表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/101

寂しいの

寂しいの



私は、両親が不在しがちな家庭で育ったためか、昔は相当な寂しがり屋だった。中学、高校と年齢が上がるにつれて、静かな家に対する妙な焦燥感は小さくなっていった。

しかし、風邪をひいて一人で寝ている今日、またその胸に吹きすさぶ焦燥が再来していた。

寝たり起きたりを繰り返し、静かな家に耳が痛くなって、そのたび私は泣きそうになる。

次に目を覚ましたのは夕方だった。

すると、何やら台所からこちらに向かって歩いてくる音があった。お母さんだろうか?

「起きてる?」

返事は、喉が嗄れてできなかった。だが、向こうは返事が聞こえたかのように部屋に入ってきた。

良い匂いのする盆をと共に入ってきたのは、母ではなく幼馴染だった。

「お粥。食べれる?」

そう言って彼女に渡されたお粥を、私はゆっくりと食べる。会話はなかった

「――さま」

食べ終わっても、やはり声は出ない。その後もてきぱきと彼女に看病され、また布団に寝かされる

「じゃあ、私は帰るから」

そう言って立ち上がる彼女を、私は手を伸ばして引き留める

「寂しいの」

私の言葉に彼女は、私が寝るまで付き合ってくれた。

焦燥感はもうなかった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