平時の銀猫様はバカワイイ。
避難民が帰還していったレデュウ砦館周りの避難村は、現在閑散としていた。
農地は俺様や俺様配下が扱える量以外は休耕畑にさせた。
あのあと、貴族館に使用した建物を改造し、冒険者ギルドと農業ギルドの出張所を作り。
冒険者ギルドには、迷いの森近辺の屈強なモンスター退治の為の訓練所及び待機所にした。
とても危険なので、ここに滞在できるのは、最低でもB級以上のつよさの実力保持者になった。
農業ギルドには、野菜果物類の強化開発や、糞尿灰腐葉土などの作成方法の簡単なレクチャーとかして、農業ギルドルートで民衆に広めさせている。
実は、肥料実験した農作物が、本来の三倍の量で育った経緯があり。
避難民の口コミで農業ギルドへと情報が回り。
土下座で協力するからとお願いされた。
肥料と言う概念はこの地方では無かったらしく、カルチャーショックだったようだ。
まあ、転生したからといって、ラノベテンプレ詳しくてもさ、平成農業詳しいとは限らないしな。
俺もバイオ農業はよく分からん。
バイオプラントとか仕組みが分かれば、水も土も余り必要ないから使いたいんだけど。
まず、この世界に電力無いから仕組みが分かんねえとお話にならねえ。
だから、アナログな肥料実験をした。
採取した野菜から出る生ゴミ。
米なら藁とかを燃やして作る灰。
池の底に溜まった腐った草木、腐葉土。
飼育するやぎとかイノブタとか鶏からとれる糞尿。
これらの簡単な処理法方とか教えて実践させた肥料を作り。
ヤバい細菌は光魔法で滅菌。
そんなこんなで農作物に使用して見せたんだわ。
魔法で農作物を強制成長も出来るのだが、その方法は畑としての力を早く無くさせてしまう。
だから、魔法畑とアナログ畑と休耕畑。
これを徹底的にローテーションさせる。
ただそれだけなんだが、休耕畑が有って尚三倍の収穫量は魅力的だったのだろう。
その他にも、カエデメープルと養蜂箱も設置し。
他国で味噌もどき醤油もどきバターヨーグルトもどきの食文化が有ったので、作り方の本仕入れ。
しれっとそのあたりも広めた。
先駆者のお陰で、日本食擬き集めには苦労しなかったし、このあたりの西洋風食文化は、出汁のないすごくしょっぱいか、こってり目が多く。
直ぐに飽きるから助かった。
風味は大事だよな。
好き嫌いも有るようだが、お残しは許しませんぜ。
因みに、この地の収穫物は、俺の砦に収穫された後避難民が居るときはそのまま保存し。
避難民が居ない時は、その必要量以外は王家の緊急用穀物倉庫へと買い取られる仕組みだ。
後、ギルド内の改装を上下に広げたので。
彼等はそこに居を構えさせた。
なので、畑を触らせるくらいで、避難民収容民家には住ませていない。
まあ、そんな感じで過ごしてます。
そして、俺はここの連中にこう呼ばれるようになった。
白銀の貴公子とか黄昏の銀猫とか‥。
ちょっと待てコラ!
俺様は、銀狼族いわゆる耳と尻尾モフモフのはえた獣人だ。
猫じゃ無い!狼だ!
黄昏てないし!
フラレタからか?
フラレて王子でなくなって、色々黄昏て牙抜けたにゃんこみたいなのか?
壁をゴンゴンしても聞き間違いではなかった。
どうやら狼族系にしては、風貌が愛らしいと言う意味らしい。
そーかよ、ショタショタしいのかよ。
別の意味で黄昏るわ!
因みに、冒険者女子達に王子じゃ無くなってから上目遣いで言われたこと。
「モフモフしても、いい?」
愛玩動物扱いですか!
まぁ、俺様女子には優しいから撫でさせてやる。
だがおっさんどもはだめだかんな!
いろんなもんが減るから。
これが原因で、益々銀猫扱いされているのだが、シャアは気付いて居ない。
孤高の狼のはずが、ツンデレで懐くとチョロい。
故に猫っぽい。
それがシャアの評価だと、まるで知らないのは本人だけである。