手紙を眺めると、手で燃やした後立ち上がった。

「行ってらっしゃいませ」

 給仕は声を掛けた。デュークは一瞬だけ立ち止まり振り返ると再び歩を進め、部屋から消えた。


 一方その頃。

「失礼します」

 部屋に入ってきたのはスーツを着た人々である。脇には書類が抱えられ、皆一様に険しい顔をしている。

「どうも、フィレットの担当者でございます」

「ああ、どうも。ギルドの所長です」

 両者とも外向きの少しだけ上擦った声で対応する。所長が手で促すと、担当者達はソファーに座った。そこへすかさず紅茶が置かれる。


 担当者は紅茶を一口だけ飲むと横へ追いやり、目の前に書類を置いた。

「しかし、申し訳ございませんねぇ。いやもう……こちらの監督不行届で」

 所長がわざとらしく慌てて返事をする。

「いやいやいや、頭を上げて。こちらとしてもね、其方さんに協力していただけるのなら、心強いですから」

 担当者は事情を確認する。

「それで違法業者の件でですね、ギルドの方にご迷惑をおかけしていると伺ったのですが……」

 所長は答える。


 ギルド長は、違法な取引で得た魔物を使い、ギルドの信用を失墜させようとするトラウスの画策、果てには国を軍国主義国家へと変貌させ、他国への侵略を計画しているという事を説明した。

 勿論これはフィレットへ送った文章にも書かれている。これを見たフィレットの高官は担当者を現地へ派遣した。


 長らく平和状態が続いている三大国だが、ルクレシアほどの国が他国への侵略を始めた時、大陸への影響は計り知れない。ルクレシア、ゾーク、フィレットの中で比較的軍事力の弱いフィレットにとっては脅威である。

 戦争を避けるために、お互いがお互いを監視している状況。ルクレシアが妙な部隊を作ったのはフィレットの高官達にとって気になっていたが、それが軍事力増強の為であるなら聞き捨てならない。

 違法取引を告発すると言う建前で、トラウスの処分を狙うと言うのがギルドとフィレットの考えだ。


「それでこちらの方でね、もうすでに違法業者を逮捕しているんです。尋問の結果、取引先がトラウスであると判明しました」

「ふむ……」

 所長は神妙に頷いた。誰かが紅茶を飲むと、啜る音が部屋に響いた。誰かが置いたカップはチンと音を立て、元の場所に鎮座する。

「そうでしたか。後はその魔物を森へ混入させる現場を押さえれば良いのですが……」

「そうですねぇ。ならこちらの方で合同警備という形で摘発に協力させていただければと考えているのですが」


 コンコン。ノックの音が二人の会話を遮る。扉が少しだけ開いて職員が顔だけをのぞかせる。

「あの……、冒険者の方がちょっと話があると……」

「おほんっ。少し待って貰え」

「それが、どうしても……でして」

 所長は眉をしかめる。担当者は不思議そうな目で職員を見た。

「すいませんねぇ。すぐ終わりますので」

「あ、いやいや。お構いなく……」

 担当者は作り笑いをして了承した。


 所長が部屋を出て扉を閉め、廊下を歩き角を曲がった途端誰かに肩を掴まれる。

「やあ、お爺ちゃん」

「カマ、か。何のようだ?」

 所長は少し苛ついたように言う。カマは銀色に光る髪を手で揺らした。

「近くの森で卵をばらまく奇妙な団体が居たんだよね」

 所長は目を見開く。

「まさか――」


 扉が開く。所長の帰りを待っている担当者は扉の方を向く。そこには所長ともう一人の男、カマが居た。

「すいませんね。お待たせして」

「いや構いません。それより……」

 担当者は妙な顔をして手をカマの方へやった。所長はそれを察して説明する。

「うちの者です。今回の件でちょっと重要な役割をしまして」

「と言いますと」


 所長は一連の出来事を話す。

 森に魔物の卵をばらまいた集団を確保したと言う内容だ。

 それを聞いた担当者は驚く。

「それで今は?」

「町外れのぼろ屋に軟禁してるよ」

 カマはさらりと言った。


 いきなりの出来事に驚いた担当者は他の者と小声で話し合う。カマはその風景を見て言った。

「案内しようか」

「いやぁ、しかし……」

 担当者は慌てた。カマは続ける。

「身動きが取れないようにしてるから大丈夫だよ」

「ふむ……、よしっ。善は急げ。では行きましょうか」

 部屋に数人を残し、所長と担当者は席を立った。


 剣が風を切る音が鳴る。何度も踏み固められた地面がジャリッと音を立て、一人の男が剣の素振りをしている。

 構えて、振り上げて、振り下ろす。そして再び構えに戻る。この一連の流れを休むこと無く、一つ一つを疎かにせずにひたすら剣を振る。その黒い剣の刃は振り下ろされるたびに黒い影を作る。


