表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/101

人生、一方通行

私は誰かを愛したことはなかった。愛する事はないと思っていた。しかし、付き合ってと言われれば付き合ったし、セックスをしようと言われればセックスをした。それは、曲がりなりにも理解しようとしたからで、自分の中では誠実な行為だった。

だけれども、結局はわからなかった。もはや自分はそういう感情を持たないのだろうかと、思い始めた時に、私は彼女に出会った。

彼女とは色々な話をした。

朝ごはんのこと。

仕事のこと。

趣味のこと。

猫のこと。

夕焼けのこと。

缶コーヒーのこと。

いつからか彼女と話していて、私は自分の胸が締め付けられるような、それでいて気分の悪くない、不思議な感覚に陥った。最初、私はそれが何か分からなかったが、いつからかその感情の名前を察し始めた。

私は、初めて誰かを愛し始めたのだった。そして、幾つものことを悟った。

もう私は戻ることはできない。愛を知らない、誰かを愛したことのない自分には。

もう私は戻ることはできない。彼女を知らない自分には。

そして、

「私と、付き合ってくれませんか?」

その言葉がとても重いものだということを、私は自分が使って初めて知った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