魂GPS
霊魂の存在が科学的に実証されてから更に数十年が経ったある日、とある研究所で二人の研究者である老夫婦が、魂の行方を追跡できるGPSを発明しました。彼らは来世でも添い遂げることを誓い合う程、強く互いを愛しており、その願いを叶えるためだけに研究を重ねてきました。
二人は完成した薬品を飲み干し、専用ディスプレイに彼らの魂の位置情報が表示されているのを確認して大喜びしました。それから数年後、ほぼ同時に老衰で亡くなった後、助手は遺言に従い二人の転生先に連絡を取る手筈になっていたのですが……。
「ああ、なんてことだ。これは……あまりにも残酷だ……」
一体どこの国のどのような家庭にどうやって生まれてくるか分からない以上、同性になったり、対立国に生まれたりする可能性は想定されていましたが、それでも二人は必ず再び共に生きることを約束していました。
しかし、驚くべきことにGPSの光は、同じ一軒の家を指し示していたのです。身元を偽り電話で探りを入れた助手は、その家庭に男女の双子が生まれたことを確認し、それ以上は何も伝えないことを決心しました。いくら愛し合う二人とは言え、むしろ愛し合う二人だからこそ、前世のことを告げることは悲劇を招くだけだと判断したからです。
助手は二人の墓前に手を合わせて、ひたすら謝ることしかできませんでした。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
数か月後、GPSが指し示した家の屋根裏で、両家に祝福されて二人……もとい二匹の結婚式が行われました。彼らはたくさんの子供に恵まれ、前世の約束通り仲良く幸せに暮らしましたとさ。
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