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目の見えた話

生来、私の右目は見えない。眼球がそもそもないから義眼をはめているのだが、昔はそのことでいじめられていた。私は右側が良く見えないから、よくそちら側から物を投げられた。

そんな時、彼女に出会った。彼女は、私が右に立つと言い。その日から、いつも私の視界を補ってくれている。私がいじめられなくなっても。中学に入り、高校に入ってもそれは変わらず。何時しか、彼女が右隣にいることが普通になっていた。

そんなある日。彼女が数日学校を休んだ。私は、とたん見えない右側が怖くなった。前後の距離感もおかしくなった。

彼女の代わりに別の友人が補助に回っても、余計不安になるだけだった。日常に溶け込んでいた、彼女の気遣いが身に染みる数日だった。

彼女が久しぶりに登校した放課後の帰り道、この数日で感じたことを包み隠さず話す。右側にいる彼女の顔を見ることはできない。

「いつもありがとう」

感謝を伝える。

「君がいることが普通になってた。これじゃあ夫婦って揶揄われるわけだ」

夫婦とは、言いえて妙だと思う。私たちは近すぎた。

「大好きだよ」

何も言わない彼女が、照れているのが見えた気がした

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