オールドクォーツという選択
(今回はあらすじと一緒にしてみた)
ある時計コレクター(まぁ自分のことなんだが)の独自の視点や拘りによって集められる時計達。
その拘りもその時々によって微妙に変化したりするものです。
えっ?
一貫性がないって?
はい、その通りですが……それが何か?
日本人的な(微に入り細に入った)拘りで作られた少し前の工業製品を愛でるのがコレクターの本懐。
その視点をどこに置くかによって色んな集め方があるところも面白い。
えっ、理解できないって?
ごめんなさいね~♪(全くの口先だけ)
何度も書いたが(本当スミマセン)ちょっと古い時代の時計が好きだ。
基本的には手巻や自動巻の機械式時計が好きだ。
……でも最近はオールドクォーツ(エレクトリックウォッチ含む)も好きだ。
そう、はじまりはいつも雨……じゃなくていつもと同じパターン。
ゴメンナサイ、石投げないで><
つまりは、最近またよくクォーツ使うようになったよっていう話。
だって楽なんだもの。
少しくらい生来の怠け心が働いたっていいと思う、いいよね?
それでも最近の新しいものは何か自分に合わない気がして、オールドクォーツを選ぶという結果に。
サンサーフのハワイアンシャツ(アロハシャツ)にカットオフジーンズといった出で立ちに似合うものがいいから(実は何でも似合う)
足元はギョサンかベンサン(勿論made in japan限定)、変なこだわり(笑
騙されたと思って一度お試し下さい、「ベンサン.jp」一度覗いてみて下さい。
きっとハマる人続出なこと請け合います。
本当にニシベケミカルや丸中工業所の製品の履き心地は最高です。
結構な有名人が愛用者だったりするんで、逆にビックリしたり。
、
そう言えば……あれほど好きではなかったステップ運針も、そんなに気にならなくなってきたから不思議だ。
全ては気の持ちようってことか(そうでもない)
最近LIONコーヒー割引で売ってたのを買ったけど……何か違う(ん?ニセモノ?)
気の持ちようではどうにもならんこともあるな、世の中には。
旅行とか行けないんで、せめて雰囲気だけでもワイハ気分を味わいたかったんだが……
ホント世の中ままならぬ。
うん、我ながら見事に全く何の関係も無い話だな。
またか、またお前か……なんて思われた方はブラウザーバックが吉です(笑
そうです、また時計の話。
興味無いですか?
はぁそうですか。
えぇ、そうでしょうとも……チラシの裏にでもって、そんなつもりで書いてるよ。
どうせ大して読んでもらえるわけでもない><
ちょっとそこのあなた、チラウラ乙とか言わないで。
70年代前半という時代がどういう時代だったか。
有名なのは勿論1970年の大阪万博。
プロ野球ではジャイアンツ様のONコンビが現役真っ只中でV9街道を爆走中(昭和48年/1973年まで)、監督はかの川上哲治(ボールが止まって見えた打撃の神様)
1974年(昭和49年)にドラゴンズがV9阻止して燃えよドラゴンズ(by板東英二)が大ヒット。
その頃阪神の大エースはトレード出される前の速球王江夏。
1969年の暮に世界初の市販クォーツ腕時計であるセイコーアストロン35SQが発表される。
あまりにも高額(新車が買える)だったのでその普及版38クォーツシリーズがその2年後の1971年に世に出た。
同じく1971年にリコーもリクォーツを発売開始。
普及版とはいえ当時の大卒初任給より勿論上でGSよりも高額な設定。
シチズンからの発売はそれより更に後。
だから、その頃のステップ運針する時計は高級品の証だったわけですね。
今とは全く逆の価値観というのが面白い。
最初に大事なことを一つだけ。
オールドクォーツは、「絶対コレを手に入れるっ!!」とかって拘りの一本があるわけでないのなら、今現在確実に動作しているものを入手して下さい。
動作未確認、不動品は観賞用ならともかく手を出さない方が無難です。
というより手を出しちゃ駄目。
何故か?
