2025年1月短歌まとめ
2025年1月に詠んだ短歌まとめです。
餅を焼き膨れる様子見ていると隣で頬を膨らます君
寝て食べてゴロゴロしての繰り返しこんな時間が幸せなんだ
純白のドレス着こなす君を見て叶わぬ恋が心を絞める
今年こそ君に会えたらいいのにな神様どうか縁を結んで
テレビ見て笑える時間幸せでやっぱり死ぬの延期にしよう
手作りのおせちにいつも入ってるりんごきんとん一番美味し
いつの間にぬいが家族になったのかこいつ普通にご飯も食べる
王子様キスしないでね絶対に私は姫にしてほしいのよ
寝正月すぎではないか思うけど目が開かないし仕方ないよね
少しずつ日が長くなりまた季節変わっていくのなんだか寂し
昼過ぎに起きてしまうし外出をする気も失せてまた寝始める
赤い糸切ろうとする手震えてる刃を下ろすだけそれだけなのに
夢なんて描いて消えて失うのそれなら二度と見たくもないや
どれだけの時間が過ぎていったかな君への想い薄れないまま
海風に揺らめく君の髪を見て触れてみたいと思ったりする
幸せを君がたくさんくれたから抱えて背負い生きていくんだ
淡い空見上げてみれば膨らんだ桜のつぼみ風に揺れゆく
曇り空青へと変わり少しだけ寂しいような気がしたりする
苦いだけそう思ってた幼い日コーヒー飲める日はすぐに来る
窓を開け夜空をみたいだけなのに肌を突き刺す空気にやられ
朝焼けに見惚れながらの身支度は寒いが過ぎて服が冷たい
雪が舞うだけでテンション上がるから積もればもっと嬉しいのにな
鏡見て落ち込む日々が嫌になるあの子みたいにきらきらしたい
学校の授業で弾いたギターとか思い出す度恥さらしだわ
星空に浮かぶ願いはどこまでも叶うことなく漂っている
夢の中せっかく君に会えたのに一生目など覚めなくていい
ふとんから出られないので休みますあとお仕事もやめちゃいますね
トランプを一緒にやろういざ勝負スピードなのに鈍すぎる僕
君を見て頭がパンクしそうだよ君と話せばエラー発生
自分だけ取り残された気がしたり置いていかれる気がしたりする
気付いたら恋に溺れてしまってたあなた以外は目に入らない
抜け殻になってしまった台所食器も器具もあの時のまま
勉強が分からないとかぼやいても頭の良さは変わるわけなく
どうしても心の傷は癒えなくて時間ばかりが過ぎていくんだ
自分から一人になったはずなのに孤独を感じ絶望するの
歩くのは私に向いていないから布団包まり冬眠しだす
ピストルの合図にビビリ最下位で周りの目線刃物のようだ
浴衣着た君に心臓撃ち抜かれ僕は射的の景品だった
繋がれた重い鎖と赤い糸歪んだ愛に押しつぶされる
夢を捨て大人になって生きていくそれが人生これが自分で
指先がかじかむあまり文字を書くことすらできず凍っていって
生きているだけで罪だし自分とか存在してるだけで重罪
どれだけの嘘をついたか分からないなにが嘘かももう分からない
禁煙と書いてる場所でタバコ吸う人の気持ちは理解不能で
裏切られ嫌われるならこっちから捨ててやるって思ってしまう
結露した窓に映った半月に見惚れてしまう寒い夜かな
水を入れ外に放置し数時間分厚く凍り寒さを知った
あのときと同じ冷たさ感じても願いはきっと君に届かず
いつの間に泣けなくなっていたのかな涙も枯れて花も萎んで
散歩して何気ない日々彩ろう知らない景色出会えるように
初めての喫茶店での珈琲は少し大人になれた気がした
曲がり角君とぶつかる夢を見て頭を打った感覚残る
舌抜かれ話せなくなるほうがいい言葉の先が刺さらぬように
引越すね君から聞いた時からは心も部屋も空っぽになり
やっぱりさ君の笑顔が一番に輝いて見え眩しいんだね
きっとすぐあなたの好きな夏が来てこの寒さすら忘れていくの
雑草が伸び放題の公園でベンチに座り孤独感じる
髪を切りこれで区切りをつけようと思った途端泣いてしまって
ピンク色好きだと言えばぶりっ子と言われるような世界が嫌い
また会おう君の背中を見送って何年経てば会えるのだろう
なにもかも自分に向いていないから君に会うのもこれで最後だ
話すのが苦手なあまり 知らない を乱用しだすコミュ障な僕
家籠る吹雪の日には丸まって寝て過ごすのが一番いいね
下り坂勢い止める暇もなく走ったことを後悔したり