 誰かが訓練所の扉を開けた。男は動きを止めて扉の方を見る。そして呟いた。

「ガンド、か」

「……よお、カトラス」

 ガンドと呼ばれる人物は気まずそうにカトラスに声を掛け、頑丈な革で作られた砂袋を叩き始める。パシンという乾いた音が小気味よく響き、二人の耳を賑わす。

 訓練をする二人の表情は曇っており、今繰り出されている技もまた曇っている。

 ガンドは一頻り砂袋を叩いた後、大きな声で呻いた。

「ああぁ……! 駄目だ、集中できねえ!」

 ガンドはそう言うと地面に勢いよく座り込んだ。


「なあ、お前さ」

「……なんだ?」

 カトラスはガンドの声に返事する。

「あいつのことどう思う?」

「はぁ?」

 あいつ、と言われてもぴんと来ないカトラスにガンドは少し苛つく。


「あの……しょぼくれた酒場に居た客だよ」

「ああ……」

 カトラスは元気なく返事する。ガンドも大きなため息をついた。そして語り出す。

「なんかさ、あいつの前に立った時、俺の全部を否定されたような気になってな。今まで俺が毎日訓練して、闘って、黒剣のメンバーに選ばれたこと全部」

「気に病むな」


 腕に自信のある武人が圧倒的な実力者を目にした時、自分との差を感じて意気消沈してしまうことがよくある。その時さらなる鍛錬をするか武人の道を諦めるか、嫌でも己に選ばされることになる。


「でもよ! 無様だったろ!? パンチ一つ入れられねえで、仕舞いには泡吹いてぶっ倒れるし。いい笑いもんだよな」

「……」

 ガンドのいった事実に、カトラスは励ましの言葉が見つからないでいた。

 自虐するガンドを見てカトラスはどきりとする。素振りをする最中、やはりあの客のことを考えていたからだ。あの客が自分の剣をはじき飛ばした時、直感で勝てないと彼は悟った。しかしそれでも心の中で燻る物はあった。

 納得がいっていなかった。自分が勝てないと感じた事に、だ。望むなら、しかるべき所で白黒はっきりつけたいとカトラスは思った。


「気にするだけ無駄さ」

 カトラスは再び素振りに没頭する。


 所長達が出かけていった後、ギルド支部では残された関係者達が帰りを待っていた。

「しかしまあ、自作自演までして人気を集めたいのかねぇ」

「今時、戦争なんかやっても儲からねえのにな」

「火を付けて消すだけで儲かるんだよ」


 その時、扉の向こう側で声が聞こえた。

「ちょっと困ります! ここは関係者以外……あっ、大変失礼しました!」

 関係者達は身構える。誰が来るのかと。そして程なくして扉は開いた。

 姿を現したのは全身を覆うローブにフードを深く被った謎の人物。関係者の一人が顔を見ようとしたが、中は真っ暗で何も見えなかった。


 謎の人物は部屋を見渡した後、本来所長が座るはずの執務机の席についた。

 挨拶も無い、この傍若無人な振る舞いに関係者達は眉をしかめる。そして不機嫌そうに話しかけた。

「失礼ですが、どなたですか?」

「……ルーカスはどこへ行った?」

 所長のことだ。

 関係者の眉にしわが寄る。まさか質問を質問で返されるとは思っていなかったようだ。

「分かりません。出来れば引き取っていただけないでしょうか? ちょっと大事な話をしておりまして」

 謎の人物はそれを無視した。椅子に深く腰掛け、手を組んでいる。


 その時、部屋の扉が開かれた。関係者達は思わず扉の方を見る。そこには先ほど出かけていったルーカスと担当者がいた。

 ルーカスは自分専用の椅子に腰掛けている謎の人物を見て少し驚いて話しかけた。

「あ、やっと来てくださいましたか。デュークさん」

「用件を話せ」


 担当者達は怪訝な顔でデュークを見て、二人の会話に口を挟んだ。

「ちょっと良いですか?」

「はい」

「あの、こちらの方とはぁ……どういったご関係で?」

 国際問題になりかねない話を外部の人間に聞かれてしまっては拙い。だから担当者はルーカスに問うた。

「信頼できる助っ人です。この世で一番」

「そう言われましても……」

「まあまあ、どうかここは私に一つ、お願いします」

「所長さんがそう仰るなら……」


 ルーカスは咳払いを一つして話を続けた。

「まず最初に紹介しておきましょう。彼らはフィレットの高官です。今回の黒剣の不祥事を告発するために来ていただきました」

 担当者達は気持ち程度に頭を下げたがデュークは何も反応しない。

「近いうちに街の広場でそれを告発し、厳重に抗議すると言う内容を街の皆さんにお知らせします。これで黒剣の信用は大きく下がるでしょう」

 ルーカスはさらに続ける。

「で、その時に妨害が入るかも知れません。貴方にはそれを阻止していただきたい」

「……それは私で無ければならないのか?」

 ルーカスは真剣な顔をし、唾を飲み込んで答えた。

「貴方を雇うということは、敵がいなくなる事を意味しています。我々はこの活動を完璧な物にしたい。さあ、後で好きな金額を書いておいてください」

 ルーカスは紙切れを取り出すとデュークに渡した。デュークはその紙切れを懐にしまう。これを了承の意だと捉えたルーカスは礼を言う。

「ありがとうございます」

「あの、所長さん。彼は?」

「ああ、申し遅れましたね。彼は今から我々の護衛になります。これで相手の武力介入については一切心配する必要がなくなります」

 

 担当者達は不思議そうな目でデュークを見た。

 そしてルーカスはこれからのことを話す。

「それでは具体的な段取りについて考えましょう」

「ああ、そうだった。問題はいかにして市民の注目を集めるか、でしょうな」

 担当者は思い出したように言う。込み入った話が始まった。

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