管理者たちの会合2回目
時間管理者に会うために、カラトとマユは、駅の出口ふきんにあるサークルから、二回めの時間移動をおこなう。
そして、十年後となる、時間管理者たちが集まる時間にきていた。
長時間の時間移動のため、疲れや頭痛がひどいため、自販機を探して飲みものを飲む。
そのときに、薬を飲んだ。
「マユさんは大丈夫そう」
「わたしもいま薬飲みました」
マユがそう答えた。
「準備がよくなってきたね」
「時間酔いは慣れませんよ」
「そうだね」
「もう少ししたら、移動しよう。同じ時間に集まっているはずだよ」
歩いて移動して、駅前のロータリーにくると、そこに、にぎやかなひとだかりができている。
マユは前にきたときと同じ風景をみていて、不思議な感じがしている。
近づきあいさつをする。
「テンダーです。こんにちは」
「テンダーのカラトさんじゃん。ずいぶん久しぶりだね」
「ええ、お久しぶりです」
「それで、今日はどんな用事。さっきは、そこのお嬢さんにサークルの申請と、周辺のをもっていってもらったけど」
「調査対象のもので、一つ変化があったから、それを確かめに来ました」
「変化? どれのこと」
「ある部屋の前に野良サークルが出現していたのですが、それが突然消えてなくなりました」
「野良サークルがあったのか。それは珍しいね」
「登録名は確認できた」
「登録名メグで、申請ありませんか」
「少し待ってて」
少しだけその場で待つ。
「登録はされてないけど、申請にはきてるね」
「申請者は未登録だけど、住所はあってるかな」
「これですね」
「この項目は削除だね」
「ええ、お願いします」
「それで、この特殊なものは、何につながっていた」
「三年前、テンダーをつくったころの時期です」
「そうか。それじゃ、テンダーの周辺で、生み出されたエネルギーエラーだろう」
「そのようです」
「再度申請はしないけれど、その管理を依頼したひと、誰かわかりませんか」
「当時利用した管理ノートには書き込みがあるかも」
「調べてもらえませんか」
「メグかそうでなければ、トワカの可能性があります」
管理者はびっくりしたようだ。
「預言者トワカのこと。それじゃ、調べてみよう」
端末に話している。
「管理者サーバーにアクセスする。当時の記録を希望する」
どうやら、サーバーからの情報をみているようだ。
「そうか、管理依頼人は削除されてるけど、そうなのかもしれないね。あの博士なら、できるかも」
「この移動端末を形にできるようにしたのが、あの博士だからね」
「ありがとうございます」
「いいえ、こちらこそ管理にいつも協力してもらって感謝だよ」
「ところで、預言者からのメッセージはなんとかなりそうかな」
「もう少しです」
「そうなんだ。頼りにしてるよテンダー」
「あと、マユさんかな、もカラトと一緒によろしくね」
「もしかしたら、この時間管理が意味をもつかもしれないなら、嬉しいからね」
「わかりました」
マユは返事をする。
「これで、また一つわかったね」
カラトが話す。
「部屋の前のものは、テンダーふきんのサークルが干渉した結果のエネルギーエラーによる多重サークルだった」
「もうあの場所には起こらないだろう」
「そうなんですね」
「でも、これでメグさんの行動がわかった」
「部屋のサークルの原因をつけとめようとして、ここには来なかった。代わりに時間移動でなにかエラーに巻き込まれたんだろう。もしかしたら」
「もしかして……」
「もし、三年前のテンダーと関連してるなら、それは、あのトケルンを預かった日から始まるのかもしれない」
「ありがとうございました」
管理者たちにあいさつをして、ここから移動することにした。
「また会おうね」
「ありがとうございます」
そうして、また二回の時間移動をして、元のDT00時間に戻る途中で、カラトさんが話してくれた。
時間移動の端末を形にしたトワカは、きっと時計デバイスを自身以外のひとに渡したかった。
一人では、解決できないかもしれないと、思ったのかも。
そこで、最適なダスト屋であるテンダーにそれをおいてきた。
時計は二組あり、ペアで機能を発揮するものだった。
その一つをメグさんが持っていたために、メグさんは時間移動を繰り返し、そして部屋の多重サークルに巻き込まれた。
その調査の途中、きっと三年前のテンダーにヒントをみつけて、知らせる途中で、消息不明になった。
そのヒントを部屋に残したのだろう。
「おそらく、メグさんは位相が違う空間に取り残されている」
「でも、どうすれば、位相空間をみつけられますか」
マユは気になることをきいた。
すると、
「きっと、妖精が導いてくれる」
「あの日にいこう」
こうカラトさんはいった。
「そっか。行方不明になった順番にメグさんを追いかけていくのね」
トケルンが目印になって、きっとマユたちと出くわすだろう。