修理出しても治らない、或いは修理自体引き受けてもらえないから。
もし運良く引き受けてくれて何とかなったとしても、その状態が持続してくれる保証は無い。
そもそも部品もう無いよ。
回路死んでたらどうにもならないよ。
そして、今動作してても突然死する可能性は「0」じゃないよ。
凄くキレイなデッドストック、或いはデッドストック級品だったとしても「既に死んでいる」こともあるよ(世紀末神拳使いの話じゃない)
オレの先輩的存在の人はそういうのを「生が抜けとる」と言った。
逆に電池投入だけで無事動くものは「生が入っとる」らしい。
どこの仏様の話ですか?
まぁ何となくイメージが近いものはあるかもしれん。
そんなこともあるよって話、ちょっと怖い。
もし不動品になってしまったら、その後は観賞用ですね。
割り切って付き合ってやって下さいな。
油切れや固着程度なら大丈夫ですが、それ以外の原因は諦めましょう。
使い潰すもんだって割り切ることが大事です。
だから出来る限り安く手に入れることに拘るわけ(言い訳かな)
不動、或いは未確認に手を出すことが実際には無いわけじゃない。
使い回せそうな純正ベルトとか状態の良いケースや風防などの回収用ですわ。
特に純正の弓環は手に入れるのムズいからいつも探してる。
汎用品でRを加工するの大変だからなぁ(やったことある人はわかるハズ)
で、万一動けばめっけもん。
当然のこと、格安じゃないと手出ししませんが。
そしてもう一つ、どうしても普段から機械式に比べて一段も二段も低く見られがちなクォーツたちに陽の目を見させてあげられたら嬉しいんだがなぁ(一つだけと言いつつもう一つ追加するという……)
オールドクォーツと言うと小洒落たものの様に感じるが、要は中古のクォーツ時計。
クォーツに限らず「オールド」と言うと洒落てるが中古時計と言うと……お察しだな。
その雰囲気佇まいが気にいるかどうかでその価値観が決まる。
しかし、オク出品者には色んな人がいるな。
まるで実社会の縮図の様だ。
郵便局留めで手続きしてあっても平気で自宅へ送りつけてくる。
送料込みで支払ってても当たり前のようにシレッと着払いで送りつけてくる。
全くなんなんだろうね。
やらかす人ってのはどんなにこちらがキッチリしてても、注意していてもやらかして下さいますわね。
仕事でも一緒です。
やらかす人はどれほど注意していても必ずやらかしてくれます><
で、それを指摘すると逆ギレ……勘弁して下さい、ホント。
そんな古い時計とても付き合いきれない……なんて言う方は安心安全安定の現行品をどうぞ。
巻き上げて発電とかいうのでも、二次電池が逝っちゃうまでは何事もなく使えるからどうぞ。
二次電池交換したら生き返るけど、普通の時計が十分買えるくらいの費用はかかる。
機械式でもクォーツでも色んな付属機能ついたよくわからんものでも選び放題。
興味無いからあまり知らないけど……大丈夫、レトロっぽいデザインのものもある(筈だ)
そうそう、スプリングドライブのGS、あれのスイープ運針する様は実に見事なものだと思っとります。
但し、残念ながらあれの価格帯はオレの小遣いの範疇から大きくハズレてる。
ハズレてないお人は買ってあげて下さい(お布施とも言う)
もっとお手頃価格帯のものには、機械式(自動巻)だが6R15搭載シリーズという選択肢もある。
殆どの人はこれで満足できる筈だ(セイコーのセールスマンじゃないが)
ただ何というか、情熱というか時代の勢いというか、そういった纏う空気感の様なものは伝わってこず、何となく物足りない。
レトロな時計好き以外の人はそんなもの全く感じることは無いだろうが。
60年代、70年代の国産オールドを何本か手にすると「あぁそういうことか……」と感じてもらえるんじゃないかな。
この時代の国産時計、そして70年代~80年代の車とバイクには夢とロマンが詰まっていると、個人的にはそう思ってる。
単なるレトロ趣味なオヤジの大いなる勘違いなのかもしれんが(たぶんそう)
ということで……(何故か突然)