本当に欲しいものとか買えるわけないと知ったよお金ないから
教室の窓を見つめる君の背が寂しく見えた騒がしい昼
ふわふわの毛布になってずっと寝て寒さ忘れて生きていたいよ
君の手に一瞬触れただけなのに頭が熱く沸騰しそう
サーカスの漫画を読んで憧れた本の名前が思い出せない
世界から一つの命消えたって誰も見向きもしないんだから
人生は棒に振るものなんて言う僕は実際無駄な人間
後悔をしても遅いし目標を立てるにはもう遅すぎるんだ
偽善者と思った人は善人で偽ったのは自分自身で
風が吹きカーテンなびき次々と物を倒して知らないフリを
ヒーローになれないけれど人助けだけはできるよ立ち向かえるよ
充電をサボったままで居たからか自分も機器もバッテリー切れ
過去からも未来からすら見放され途方に暮れる今の自分は
雨の降る冷たい海に溺れたい月が照らした海で死にたい
腕の傷あるわけないよ誤魔化して意味がないのは分かっているさ
満月は夜空を照らし浮かんでる眩しいくらい輝いていて
鍋の〆悩んでしまい一時間とっくに冷めた具材と心
もういやだ出来損ないと言うくせに私になにを求めているの
どうしよう何を送ろう考えて最終的に既読無視する
大人にはなりたくないが呑みたくて酒に溺れて生きていたくて
提出が明日までとか無理ゲーだ諦めて寝て怒られますか
ろうそくの揺れる火を見て眠くなり起きたときには溶けきっていて
周りはさみんなスマホを持ってるよ言っても無駄で仲間外れに
新聞の配達の音聞こえるとそろそろ寝るか思えるのです
紅茶飲みほっと一息つく暇もないはずなのに休憩ばかり
湯たんぽと一緒に寝ると暖かい目が覚めるまで冷めずにいてね
透明になってしまった君のこといつまで顔を思い出せるか
荒れ果てた野原の上で昼寝するあとで後悔するのも知らず
ババ抜きを一人でやるは寂しいな カードゲームは数人ほしい
鍵をかけこれであなたと二人きり誰にも邪魔はさせないからね
嘘をつき取り繕って生きてきた本音だなんて言えるわけない
教室で空気になって本を読む友達なんて絶対要らぬ
何年もあなたのことがすきだから片思いでもそれでいいから
ふざけんな死にたいと言う僕を指し死ぬなと泣いたあなたが好きだ
友人はまた遊ぼうね言ってたがそんな日なんて二度と来ないし
エプロンをつけてもシミができていて料理するのが嫌になったり
夜中だと分かっていても寝れなくて朝が近づき余計に寝れず
うなされてしんどい夜に思い出す優しい声のあなたのことを
バスに乗りいつもの景色いつまでも見ていられたらいいのになって
丸まって毛布の中ですやすやと寝息立てるし憎めないしさ
薬飲み楽になったと思い込みうろちょろしたらまた熱上がる
肯定も否定もしない優しさに一瞬にして心奪われ
雨と傘仲が良いとは言えないね弾くばかりじゃ気持ち分からぬ
本当に目覚まし鳴った?遅刻だし眠りが深い私の長所
世の中に置いていかれてしまったら生き抜くことはもうできないと
言葉には傷つけられて救われて心を軽くしてくれるから
ひねくれた自分が嫌い周りにもきっと嫌われ孤立するんだ
どうしてもあなたのことが大好きで一生愛す勝手に誓い
いや別に死にたいわけじゃないけれど生きたい気持ちなくなってるの
朝焼けに心掴まれ見惚れてる早めに起きてよかったかもな
疲れたら休めばいいと言う君が休むところを見たことがない
実話より作り話のほうがいい誰も不幸にならない話
開かなきゃ忘れたままで居れたのに君の笑顔が涙で揺れる
アイドルの沼にハマってしまったよオタクライフもなかなかいいよ
木漏れ日を浴びておひるねしていると遠い昔の君の声する
目を合わせ話をするの無理すぎる見るも話すも苦手なんだよ
火の中に飛び込んでゆく君を追い名前を叫び探し回って
なぜだろう同じようにはできないや凹む日々から消えたくなるよ
君のこと全部私は知ってるよあんなことからこんなことまで
いつまでも君との過去を思い出し忘れる日まで生きていくから
方角も分からないけど歩こうか東か西かどっちに行こう
全部捨て身軽になって終えようか長い人生疲れもたまる
筆箱は消しカス入れじゃないんだよそんな悲鳴が聞こえてきたり
学校のお知らせ読んで懐かしむなんで今更出てきたんだか
果てしなく遠い未来でまた逢おう化石なっても見つけてくれる?
