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31日の夏物語  作者: Monty
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夏休み初日

とある年の7月20日。


現在高校2年の俺、『高山(たかやま) (あきら)』にとっての人生二度目の高校の夏休み初日。


高校生といっても、通っているのは普通科高校ではなく工業高校で、普通科の生徒が長期休み中に行う課外なども特になく、あるのは7月中に少しだけ資格勉強で学校に行くぐらいだ。


その上部活もやっておらず、今年の夏休みもだらだらと過ごして終わる未来しか見えなかった。


初日から見事に堕落した生活を始め、いつもは6時前に起きるはずが10時に起き、適当に腹ごしらえをしてごろごろしながらリビングのソファで横になりながらスマホでソシャゲのイベント周回をしていた。


両親とも共働きの関係上、現在誰も家にいないので当然こんな生活をしていても怒られることもない...


「おにいちゃん!またそうやってゲームしてるの!大事な高校の夏休みなんだからもっと勉強したり、青春したりしたらどうなの!」


おっと、怒られてしまった。


今のは俺の妹で中学2年の『高山(たかやま) (さき)』。


現在バドミントン部に所属し、三年生引退後に部長となりなぜかそこそこ強い。


この前の中体連では三年生がいる中、県ベスト8まで行ったほどだ。


「なんだ咲、もう帰ってきたのか。たしか部活は三時までって言ってたよな。まさかサボって途中で抜けてきたのか?」


「何?おにいちゃんはいよいよ時計すら読めなくなったの?」


「へ?」


そうして時計を見ると、時刻はもう夕方の5時前。


見事に初日を何もせずに終わらせてしまった。


「まあいいや、こんなバカおにいちゃんの相手してる暇あったらシャワー浴びてこないと」


そう言って咲は2階にある部屋向かって小走りに進んでいった。


そのまま時は過ぎ、夕食の時間になった。


今日は母の得意なハンバーグだ。


家は話題がないとほとんどしゃべらないので、基本は静かである。


ピリリリリ、ピリリリ、ピリリリ...


無言で食べ進めていると、いきなり電話がかかってきた。


電話から一番近いところに座っていた母が席を立ち電話に出る。


たまに電話に出ることはあるが、毎回どうでもいいのばかりなので今回もそんなのかと思っていた。


電話を切りこちらに向かってくる母。


「ねえ、咲。確か8月から体育館が使えなくなるんでしょ?」


「うん。だから各自自主練って形になるんだけど。」


「そう...なら、2人とも8月間はおばあちゃんの家で過ごしてみない」


「「え?」」


このとき、初めて俺と咲が同じ反応をした瞬間だった。

この作品は、今日から9月1日までの間毎日22時に更新します。

ある程度で形は決まっている作品ですが、設定があやふやになる箇所が出てきた随時直したいと思います。

それでは、明日の更新をお楽しみに!

読んでくださりありがとうございました!

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