我が家のオールドクォーツ稼働品勢揃いの図
こうやって広げて置くと、「動作未確認1円スタート」みたいに見えてしまう(違うからね)
いやぁこれでも拘りをもって集めたんだよ
その拘りが理解されることは殆ど無いってのは悲しいけど
しかしまぁ最低限知識ないと何買っていいかわからへんし(とにかく沢山種類あるからね)
元々持ってたものもあるけれど(オヤジだから)
入手が容易(流通量が多く、価格もお手頃なことによる)だから油断してるとたちまち増殖する
くれぐれもお気をつけ下さい(いらん心配)
機械式時計はこの数倍あるから、何というかまぁ自分でも少々呆れる
流石に10倍まではないからご安心を(笑
ガラ箱の分まで入れたら……まぁお察しなんだが
理解できん人が多いと思うけど……大丈夫、ただの病気だから(自覚はある)
この夏は全部金属ベルトにしてみた
基本古い時計についてたものの使い回しだが、今年は何本か密林(尼)で購入
安かったけど結構いいね、そこそこの重量感もある
そうそう、ベルト交換といえばバネ棒外し
おまけ品や国産工具なんかも色々使ったけど、やっぱり定評のあるベルジョンに限る
作業効率が段違い、イライラすることもなくなる
古い金属ベルトの使いまわしには徹底した洗浄が必要だ
安物でも良いから超音波洗浄機があれば幸いだが、無くても入れ歯洗浄剤の繰り返し使用も効果的(何度かシャカシャカ必須)
もういい加減大丈夫だろうと思っても、出るわ出るわで驚く羽目になるけどな
その後は使い古しの歯ブラシが活躍するね(想像通りでしょ?)
爪楊枝も使うよ(勿論キズつけない為)
夫婦揃って幸い未だ入れ歯のお世話になってないけど、そのためにに洗浄剤買ったよ
70年代に大人だった人が購入してた時計だから、当然今どきよりも小柄な方が多かったわけで
何が言いたいかというと、短いベルトが多くてそのままだと使えないものも多いってこと
当然延長用のコマなんか無い
アジャストできてスライドさせる方式のものはいいけれど、そうじゃないものは延長パーツがあれば便利だ
知ってる人は知ってるが(当然か)
何本かはそうして使ってる
当然ベルト狙いで入札することもある
で、久々に並べてみたら……3本電池切れ
扱いの楽々なクォーツといえども電池切れたら動かない、そりゃそうだ
また今度電池買ってこよう……別段急ぐ必要も無いし
ウチのリクォーツcal.570君たちはデベソ付き電池じゃないと動いてくれない
(マイナス側の)接点加工したらいけるのかもしれんけど、よ~わからん
銅板小さく切って嵩上げするとか(細かい細工は苦手だが)
余ってるスピーカーケーブルの銅線で加工してみるとか、何か方法ありそうだ
ほんのちょっとのことだけど、それで動く動かんが決まってくる
買う時にデベソになってるかどうかパッケージ越しにはわからんから失敗したこと何回かあるわ
(売ってる時に見えてるのはデベソの無いプラス側だから)
違ってたら他の時計で使えばいいだけなんだが……なんかわかる方法ないかいな?
ウチのは「SR43SW」だよ、誰か知ってたら教えて
例の金色のM社のヤツ(愛用してる)でもデベソ無い電池あるし><
何かS社製がデベソだという情報もあるんだが、全部がそうというわけでもなかろう
カラー文字盤とかじゃなく白っぽい文字盤のヤツは、興味の無い人からは全て同じに見えてしまうらしい
細かいトコ結構違うしメーカーも色々なんだが、普通の人は細かいトコとか見ない見ない
日替わりで違う時計してても同じもの使ってるようにしか見えんそうだ(だろうね)
上の写真の内訳は、
セイコー✕3本
シチズン✕4本
リコー✕5本
さてさて、あと何本増えるんだろう?
80年代以降のものならセイコー製クォーツ、もう何本かあるけど……あと、お不動さんたちとか
いわゆるガラ箱に入ってるようなヤツ(主にネジというかビスの部品取りに使用、状態の良さげな風防は別途保管)
電池交換の時に電池抑え留めてる小さいネジとか、よくどっか行っちまうでしょ?
