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氷
街から日に二本出ているバスに3時間乗れば、私の住む田舎、田んぼと古い家しかない町に来ることができる。
蝉の声響く山にある、私の家の和室には、縁側という額縁が。絵は代り映えのしない山と田んぼと青い空。
何もすることがない田舎者は、長く読める本やゲームを買うことになるが、長い夏にはそれらは無力過ぎた。
そうなれば活動は既存の物が対象になり、私の場合、相手は姉妹同然に育った幼馴染だった。
昼前に同じ布団から起き、昼間は二人で川などで管を巻き、涼しくなったら情事に耽る。
非生産的な退廃的な毎日。
今日は日差しが強いので家の中。奥から、氷の音を響かせるコップを持った、薄いワンピースだけを着た彼女が歩いてきた。
コップを受け取り、座った彼女にしな垂れかかって水を飲む。
口の中に冷たい氷が入ってくる。
私は、彼女を押し倒しながら、ワンピースの中に入り込む。
そして、何もつけていない体を、舌と唇で挟んだ氷で這い上る。慎ましやかな双丘の間に顔をうずめ、肌の上で舌と氷を転がす。
冷たいのか、少し鳥肌が立った彼女の背に手を回す。
夏は、暑く、長い。




