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31日の夏物語  作者: Monty
6/28

8月5日

昨日は思わぬ出来事が多発し、寝るころには頭がオーバーヒートしてしまいそうだった。


さすがに昨日のままで咲に会うと色々まずそうなので、一旦頭を落ち着かせる。


落ち着いてから居間に向かうと、そこには元気な妹の姿がそこにあった


「おはよう!おにいちゃん!」


(やば!何この絶対に守ってあげたい笑顔は!今日も1日平和に過ごせそうだ)


何とか1日で風邪も治ったらしく、とてもほっとしている。


なんだか、ちょっぴり咲と仲がよくなった気がしてうれしい。


「ごめんくださーい」


そんな頭がお花畑な状態でいると、もう聞きなれた声が玄関から聞こえてくる。


今日も、花陽さんがいらっしゃったようだ。


俺は咲といっしょに外に出る。


「おはよう。咲ちゃん、元気になったんだね」


そう、笑顔で言ってくれた。


「うん!で、今日はどこを案内してくれるの?」


てか、こう少しの会話を聞いただけで2人の仲がよくなっているのがよく分かる。


「今日は...お花畑だよ」


まさかの、脳内だけではなくリアルでもお花畑です。


花陽さんが言うお花畑は、どうやら花陽さんが住む村長の家の裏から行くらしい。


この前分校に降りていった道とは別の道を、ゆっくり進んでいく。


村長の家がここで一番高いと思っていたのだが、その道は少し上り坂になっている。


そのまま進んでいくと、急に視界が開け鮮やかな光景が広がっていた。


ここは、まさに『お花畑』であった。


「ここは、私が本当に自慢できる場所。ここの手入れは全部私がしているんだ」


そこそこな広さなのに、これを全部とはシンプルにすごいとしか言いようがない。


俺はお花畑を見渡していると、あることに気づく。


咲いている花が、一種類しかないことに。


「花陽さん。ここに咲いてる花って何ていうんですか?」


もしかしたら、一種類だけなのには理由があるのかもしれない。


その手がかりとして、花の名前と花言葉が浮かんだ。


だから俺は、花の名前を聞いてみることにしたんだ。


「ここに咲いているのは、全部『ペチュニア』って花なんだ」


花陽さんは、どこか悲しげにそう言った。


きれいな花ではあるが、ペチュニアなんて聞いたことがなかった。


それゆえに、そこから何か手がかりもつかむことができない。


そのまま眺める時間が続く。


俺はペチュニアの花を見ながら、今日こそは置いてかれてたまるかという思いで花陽さんを見ていた。


しかし、さっき話して以来ずっと花陽さんの表情は変わらなかった。


「2人とも、確かここに居るのって8月の間だけなんだよね」


「はい、そうですけど...」


(いきなりどうしたんだろう、花陽さん)


「じゃあ、もしかしたらのことがあるかもだから、あることを伝えるね。ただし、このことは誰にもいわないで置いて」


急に真剣な雰囲気になり、俺と咲は軽くうなずいてしっかりと花陽さんの話を聞くことにする。


「実は私...この夏で...『死ぬ』かもしれないの...」


あまりにも急で、衝撃的な発言から、俺と咲の脳は完全に思考を停止してしまうこととなった。


今回も、お読みいただきありがとうございます!

この作品も投稿をはじめて数日が経ちましたが、完全な新作ということでアクセス数が伸びない覚悟でいましたが、思ったよりものびていてくれてうれしく思っております。

この夏の間だけの投稿となりますが、ぜひ楽しんで呼んでいただけると幸いです。

では、また明日の話もお楽しみください!

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