気をつけてるけど何回かに一回は必ず行方不明になる
まさか異世界とかに行っちゃうわけでもなかろうに、どれだけ探しても出てこない……不思議だ(コロコロとか使って探すんだけど)
こういう趣味やってるとガラ箱時計は持ってた方がいいね
100均の収納用ケース(一区画が丁度メンズ時計ヘッド部分一個分くらいの)に収めておけばいい
または部品ごとに仕分けしておいてもいい
何かの時に役に立つ(なかなか何かの時ってのが来ないんだが……その方が実は幸運だったり)
上の写真に写ってるのは70年代のもの限定
個人的に80年代以降はオールドクォーツと呼びづらい(今からすれば十分古いが)
時計好きの間では兎にも角にもセイコーが唯一無二の存在で、その他国産メーカーは十把一絡げという風潮が強い
ちょっと悲しいけど、シチズンもリコーもこの当時は気合の入った良い時計を送り出していたよ
うん、素晴らしい
どこから見ても立派な「昭和のオヤジ時計」だ(笑
使ってるのが昭和のオヤジだから(立派ではない)よく似合うのも不思議ではない
個人的に長らく昭和のオヤジ時計(サラリーマン時計)の代表選手はロードマチックだったが、この辺りの時計たちも十分にそう名乗る資格はある(大きなお世話ともいう)
殆ど同じにしか見えないケースデザイン
左側がセイコー38クォーツQTデイト、右側がシチズン初期型クリストロンデイデイト
時代的にはセイコーが72年製、シチズンが75年製だからシチズンが真似したとも思えるが
殆ど同じタイプのものは他にもテクノス等舶来メーカーなんかでも使ってたから当時の一般的なデザインの一つだったのかもしれんね
他でも書いたが、個人的にロビンマスク1号と2号と呼んでる
西洋甲冑の兜部分に似てるから……
冒頭にも書いた様にちょっと古い時代の時計が好きだ。
基本60年代を中心とした機械式時計や70年代の出始めの頃のクォーツが好きだな。
理由?
前にも書いたけど、そりゃあ自分がオヤジだからだろう(笑
こればっかりはしょうがない、今更若くはなれんし。
セイコーオールドクォーツ
左から38クォーツQT、真ん中も同じく38クォーツQT、右側がTYPEⅡ
38クォーツQTはダイヤル上に「QT」ロゴがあるものと無いもので、若干ケースデザインも違うけど基本的には同じもの
普及品のTYPEⅡはウチのだけかもしれんけど、他の(他社製含む)オールドクォーツと違ってインデックスから秒針がズレるね
インデックスから針先がズレるとちょいと気持ちが萎える
そうそう国産オールドクォーツの話なんですわ、今回は。
70年代の出回り始めの頃のクォーツを、俗にオールドクォーツなんて呼んだりするわけで。
えっ、誰がって?
そりゃあ勿論古い時計愛好家という変態さんや、コレクターという名の病気の人がそう呼ぶわけです。
そろそろ来るぞ、そろそろオールドクォーツが来るぞ……と言われ続けて幾星霜。
残念ながら未だそんな日はやって来ない。
もうそんな日は来んのかもしれんね。
お陰様で皆さんお馴染みのオークションなんかでも大半は二束三文。
当時の大卒初任給と比べても十分に高かった時計もあるんよ、いいんですか?
ホンマにええの??
製品は70年代以降のものだから比較的新しく流通量も多い。
そして不人気であることもあって価格もこなれている。
これまで興味の無かった皆さん、集めるチャンスですよ(冗談です)
とはいえ、1本くらい情熱のこもった当時の製品を手にしてみては如何だろうか?
何でもいいわけではないが、何でもいいとも言える。
少し下調べしてから納得できたものを探してみたらいい。
セイコーなら安価で流通量の多いTYPEⅡでもいいし、ちょっとカジュアルな……というかスポーティーなSilverWaveとかでもいいし(ねじ込み竜頭のところのパッキンは要注意)クロノスも豊富に流通してるな
但しSilverWaveとクロノスは機械式とクォーツと両方あるからご注意を。
クロノスは面白いことにロゴのアルファベットつづりが違ってるところもご愛嬌。
シチズンならクリストロンだろうけど、初期型とかに拘らなけりゃいくらでも入手できるしダイバー仕様含めてバリエーションも豊富。
リコーだと当然リクォーツだがcal.590辺りなら弾数多いし、まともな稼働品が容易に入手できる筈だ。
実際、廃業した地方の時計店でデッドストックと化していたと思しき時計が出品されるケースも多い。
ウチのネイビーダイヤルのリクォーツは恐らくこれに該当する。
恐ろしくキレイで驚くほど安価で普通に正確で……一言で言って超ラッキーな代物。
動くかどうかは運次第(試してくれてりゃ嬉しいね)
まぁ、それ以外でも普通の人が手にしてたようなモノなら価格はこなれたまま。
というわけで、自由になるお金が乏しいオッチャンの懐事情に優しい逸品たちであり続けてくれてますわ。
うちの奥さん、今度は屋根をやるとか言ってるし、というかもう契約しちゃったけど……割とお金が必要だって言ってて。
贅沢は敵だそうですよ……皆さん、聞きました?
