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三年前から帰還

 やはり頭痛がひどいなか、マユはDT00の現代にやっともどることができた。


 トケルンの表示もDT00となっている。



 歩いてダストテンダーまで戻ることにする。

 歩きながら、ときどきメグさんが帰ってきたときのことをマユは考える。

 もちろん帰ってきてほしいが、同時にカラトさんはメグさんの方に向いてしまうのではと心配だ。


 でも、探してみつけたいのは本心にある。

 手には彼女の部屋のカギ一つ。

 これで、何かわかるだろうか。



 ダストテンダーの前につき、そのままの勢いでなかに入っていく。


「カラトさん、いま帰りました」


 カウンターにいたカラト店長は、驚いていた。

 時刻は十四時を過ぎている。


「心配したよ」

「また戻れなくなったのかと思った」

「ごめんなさい。心配かけて」

「三年前に移動してしまい、過去カラトさんと皆さんに助けてもらいました」

「そうだったのか」

「お店開けたままでいいから、話をきかせてほしいな。それとも、一度休憩にするかい」

「それより、お腹すきません」

「わかった、一度お昼休憩にしよう」


 お店の看板をお昼休憩中にかけかえて、裏の休憩室兼食堂にはいる。


「あるのはサンドイッチかな。少し食べるかな」

「はい」


 マユは答えた。


「では、紅茶もいれよう」


 カラトさんが温かい紅茶をいれてくれる。

 二人分を用意してから、話しかけてくれる。


「頭痛は大丈夫かい」

「まだ痛いけど、話しはできます」

「そうか。よし、話してみて」


 それから、話した。

 三年前の店長の話しから、彼女の部屋の前、カギを見つけるまでの話し。


「これが、カギです」

「彼女の部屋のポストにあったんだね」

「勝手に持ってきてごめんなさい」

「これでもう少し彼女のヒントを探せるかもしれない。保証人だし。理由をこの前の物件屋に話して、立ち会いでみてもらおう」

「わかりました」

「それで、どうやらサークルは三年前に戻されてしまうようです。何かわかりますか」

「三年前かぁ。あのころ、テンダーを出すころの話しになるんだね」

「そういえば、ひとり不思議なお客様がきたような」

「たしか、AIと話しができるとか言っていたような」

「カラトさん、それ本当なら、未来のお客様なんじゃ」

「いま考えてみるとそうなのかもしれない」

「名前とか、聞かなかったんですか」

「あのころ、まだテンパることが多かったから」

「最新、VR(バーチャル) ゴーグルをしていて、会話しながら、だったかなぁ」

「そのひとが、トケルンモデルの時計を二つ持ってきたよ」

「じゃぁ、使っているトケルンとカウンターにあるのは、そのときのなんですね」

「だから、トケルンにはそのときに刻印をつけたんだよ」

「そうだったんですか」


 このあと、ダストテンダーにたどりつくまでの経緯を話した。


「よく帰ってこられたね。よかった」

「三年前のみなさんが優しくて、よかったです」

「カラトさんも三年前ずいぶんと楽しそうな感じでした」

「まだ開店したはがりのときだよね。きっときみが来てくれたことが、未来につながっていることが嬉しかったのかもしれない」

「今日はこの辺までにしよう」



 そういって、昼食の休憩を終わりにして、あとは通常業務をこなして、夕方マユは帰ることになった。

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