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妖精たちとの暮らし

 その次の日からは、メグとカラト、マユと、妖精という協同生活になった。


 もちろんカラトとマユは、ここから脱出できないか、妖精にきいてみたり、何度もトケルンの設定をしてから、扉を開けて外にでてはみたが、どうやっても気づいてみると、部屋のなかに戻されてしまう。



 たしかに、ここで生活するには、妖精の力を借りるしかないようだ。

 でなければ食べものにも、今後の生活にも困るばかりだろう。



 メグは、カラトさんとマユさんがきてくれて、素直に嬉しい。

 けど、不安にもなる。

 コールドタイムに二人を巻き込んでしまった。

 妖精たちのお世話になるのは、わたしの役目であって、二人は助けにきてくれただけなのに。



 そう、きっとこれはわたしの役割なんだ。



 そんな気がしているから、カラトさんとマユさんには申し訳ないな、と思う。


 トワカはいつくるのか。


 けど、近くにいるような、そんな気がする。

 これはただの希望だけれど。



 カラトとマユは、先に生活しているメグがいるため、メグにここでのリズムの作り方や妖精との会話、買いもの、のことなど、色んな話しをまずは聴くことになった。

 ときにはカラトは、妖精たちに質問をなげてみる。


「ピピックとポテッタ以外にも、妖精はいる」


 カラトがたずねる。


「いるけど、会えるかはわからないよ」

「そう、わからないよ」

「どうして」

「どこにいるかわからないからだよ、ね、ポテッタ」

「そうだね。ピピック」

「買いものはどこからいくの」

「妖精だからね。どこまでもいけるよ」

「そう妖精だからね」


 これは会話になるのか、とカラトはやや不安になるが、マユはけっこう楽しそうだ。


 メグにここでの生活をきくと、基本的な買いものや用事をこなしてくれるのが妖精で、食事や困ったことが起きると、妖精たちと相談して決めるようだ。


 それと、買いもののときには、リクエストをすると、この前のように、好きなものをできるだけ選んで買ってきてくれる。

 マユは妖精ノートについてきいてみる。


「ピピックはいつも妖精ノートを持っているね。基本的になにが書いてあるの」


 少し見せてもらうも、妖精語でかいてあるため、ほとんど読めない。

 わかるのは、時間に関する項目であるということだけ。


「時間と時間移動、それに自動で追加されていく少し先の未来についてだよ」

「すごいね」

「デバイスから集められた情報の集積を文字におこしていくのが仕事だから、時間移動以外にも、けっこういろんなことをかくよ」


 ポテッタは別のノートを持っている。


「こっちのは記憶ノート。主にいまはコールドタイムになった空間の時間管理と、そこで動きがある出来事をまとめてかきこむよ」

「いまはメグとの日記みたいなが多いね」

「そっか。メグさんのことがたくさんかかれているんだね」

「こっちも妖精語でかくよ」


 メグは、ノートをみせてもらったが、不思議な文字の列だ。


「この二冊のノートは、いつも同時に存在するよ」

「だから、預言の通りになると、記憶ノートだけになると、時間の管理ができなくなり、やがて他の妖精たちのノートも管理がはずれていくと、そのことで時間が不安定さを増していき、破滅へと向かってしまう」

「預言者トワカは、そのことを言ってるんだね」

「未来のできごとをなんとかするには、カラトとマユが必要なんじゃないかなぁ」

「なぜ」

「時間に関して、二人に預けられたなにかがあるから、この凍結された時間に入ることになったんじゃないかな、て思うからね」


 カラトとマユは、ただ追いかけてきただけと思っていたが、何か預けられたものがあったのか。



 カラトに心あたりがあるのは、時計デバイスだけ。

 何かこの時計には、特別な意味があるようだ。

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