三年前に追いかける
翌日にお店を開店させて、すぐにカラトさんと話しあい、メグさんのあとを追いかける旅にでかけることになった。
前回トラブルが起こったこともあり、早めの昼食を食べてからの出発になった。
今回はカラトさんと一緒だ。
テンダーの表玄関に貼り紙をしておく。
本日休業中に貼り紙を切り替えた。
メグさんのあとを追いかけるには、公園のサークルの調査にいくことになる。
そして、どこかのタイミングで三年前のテンダーに戻ってくるのだろう。
どこのタイミングかは不明だが、駅前でメグさんをみかけたこともあるのだから、きっと駅前にも着くことになるのだろう。
マユはそっと、このとき決意していた。
メグさんに会えたら、確かめたいことがあるのだ。
「カラトさん、順番まずは一年前の公園サークルでいいですね」
「そうだね」
「そこから三年前に戻るまで移動して、それからだね」
「三年前のヒントを探して、みつけよう」
こうして、公園までまずは歩くことにする。
「自転車も使えたら、便利ですね」
「お店の移動用に折たたみ自転車はあるよ。でも、時間移動に使うと、どこに置くかだよね」
「いまからいく公園は、申請してあるから、テンダー管理になってますよね」
「そうだね」
「野良サークルは、頻繁にでたりするのですか」
「そういう事例は少ないみたいだよ。管理者たちも驚いていたね」
話しを進めている間に、公園にたどりつく。
「移動先で薬は飲むことにしよう」
「そうですね」
トケルンの設定から、時間移動の表示をだし、DBT01の設定をする。
一年前の同じ時間。
「移動できるかはわからないけど、やってみよう」
そして、公園サークルに二人して飛び込んでいく。
DBT01の13時30分の設定。
バシバシッと音がして、耳鳴りのような感覚と目眩におそわれる。
光と音のうず。
そして、フラつき。
公園のベンチに座り込む。
隣にカラトさんもいる。
どうやら、一緒に移動はできたようだ。
「カラトさん、具合大丈夫ですか」
「いま薬を飲もうと思ったよ。自販機を探そう」
「あ、たしか、こっちにありました」
マユは、自販機を目指して歩く。
カラトは少し目眩があるが、ゆっくり歩く。
二人して、飲みものを購入する。
またベンチに座りなおして、薬を飲むことにする。
「いまは、いつだろう。トケルンの日付は」
トケルンにきくと、一年前の日付になっている。
「大丈夫、一年前移動です」
「ありがとう」
ふーっと、ため息をつくカラト。
「ここ最近は、移動をするたび、目眩がひどくなるよ。マユさんは」
「わたしは、頭痛です。たまに気持ち悪くなります」
「そうか。無理しないで、この前もよく帰ってきたね」
「この前は、ダストグラスにお世話になりました」
「グラスの店長は元気だったかな」
「カラトさんのこと、心配してましたよ」
「そうか。あとで挨拶にでもいこうかな。きっと、時間移動による副作用が、移動をおこなうたび、ひどくなるのかもしれない」
「これも管理者に報告かな」
「カラトさん大変ですね。やることたくさん」
「そうだね。でも、こうして動いてるほうが楽なんだよ」
飲みものをゴミ箱に捨てにいく。
もう一度、ベンチに座り込む。
「少しは休めたかな。わたしは、大丈夫そう」
「カラトさんは」
「大丈夫。よし、次は、三年前にいこう」
「わかりました」
トケルンのスクリーンから、DBTの設定を三年前にする。
時間は同じ。
周りのひとの様子を少しうかがう。
遠巻きにネコが一匹みえるだけだ。
「よし、いこう三年前に」




