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詩全集3

閉開

作者: 那須茄子

幻はいつの間にやら

消えて名も無き雲となり

閉じこもっていたこの身は

誰かが戸を叩く音で震わされる

かすかに日の匂いがした


曇った鏡を見るのは久方ぶり

そこに映る自分は

曖昧で

人から言われて初めて気付く

変わりよう


元の私ってどんな人であったのか

思い出せずに

ままならない日々を歩く

また閉じこもっていたい

けれど

あそこはもう他の誰かが今入っているから


知らぬ間に伸びた髪が

揺れるたびに

胸の奥を疼かせる


どこかに落としてしまった

大切な何かを探すように

空を仰ぐ

私の中に

そっと残る

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