表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/101

聞こえない

朝起きると、年子の妹が私に抱き着いていた。

殆ど双子のように育った私達だが、根本的な部分で大きな差異がある。身長は私の方が高いし、胸は妹の方がはるかに大きい、他にも色々。

「おはよう」

「おはよ」

発した私の声はひどく掠れており、それに応える妹の声は明瞭だ。私は体が弱く、そのせいで昔喉がつぶれてしまったのだ。これがきっと一番の差異。

そして、病弱でよく床に伏せる私が心配なのだろう。妹はいつも私の胸に耳を当てる。

「今日も生きてる」

「生きてるよ」

「でも、喉の調子悪い?」

自分ではわからないが、私の呼吸と心臓の音を毎日聞いてる妹が言うのだ、きっとそうなのだろう。

二度寝は気持ちいいが、ずっとこうしてはいられない。起きなければ学校に遅刻する。ただでさえ出席日数が少ないのだ、行ける日は行かなければならない。

「そろそろどいて」

「やだ」

本当に少しだけ強く抱きしめられる。

こうなると、満足するまで妹は私の鼓動を聞き続ける。


私は、妹が満足するまで頭を撫で続ける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