意味もなく河童を作る過去の僕きゅうりをかじり理由考え
やわらかな日差しのもとで育ちゆく梅の蕾はもうじき開く
藤棚のベンチに座り一呼吸ゆれる影すら寂しく見えて
羽伸ばし君のもとまで飛んでゆく青い空見て手を振ってよね
寂しいねひとりで過ごす深夜にはどんな明かりも眩しく見える
秘境駅行きたいけれど行けてない一人旅でもいつかしようか
人生の業務は全て終わったと何度かけても留守番電話
終わるのは今年じゃなくて今月だ一ヶ月しか経ってなかった
簡単に千切れてしまう糸だからあなた次第ですぐに切れるよ
恐竜が居る時代へと行ってみた。すぐに潰されゲームオーバー
気がつけば黄昏時になっていてカーテン閉めて電気をつける
お鍋には白菜だよねそうだよねお出汁がしみて美味しいんだよ
終電に乗ることなんてないだろう思ってたけど歩きたくない
賭け事は欲を出したら負けるから欲しかないが出さないでおく
何にでもなれる世界を羨んで小説読んで妄想するの
「また明日」聞ける毎日幸せで聞けなくなると思ってなくて
さよならと震える声で口に出す冷たくなった君撫でながら
分からない人物名は君の名で埋められていく解答用紙
プリキュアにまだ憧れを持っているキュアップ・ラパパ唱えたりして
遠雷が聞こえてきたらとりあえず洗濯物を取り込んでおく
毎日をビビって過ごし生きているわざと物音立てないでくれ
もう一度あなたに逢えるその日まで短い髪は伸ばさずにいる
しゅわしゅわとはじける音に耳澄まし夏の青空脳裏に浮かぶ
サイリウム二度とあなたに振れないしキラキラしてる姿も見れず
真っ暗で静かな夜を彩れるそんな人間なりたかったな
そうやってまた逃げるんだ?昔から変わってないねそういうところ
倍速で授業動画を見ていますなにも頭に入らないです
将来を考える度死にたくて絶望しては絶縁してる
向いてない生きることすら向いてない骨も溶かして消えちゃいたいね
転けそうになった瞬間心臓が浮いた気がしてそのまま転ける
おにぎりを頬張る君が愛おしく色んなものをあげたくなるね
目覚ましが鳴り響く朝耳抑え無視を決めれば遅刻確定
いつぶりの回転寿司に行ってみたネタ凍っててとても冷たい
膝の上あなたは寝てて愛しくてねこみたいだねずっと好きだよ
春なんて来なければいい思うんだ別れたらもう会えなくなるよ
逢いたいと思っているがもし君に逢えたら多分心臓止まる
満たされぬ愛が足りない寂しいよ独りしないで外行かないで
枯れたって花はいつでも美しい人間よりも争いよりも
これからも覚悟できずにずるずると死ねずに生きていくんだろうな
呪いかけあなたとずっと居れるならふたりぼっちで生きていきたい
決められた運命ならばしかたない思えるわけがないのだけれど
一瞬の快楽だけに傷つけて死にたくなってまた傷つけて
大丈夫私も君もひとりではないよこころは繋がってるよ
泣かないで笑っていてよ悪いのはあなたじゃないよ大丈夫だよ
暗闇は明けることなく優しさも見えなくなって聞こえなくなる
正解も間違いもない人生に模範解答あるはずもなく
求めよと言われましても困ります解き方見ても分からないです
大切な君との記憶入り浸る楽しかったねあの頃だけは
じゃあまたね。これで君ともお別れだどうか元気でお幸せにね
西の空茜に染まりゆっくりと夜に近付き仕事を終える
これからは苦しまなくていいのだと夜空に浮かぶ月が答える
2025年1月計180首
2025年 計180首
自選短歌月 3首
浴衣着た君に心臓撃ち抜かれ僕は射的の景品だった
鍋の〆悩んでしまい一時間とっくに冷めた具材と心
枯れたって花はいつでも美しい人間よりも争いよりも
おはなし
こんにちは、雨宮雨霧です。一ヶ月間で詠んだ短歌をまとめてみました。今年は一日に五首詠む、と決めたので見返しやすいようにまとめてみようと思いまして。はい。この一首好きだよ!とか感想いただけるとうれしいです。
思い出話
「結露した窓に映った半月に見惚れてしまう寒い夜かな」は本当に寒すぎる夜に、カーテン開けたらもう心を撃ち抜かれるような綺麗な月が窓を照らしていて急いでメモ用紙取って秒で詠みました。
感動を忘れたくなかった。短歌詠まないと!って思いました。秒で詠めるくらいに綺麗だった…
読んでいただきありがとうございました!