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雨歌  作者: 雨宮雨霧
2/7

2025年2月短歌まとめ

2025年2月短歌まとめです。


もし君に逢えたのならば髪伸ばし逢えないのなら首でも切ろう


絶対に誰にも心開かない傷付けるのも傷付くも嫌


手を合わせ君とゆっくり話したい私も早くそっちに行くね


もう少し生きてみようと思ってたほんの少しは死にたくなった


これでもうお前も僕も終わりだよ最終兵器使ったならね


海外に憧れとかもないけれど行ってみたいと思わなかった


地獄へと落ちる自分に残された積み重なった罪と嘘たち


やわらかい言葉はすぐに固くなり傷付けるしかできなくなって


雨の降る街を駆けてもあなたには逢えることなどあるはずがなく


砂浜で私を待つと言う君に海の底から愛を叫んだ


肉まんを2つにわってはんぶんこあなたと食べた大切な味


雪なんて降らなかったらよかったと思ってももうあなたに逢えぬ


かなしみはいつまで残り続けるのほかの感情邪魔しないでよ


ただ単に雨が降ったら霧が出るそんな理由で名付けていたよ


おやすみをここには居ない君に言うたまには夢に出てきていいよ


静寂な海の底へと落ちていくあなたの声は二度と聞けない


ぬいぐるみイヤな言葉は言わないし思い通りに動いてくれる


リコーダー一番下の穴だけはどうも届かず音が鳴らない


思ってた世界と違う見えている世界はどうも醜いらしい


これからも言葉と生きていくのだろう傷付けぬようトゲは除いて


贈り物これが最後になるなんて薬指にはあなたの指輪


気付いたら汚ればかりが溜まってた心外して洗いたいのに


誕生日近付く度に死ななきゃと焦る毎日でも生きている


にゃーにゃーと君はにゃんこになりたいの?残念だけど君は人間


泥遊び汚れたくないしたくない陰から見るよ楽しんできて


チェキ積んでペンラ振ったりできなくてそれでも君は最強だから


トマトってかわいい名前言う君がかわいすぎるよ尊死するよ


奪われた僕の心は君のもの一生君に飼われるつもり


好きだよと書いた手紙は捨てといて見返さなくていいから捨てて


今日だけは褒美与えることにする生きてるだけで頑張りすぎだ


冬なのに暖かい日が続いてたはずなんだけどめっちゃ寒いな


学校で彫刻刀を買ったけど学校以外で使わなかった


ぴょんぴょんと跳ねているのは誰でしょう兎じゃないよ蛙でもない


水入れた缶に氷が張る夜に小さな月が優しく見てた


南から北に走って行ったって君は居なくて見つからなくて


ありがとうアイドルの君見届けて涙止まらず笑顔が歪む


寒い日は月が綺麗に見えるから君の幸せ願っているの


性格も根性すらも腐ってる人間やめて土になりたい


立ち並ぶビルばかりでは息できぬ自由な空はとても広いよ


地図見てはどっちに行けばいいのかと考えて早三十分だ


公園で遊ぶ相手も居ないから一人でずっと家に篭った


増えていくやるべきことはやらないでずっとゴロゴロしている自分


ほどかれたあなたの縁と繋いだ手もっといい人見つけるんだよ


今までの人生全て嘘だけだ真実なんてどこにもなくて


木漏れ日が肌を照らして眠らせる風が吹く音心地がいいの


天国がもしあるのなら行けるなら星たちと月見送っていて


どれだけの愛の重さを受け取れば心が満ちてくれるのだろう


かまってとあなたに言えず邪魔をするほんとの気持ちはやく気付いて


氷張るくらいに寒い夜に見た半月と星かがやいていて


あのときと同じ寒さと半月に心奪われ光を知った


流れ星どうか願いを叶えてよ私の命君にあげたい


帰らないあなたを待った暗い夜クッション抱いて匂いを嗅いだ


目が覚めてあなたの名前呟いて時間が過ぎてまた名を叫ぶ


焼き芋の屋台の声が聞こえると何円するか気になってきた


一人だけ過ごすのは好きだったけど気付けば独り嫌いになった


電話鳴り受話器を取って深呼吸もしもしすらもうまく言えない


句切りなきラブレターなら読まないと思っていたら朗読してる


馬鹿だから一生君に会えないと分からないから隣に居てよ


結露した窓から見える半月は暗い部屋すら明るく照らす


窓の外雪がはらはら舞い落ちる青空の下解けていくまで


一問を間違えた紙破り捨てゴミも積もれば山となるんだ


生きたってどうせ意味ないやくたたず社会のゴミとあなたも言うの?


唇を重ね合わせて幸せを噛み締めながらやわらかさ知る


暗闇に包まれた部屋座り込みあなたの帰りただ待っている


ごはんなに?言えたあのとき戻れない感謝も二度と伝えられない


ふわふわの手触りが好きいつまでも毛布触って生きていきたい


開かれず眠ったままの図鑑には思い出でなくホコリが積もる


薄暗い空にはうさぎ光っててあと少しだね満月までは


稲妻が走る夜でも窓開けてびしょびしょになる部屋に背を向け


少年に見えるあなたはかわいくて中身は少女だったみたいだ


一年はあっという間に終わるから命もすぐに終わるんだろう


丁寧に縫い付けていくあなたの手針が少しね羨ましくて


どうしても君が居ないと枯れるから私には荷が重すぎるから


答えなき問いばかりある人生で水をやっても枯れてしまうし


趣味すらもなくなっていた光なき長い人生どうしたらいい?