家の外壁やり直して、庭やっつけて、家の中も一部リフォームしたから今度は屋根なんだと。
別に切羽詰まってないからいいんじゃないか?とお伺いを立てたら、切羽詰まってからじゃ遅いって怒られた><
まぁそりゃそうか。
しかし……ここ数年でかかった費用を思い出すと気が遠くなるわ。
殆ど諦めた状態のオーディオ趣味の方に注ぎ込んでたら、どんなシステム組めたろう?
そういや若い頃は、将来ある程度突き詰めたオーディオルーム作るのが夢だったなぁ……
見果てぬ夢だな……
まだその後は風呂とトイレもやるそうです(他人事のように言ってるけど自分の家の話)
我が家の蓄えが見る見る内に減っていって……キャー、恐ろしい><
もう今はそんなに収入無いけど大丈夫かしら?
まぁそれはそれ、これはこれですわよ。
趣味というのはそういうもんです。
同意は得られんけど……(悲しい
全部シチズン初期型cal.86系搭載クリストロン
CQマークは全部斜体
だが、秒針の鏃型は全てに共通装備というわけではない
真ん中が12時位置のLEDと帰零スイッチ付きで、この中ではちょっといい値段の逸品
左手前がカレンダー無しバージョンで、ダイヤルが一回り大きめでいい感じ
これは皮革ベルトもよく似合う
ラグ幅20mmと使いやすいサイズ(ダイソーNATOがそのままいける)
最近一番使う機会が増えてるかもしれない(お気に入り)
セイコーと比べると大福餅を上から軽く潰した感じに見えるケースデザイン
見ようによっちゃ間延びした感じを受けなくもない
俺は好きだけどね
好みが分かれるだろうな
上の写真じゃよくわからんから別途で撮ってみたネイビー文字盤仕様のクリストロン
バトン針と白秒針採用でカジュアルイメージ強め
カレンダーもデイト表示だけで好みのタイプ
秒針の先が鏃型になっていない初期型cal.86系(CQマークが斜体)
見事に41秒を指してる秒針にご注目
雰囲気だけの最近のファッションウォッチには無理な芸当
新しいものでも、ある程度以上の価格帯では勿論そんなことないが
話が逸れた。
オールドクォーツの話だったね。
ごく一部の時計、具体的にはVFAやスーペリア、そして4メガなんかの場合は二束三文とはいかない。
VFAっていうのは「very fine adjusted」のことで所謂ところの特別調整品ってことですわ。
スーペリアってのはその後釜的存在で、何れも世界のセイコーの製品。
4メガってのはシチズンの超高精度動作品で、これ含めて前に挙げたものはいつかは欲しいけど高過ぎて買えません。
年差クォーツと呼ばれるムーブメント(機械)は数々あれど、これは逸品だと思っている(個人的に)
さて、世界のセイコーが誇る高級時計たるグランドセイコー。
「常識を覆した世界最高峰の性能」だと謳っております。
その現行クォーツモデルに搭載されている「9Fムーブメント」が公称年差±10秒。
40何年か前の4メガムーブメントは年差±3秒~±5秒だそうです(あらビックリ!!)
