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午後の授業も、もう終わりに差し掛かっていた。

寝ている者も多く、教室はだらーんとした

空気に包まれていた。

「・・・ねぇ」

亮介が涼香に話しかける。

返事はなし。

「まだ怒ってるの?」

これも返事なし。

それどころか、涼香は窓の外ばかりを見て

亮介のほうを見ようともしない。

「まったく。折角お礼してあげたのに」

はたから見ると、亮介が独り言を言っているようだった。

まったく返事を返さない涼香を見て、亮介は

ため息をついた。

「あのさぁ、何もそんなに怒んなくてもいいじゃん」

亮介は、はぁ、と息を吐く。

「涼香だって赤くなってたのにね」

その言葉に、涼香は亮介を睨んだ。

「赤くなってないわ!!」

涼香は叫ぶ。

「えー?でも俺しっかり見たよ」

「そ、それは・・・怒ってたからだ!」

苦し紛れの言い訳に、亮介はにやっと笑う。

「嘘。ホントは嬉しかったりして・・・ぐえっ」

「んなことあるかー!!」

涼香は亮介の首を絞める。

騒がしい二人に、クラス中が注目した。

それを見た梨津は

「早く付き合わないかなー」

と小さく呟いていた。



お姫様のような王子様の思いが

王子様のようなお姫様に届くのは

まだまだ遠いだろうと、王子様は思った。

これでも、お姫様は以外と鈍感だと

王子様は気がついたのだ。

ただ、今は楽しいからいいや。

マイペースな王子様は、微笑みながら思った。

「このやろー!」

お姫様は、相変わらず叫んでいた。

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