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赤い低気圧

雨の日は嫌い、頭が重くなるから。

頭が重くなれば、思考も鈍る。だからだろうか、うんうんと適当に相槌を打っていたら、友人と相合傘で帰ることになってしまった。

傘を忘れた彼女が、傘を差す私のパーソナルスペースを侵す。肩が、触れ合う。

雨の少し不明瞭だが胸がすくような香りと、彼女の少し汗の混じった香りが鼻腔をくすぐる。

適当な会話をしているのだが、彼女の言葉はあまり耳に入ってこず、私は専ら鼻と肩に意識が向いていた。

「ねえ、聞いてる?」

「聞いてる聞いてる」

「そう?ならいいけど」

彼女がもっと傘に入れろと肩をくっつけてくる。私は、すでに濡れた肩をさらに濡らす。

「大丈夫?濡れてない?」

「大丈夫だよ」

「ふぅん」

突然、彼女が腕を絡めて、顔を近づけてくる。

「格好つけちゃって」

揶揄うようにニシシと笑う。そして、そのまま腕を組み、身を寄せて歩き始める。

肩は雨に降られていなかったが、逆の肩が彼女の少し長めの髪に降られる。

やっぱり、雨の日は嫌いだ。

赤くなった顔を隠せなくなる。

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