世界最初のクォーツ、セイコーアストロン(35SQ)は年差±5秒だそうだけど。
そして、当時のセイコーのツインクォーツ搭載時計にも凄い高精度品があったようで……
そもそもがそれまでの機械式に比べて桁外れに正確だと言われていたクォーツだが、実は温度変化によって水晶振動子の振動数が変わってしまい正確な時を刻めなくなるんだと。
そこで2つの水晶振動子を内蔵して一つは温度検出用として使い、温度変化によって生ずる誤差を内部補正するシステム、ツインクォーツなんてものが開発されたわけですわ。
スーペリア、グランドクォーツ、キングクォーツなんかに採用されたね。
グランドツインクォーツが年差±10秒、スーペリアツインクォーツは年差±5秒という当時の公称値。
時計のズレを表す単位が機械式だと「日差」、普通のクォーツが「月差」、高精度クォーツが「年差」。
どれだけ高精度で高級な機械式時計が頑張っても「月差」や「年差」にはならない。
基本性能が違い過ぎる。
但し単純に振動数の比較をしてみると、驚くほど機械式時計の健闘ぶりが理解できるから面白いけどな。
機械式のロービートが5~6振動/秒、ハイビートで8~10振動/秒。
音叉時計が360振動/秒。
クォーツ時計32,768振動/秒。
電卓叩いてみるまでもなく理論上の性能差は圧倒的だ。
しかしいざ使ってみると、そこまでの性能差を実感はしないけど何でだろう?
まぁしかし、そんな高精度が必要とされるような生活を送ってるわけじゃないんだけれど。
なんか惹かれるものがあるよね……えっ?別に無いって?
いずれにせよこの辺りの時計たちの完全動作品は、今の自分の懐具合では当分入手不能。
古いクォーツ時計なのに結構なお値段付いちゃうわ。
4メガに関しちゃ「CQ」ロゴが正立しかなくて斜体じゃないのが唯一惜しい点だけど。
動作品の絶対数が希少な音叉時計も同様に高値安定で……あれいいよね、欲しいわぁ。
あのブーンとかフーンとかスーンとかって動いてくヤツ。
たまに間違って安値推移してる様に見えても、終了間際にいきなり高騰するんで、ホントにいつもガッカリの連続><
さて、あなたにとって時計は実用品だろうか?それとも嗜好品だろうか?
実用品なら電波ソーラーでBluetooth機能まで搭載してて、スマホと日に4回リンクして時刻補正してくれるなんて便利極まりない時計があって、今ならこれに優るものは無いだろう。
何せ電波時計は普通のマンションやオフィスビルの中じゃ受信しない。
この手の目覚まし時計持ってる人は身に覚えがある筈だ。
以前にマンション住まいだった頃、ベランダに出さないと受信せんかったのは苦い思い出。
ほんま役に立たん、うちの事務所の電波時計も外に出しとかんと受信せん。
高精度クォーツの高額な時計でも年差±5秒とか10秒とかいうのに比べて、日に4回補正してくれて常に正確無比なBluetooth連携機能。
これが頑丈極まりないG-shockの筐体内に収められたモノが実用では世界ナンバーワンに違いない。
間違いないと思う。
でもって嗜好品ならどうだろう?
まぁ合ってれば合ってるに越したことはないけれど、そこまでドンピシャでなくっても構わない。
具体的には機械式なら日差1分以内(朝出掛ける前に1分進めとけば問題ない)、クォーツなら週に一回くらい合わせとけばいいってくらいがそうそう問題ない範囲だな(あくまで個人的には)
5分以内ならOKっていう猛者もいるけど。
実際には5振動のロービート機械式時計でも、良く調整してある素性の良い機械なら日差ヒトケタ秒くらいは叩き出す。
うちのクラウンスペシャルや最初期型ロードマーベル、ホーマーなんかがコレ。
あっ全部手巻きだ。
自動巻きでも良く合うものは勿論あるが、その状態が長続きし辛いね(あくまでも経験と印象)
状態のもっと良いものを手に入れて、十分に手入れすれば違うのかもしれんけど。
ホーマーなんか安くて時間もよく合ってホンマ素晴らしい時計ですわ。
但し見た目に高級感が無いからそこまで人気出ないからホント惜しい。
国鉄ホーマーだけは別で、よく売れるし状態が良ければ値段も上がる。
あれは鉄っちゃんも買うし、全数字好きな人も買うから別枠かなぁ。
