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STORIES 065: 野生味溢れる、蒼きヨコハマ

作者: 雨崎紫音

挿絵(By みてみん)



1992年開業、通年営業の全天候型温水プール。

バブリーな香りを残す、小洒落たデートスポット。


家族で楽しむというよりは、若者たち、恋人たちが多かった気がする。

深めの造波プール、薄暗い流れるプール…

イベントや撮影にもよく使われていた。


当時は電車移動の生活をしていたけれど、かなり不便な場所で、路線バスを使わないと行けない。

それが印象的だったので、行き帰りにバスに揺られていたのを思い出す。


それでも、学生から社会人になった頃にかけて、3回は行ったようだ。


首都圏に住んでいれば、いつでも割と気軽に行けるリゾートみたいな場所。

結構、気に入っていたのかな。


.


写真が残っているわけじゃない。

もちろん、日記や今みたいにSNSの記録もない。

なのに、どうして割と覚えているのか。


その頃は節目なのか行事なども色々あったので…

どんなことをして過ごしていたか思い出しやすいのだ。


1993年からの4年くらい?


最初は、比較的に新しくて話題になっていた頃に遊びに行った。


夏の日、新宿あたりで麻のトートバッグやサンダルなんかを買い物してから出掛けたこともあった。


ちょっと年上のオトナ女子と、わざわざ寒い時期にそこで過ごしたこともあった。


…だったかな?

まぁ、細かいことは忘れていってるね…


.


リゾートプールは、今でもとても好きな場所。


水着の女性たちにドキドキするから、というだけではない。

泳ぐのが好きだから、もちろん普通の温水プールもたまには行く。


でも、そういうことじゃなく…


賑やかで、水に囲まれて、スナックフードで休憩するような、あの雰囲気がとても楽しいからだ。


箱根のユネッサン

福島のスパリゾート・ハワイアンズ

地元の広いサマー・プール…


家族や、親類や、友達や、幼い息子と出掛けた思い出もいろいろある。

デートの思い出なんかもね。


残念ながら1人で気軽に訪れ、思い出に浸れるような場所ではない。

本当は今でも遊びに行きたいのだけれど。


一緒に泳ぎに行ってくれるような相手はいないなぁ。


.


ワイルドブルーヨコハマは、今は存在しない。


入場者数に伸び悩んだ末に閉鎖。

それももう20年も前の話だ。


まだケータイもそれほど普及してなかった頃だし、フィルムカメラで撮った写真も手元には残っていない。


思い出の中、だけの場所。


今日はとても暑い夏の日。

こんな午後は誰かとプールに行きたいな。

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