帰宅して部屋の電気をつけたのに明るくならぬ疲れた心


耳鳴りが何かの音に似ているな聴力検査あの音みたい


脈拍がどんどん早くなっていくあなたのせいで息も苦しい


生け花に着物に短歌色々な伝統がある日本が好きだ


雨の降る夜が好きだと思ってた部屋にいるのに冷たくなった


落としものしない日なんてないくらい何かを失くし記憶も失くす


火に油注いだことに気付いたら長い説教待ち受けている


大好きで大好きなのに埋まらない心の穴はあなたがあけた


幻想を抱いてばかりで居るけれど少し現実見たほうがいい


君宛ての手紙を書いた下書きが恥ずかしいほど好きが溢れた


そういえば遠い昔の物語棒人間が就活してた


ホコリだけどんどん積もるプラグ見て発火しないかヒヤヒヤしてる


いつまでも漂流してる君宛の小瓶はいつか辿り着くかな


「別に」「いや」「知らん」だけしか言ってないそれでも会話成立してた


一瞬の希望は朽ちて消え去ったやっぱり僕はそういう人で


桜散る儚い景色足を止めゆっくり空を見上げたあの日


階段を踏み外してた放課後は薄暗くって肌寒かった


点数を見た瞬間に折り曲げた右端の文字あとで破った


割れもせず破れもしない硬い殻外の世界の声も聞こえぬ


もしいつか奇跡が巡り合うのなら奇跡信じて告白しよう


チョコレートあなたのために作ったの苦くて甘い恋の味だよ


夢の中あなたに会えてうれしくてバレンタインに来てくれたのね


空箱をあなたに渡し「軽くない?」そう言ったよね愛に潰れて


人混みを避けて生きたら人が居る場所すら避けて居場所失う


ぎゅってして上目遣いで言ってみる透明なのにできるわけない


久しぶり声も視界も震えてる川を越えたらあなたと一緒


パンクした車輪のままで走ろうとしたのが馬鹿で大間違いで


この景色あと何回は見れるかな君との記憶変わっていくの


包丁の冷たい先を滑らせて思い出全て切り裂いていく


どうしても君を失うときが来る考えたくも思いたくない


柄入りの服が嫌いになってから人生に色なくなっていた


寝坊した!ご飯を食べる暇もないそんなときにはバナナを食べる


お互いにすれ違ったの分かってたもう会えないの知っていたのに


こんにちは君があのとき蹴っていたそうですただの石ころですよ


外行けばあなたに逢える可能性ゼロじゃないって思ってるから


名札つけランドセル持ち歩き出す夢を背負ったつもりになって


ちょっとだけそう言ったからあげたのに全部食べてるきみが好きだよ


あいたいと思っていたら泣いていて宛もないのに電車に乗った


ふわふわと泳ぐくらげになれたなら溺れることもないんだろうな


出口から見える景色は知らなくて彷徨いながら迷子になって


フェルト切り器用に縫っている手先美しいとはこのことなのか


スイッチを押したら君に会えるとかそれとも爆破?何が起こるの


現在に私は生きておりません遠い過去からあなたを見てる


浮きながら姿を追っていたけれど君には私もう要らないね


芽を出して根を張る姿見ていたよ枯れても君は美しかった


花開く季節になったはずなのにあなたはあげた種を蒔かない


育て方聞いておいたらよかったなあなたがくれた種は蒔けない