鉄道時計だからハックついてるし(個人的には機械式時計にゃいらん機能だけど)
まったくもぅ鉄ちゃんは19セイコーでも買って満足してくれてたらいいのに。
ホーマーだけじゃなくて国鉄クラウンも国鉄エースも全く手の届かない世界へ行っちゃってて><
あぁ、昔買っときゃ良かったなぁ……
昔(オレが未だ20代だった頃)、国産オールドなんてただの国産古時計(普通に中古品)
地方都市の質屋の店頭であの「ワンプッシュクロノ」を2,000円で買えたことがある、と言えば当時の価値観がご理解いただけるだろう(状態はまぁお察しなんだが普通に時間合って困らないレベル……中身は基本クラウンだからね)
今のオールドは当時は未だオールドじゃなくて、普通に少し前の中古品。
一般の普通の人は新しく時計買うならクォーツ選んでたね。
そんな中で好んで古時計買ってるオレは単なる変人扱いされたもん。
「えっ?今どきゼンマイ?それも中古品?」なんて言われたわ。
時間がキッチリ合うことよりも、その時計が持つ雰囲気佇まいが自分の趣味嗜好にどれだけ合致するか……そちらが優先するのが古時計好きたる所以。
まぁ只の自己満足なんだが。
で、お手頃価格(二束三文)で入手可能な国産オールドクォーツの中でも、名機だと評価されているものがある。
勿論そう呼んでるのは変態さんや病気の人だけど(笑
前にも他で書いたけど、セイコーならcal.38系、シチズンだとcal.86系、リコーではcal.570系の一群がそれに当たる。
あぁそうそう、cal.48系はセイコーの良心とも呼ばれてるね。
まぁまともに動作するものなら……という注釈付きだが。
いずれ劣らぬというか、どこからどう見ても正真正銘「昭和のオヤジ時計」な逸品だ。
リコーのオールドクォーツの一群
左からcal.590白文字盤、cal.570タイガーアイ文字盤、同じくcal.570ブラッドストーン文字盤
一番右がcal.580ゼロリセットスイッチ付き、上がcal.590ネイビー文字盤
天然石文字盤のシリーズは12時位置に埋め込まれた天然水晶も相まって派手派手でちょっと恥ずかしい
これはとにかくスッゲー分厚くてスッゲーゴッツい、そしてキラキラでキンキラ(一緒か)
cal.580に搭載されたゼロリセットはクリストロンの帰零スイッチと同様に動作するが、シチズンとは違って指で押せないから爪楊枝とか持っての待機必須(ちょっと悲しい、だけど笑える姿勢だ)
使わなけりゃ何の問題もないが(そういう機能を備えてるってゆ~満足感だけ)
このcal.580機はデイデイト仕様なところだけが残念な点、デイトだけのもんは無いのかいな?
リクォーツcal.580搭載機の横顔
2時位置のスイッチは頑張っても指では押せない
毎日使ったりするわけじゃないが、ちょっと残念
時報に合わせてプッシュすると、押した位置が30秒未満の箇所ならその秒針が指している秒数分停止した後に動き出す(シチズンの方はLEDもその間ずっと一秒ごとに点滅して待機状態継続)
30秒位置を過ぎていたら、ゼロ秒位置へと秒針が動くわけだが、その動くのに必要な時間も加味されてリセットされるという優れもの(まともに動作しさえすれば)
面白い機構だ
最初は使い方がよくわからずに戸惑ったわ
コスモトロンスペシャルと一緒だと思ったから最初はコレ壊れてるの?って(笑
何度か繰り返す内に段々わかってきたんだが、一般的な機構じゃないからあまり情報無いのね
そもそもそこまで時間が合うことに拘る人が少なかったのか、それともハックついてりゃ一緒だよって考える人が多かったのかわからんけど、その後同様の機能は廃れた。
機械式時計で(いい意味での)アバウトさに慣れ親しんでいた世代だったからかもしれない。
振り返ってみれば自分自身も、ハック機能を時報に合わせて使うような習慣は無かった。
大体合ってるか少しばっかり進んでるくらいで何も困らなかった(今現在もそう)
適当に書きなぐった、
後悔はしていない。
但し……少しばかり書き直すかもしれない。
興味無い人からしたらゴミでしかないモノに愛情を注ぐことは、理解しがたい奇行に見えることもあるらしい。
ん~、少しづつ書き足してたら増え過ぎた。
少しばかり削るかもしれん。