健康になろう
かくして、私の健康作りがスタートした。
前世でも病弱だったとはいえ、この世界よりも進んだ医療により、私にも最低限の知識はある……はずだ。
そして、私はフィオラレーヌとして産まれてからも、弱い身体に負担がかからないような遊びばかりしてきた。厳密に言うと勉強なのだが、フィオラレーヌにとっては遊びである。
もちろん刺繍などの貴族としての趣味も忘れていないのだが……。
なんと、フィオラレーヌはとてつもなく勉強ができるのだ。
5歳に満たない少女が、既に3ヶ国語の本を読めるのである。さらに思い出した前世の記憶。これにより、日本語と英語が少し、あと色んな国の単語が申し分程度に……と、使えないが、約5ヶ国語を習得していると言ってもいいだろう。前世の私と比べ物にならなすぎて涙が出てきそうだ。
まぁ、それはともかくとして、本を読めるようになってから、数え切れないほどの本を読んできたのだ。
少なくとも今の状況を改善することは出来る。はずだ。
とりあえず、これまでの生活を見直してみる。
まず、 少食。好き嫌いや食わず嫌いが多い。野菜は食べるが、主菜となるお肉を食べない。デザートは食べる。そのため起きる栄養不足と偏り、そこから圧倒的運動不足に繋がるのだ。
栄養が不足して、体調の悪化になる。具合が悪くて動けないのと、体力が無さすぎて部屋から出られない。そこで諦めてほぼ寝たきり……悪化するわけである。
「まずは……体力作りよね」
もうすぐ5歳のお誕生日パーティー兼洗礼式がある。
この国の洗礼式は5歳だ。つまり、貴族の子女として認められるのだ。子供同士の社交も増えてくる。
妹にばかり任せているのでは困る。せめてそれまでには、ほぼ寝たきり生活とおさらばしたい。
まず、しっかり食べるところから始めようと思う。のだが……思い返してみると、たしかに病人に向いた食事ではなかった気がする。
お肉が食べられなくなるはずだ。
あまり具合が良くない子供がステーキやらローストビーフを簡単に食べれるはずがない。
せめて1度ミンチにしたりして頂きたいものだ。
貴族はミンチになった肉を食べないが、確か平民は食べていたはずだ。お豆腐のハンバーグ……と言いたいところだが、生憎この世界にお豆腐は恐らく無いだろう。 野菜たっぷりハンバーグとかだったら、主菜として出てきても少しなら食べられる気がする。
他にも苦手なものをいかに上手く食べられるように調理するか……ベッドサイドのテーブルで箇条書きにしていこう。
健康になりたいですね。作者も健康になりたいです。一緒に体力作り…頑張り……ます。
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