好きなのに私は君のことなんてなにも知らずに生きているんだ


薄暗い部屋からも出ず独りだけ布団被って震えていたの


外行けばあなたに逢える気がしてたもちろん予感外れたけれど


ふくらんだ風船持ってはしゃいだら音を鳴らして割れてしまった


耳元でささやく声が聞こえない幼い君は悪い顔する


さんぽから帰る途中で見たメジロ真っ直ぐな目に心打たれて


雪の降る冷たい外で君を待つ手を繋ぐまでかじかむ手先


マヨネーズかけた分だけ美味しいと思っていたなもう無理だけど


泣いたのは君のためではないんだよ全部自分のためだったんだ


またいずれ会う日が来るよ言ってたね生きてるうちに話したかった


抱きしめて君の体温感じてたあのぬくもりが忘れられない


雲に乗り遠いあなたに会いに行く野原に座りそんな妄想


蜃気楼まるで夢見ているようだ海を渡れば行けるだろうか


誘惑に勝てるくらいの強い意思あるはずもなく二度寝決行


嫌われぬように努めて居るけれどちょっと鏡を見たほうがいい


あのときのようには降らぬ雪だけど君も私も同じ想いで


食べさせてくれたケーキの甘さすら今も覚えてあなたと笑う


笑い声遠い場所から聞こえてる幸せそうで羨ましくて


改札を抜けても君の姿なく雑踏の中蹲ってた


犯人に仕立てられても別にいい君のためなら何だっていい


分かれ道どちらに進む?どっちでも進めば先は後悔をする


海中で必死にもがき君の手を掴むことなく底へと沈む


夏の夜二人で飲んだ瓶ラムネ身体は冷えず熱くなってる


箱開けて夢にも見てた3DS 手に取ったとき思い出す夜


そういえば視線送ってくれてたね言葉交わさず話せる僕ら


底見えぬ海に落ちたら死ねるかな重石をくくり上がれぬように


触れること話すことすら許されぬ近くて遠い君の存在


ろうそくの火が消えるまで話そうかゆっくりでいい君を教えて


学校のトイレ冷たく座れない全身凍るくらいに寒い


話したら別れが辛くなるでしょう?だから嫌なの、だからごめんね


将来の夢も希望もないけれどあなたのような大人になるの


まだ海に居るのかなって言う君を見守ってるよ大丈夫だよ


いつまでも海の深くで眠ってるしずかな日々をゆっくり過ごす


目を開けてぼんやり見えた君の背は小さいようで大きいようで


どうしてもあなたに逢えぬ日々続くまた歳ばかり重ねてしまう


汗をかく君の姿は暑さすら忘れるくらい輝いていた


ずっととか一生だとか口だけであなたもきっと姿を消すの


牛乳をたっぷり入れたコーヒーは飲めるんだってブラックは無理


飴玉を転がしながら思い出す君にもらった甘い記憶を


卒業をしたくなかった遠い過去二度とあなたに会えなくなると


猫耳をつけてゴロゴロ喉鳴らす愛しい君と過ごした時間


路地裏の冷たい空気身に纏い静かに本のページを捲る


どの道を選んで進み生きようがきっと後悔ばかりしている


放置した水はいつしか凍りつく春が来たとて解けない命


人生の旅路が違うことくらい分かっていても春が嫌いだ


会えぬまま歳を重ねてしまうのが少し寂しく感じてしまう


君とだけ居るときだけは声が出て話せたことは奇跡だったよ


