過干渉時空間崩壊
数日後、カラトはテンダーを開店させながら、メグさんからのヒントについて考えていた。
時間経ってから考えてみると、帰り際に名前を呼ばれたのは、気のせいではないような気がするからだ。
やはり妖精がいるのかもしれない。
しかし、妖精をどう探せばいいのだろう。
「店長……カラトさん」
名前を呼ばれてハッとする。
「マユさん、何」
「あれからメグさんのこと、考えてみたんです」
マユさんもメグさんの行方を検討していたようだ。
「カラトさん、もしかしたら、預言者が関係しているのでは」
「預言者」
「そうです。未来について調べているときに、預言者トワカがでてきたんです」
「ほら、これ」
トケルンから呼びだした、画像を表示させている。
ナガランのスクリーンを使って、空中に投影されているのは、預言者トワカと、探しているという情報がある。
「となりの表示には最新情報で、時間移動による過去干渉と、コールドタイム現象があります」
「きっと、これを書き込んでいるのも、未来のひとでしょう」
たしかに、ネット預言者のことだ。
「でもよく知っていたね。この預言者が、博士なんだよ」
「え、この前いってた、博士ですか!?」
「そう、時間移動デバイスを作った本人で、その後、妖精パラレルシフト //リバースというレポートを作ったんだ」
「トワカ博士が、そのあと預言者になったんだ。このままでは、時間崩壊が起きるとね」
「預言ですか」
「そうだよ。妖精パラレルシフトは未来から干渉をし過ぎると、妖精ノートだっけかな、がトラブルを起こして時間軸に影響がでるんだと、書いていた」
「それは妖精ノートが崩壊すると、管理がはずれて、時間パラレルが起こることによる、過干渉時空間崩壊、になるのだとあったよ」
「なんだか怖いですね」
「そうだから、妖精パラレルシフトは未来を動かす力として、使ってほしいという博士の希望なんだ」
「もしかしたら、それが博士が行方不明になったことにつながるのかもしれないけど」
「なぜ」
「たしか、ネット預言者として登場するときに、妖精をみつけた。妖精ノートをみたといっていたんだ」
「妖精ノート?」
「どういうのかはわからないけど、きっと本当のことなのだろう」
「そうか。ネット掲示板に書き込みをしているひとも未来からのひとで、トワカを探しているのか」
「よく探してみたね。いいヒントになったよ。ありがとう」
カラトさんからお礼をいわれてしまった。
「けれど、メグさんの行方には、なかなかつながりません」
「いや、やはり時間移動が関連してるなら、なくなった野良サークルの原因を探してみよう」
「もう一度、時間管理者に会いにいこう」
「今日一日、お店を開きながら、時間管理者について、もう一度話してみよう」
「わかりました」
こうして、カラトさんとお店の番をしながら、時間管理と時間管理者、そして、メグさんのヒントを二人してずっと話していた。