「学校に来てよ評価が下がるから」自分の立場利用するなよ


テスト前ヤバい勉強してないと言ってた君は成績上位


郵便のバイクの音を聞きながら日向ぼっこをしていたあの日


今日こそは君に会えたりしないかなあのベンチでさまた話でも


誰も居ぬ静かさだけが漂った教室の窓見ている君と


お花見を一人でするは寂しいし見たい景色は君とがいいな


欠点が多すぎたため人前に出ることはせず隅で生きてる


友達を召喚してたあの頃の輝きはもうどこにもなくて


セットして友を呼んでも出てこない妖怪メダルもう使えない


真っ黒に日焼けしている君が好き半袖のシャツ風になびいて


今はまだ小さなヒビがあるだけでしばらくすれば亀裂となるの


友達が楽しかったよ遊園地話す姿を笑って聞いた


どうしても好きになれない人がいる良い一面もあるのだけれど


からっぽのラムネの瓶はなにもない部屋に涼しい音を鳴らして


もうすぐで歳を重ねてしまうから君に会えない年も重ねる


いつからか願い事すら考えることもできなくなってしまった


苦しくてもがいて生きてきたけれどもう沈むしかないみたいだよ


大丈夫、あなたがここに居なくても遠い星へと消えて行っても


泣かないで君が泣いたら私まで感染力の強い関係


きらわれたすきなわけない花びらを千切って知ったあなたの気持ち


高すぎて高級食に見えてくる白いお米を拝んでおこう


表情が硬いと笑う君だって出番の前は震えてるんだ


会いたいと毎日思い眠ってるあと何年が経てば会えるの


笑う君視線をくれる君のこと回想すれば忘れないかな


カーテンを開けて夜空を見つめてる雨が止んだら君を探そう


つい手首切っちゃったんだ笑うけどあなたの目には光などない


目を閉じて桃源郷に迷い込むこれで辛さも忘れるだろう


残されたこっちの身にもなってよと泣いても君の遺影は笑う


雨に濡れ街灯もない道走るゴールはきっと冷たい海だ


下書きを見返してみた暗い夜あなたの目にはどう映ったの?


会いたいよ今も好きだよあの頃となにも変わらぬ愛の苦しみ


もう君は逃げられないよこの愛はそんなに軽い言葉じゃないの


目が合って火花が散った気がしたの目を逸らしても鼓動は早く


消し滓と一緒に捨てた下書きと同じく捨てた自分の心


映画より長く見ていた君の目は終わった途端開かなくなって


もう君は過去に来るのはやめなさい未来のほうが明るいでしょう


舞い落ちる桜とともに消えていく君の姿はあの頃のまま


2025年2月計205首

2025年 計385首


自選短歌月 3首

肉まんを2つにわってはんぶんこあなたと食べた大切な味

現在に私は生きておりません遠い過去からあなたを見てる

舞い落ちる桜とともに消えていく君の姿はあの頃のまま

こんにちは、雨宮雨霧です。

今月も短歌をまとめました。

雨宮は結露してる窓から見る景色がどうも好きらしいです。月も青空も綺麗に見える不思議。

もうすぐ春ですね、寒暖差にはお気をつけください。

読んでいただきありがとうございました!

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