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2度目の人生はハニトラからのボッシュート①

麗らかな春に、俺様ことシャア・レ・コルベットは産まれた。

父はコルベット王国のルシフェル国王、母は元男爵令嬢のセラフィム側妃だ。

因みに正妃ガブリエル様には、俺様の兄上にあたる第一皇太子ラファエルが居る。

父は王立ランボルギーニ学園で母と出会い、熱愛関係となるも。

身分違いとガブリエル様と既に婚約状態だった為、母は側妃として後宮に上がったのだ。

因みに父は他に四人の側妃が居たりする。

どうも夜がお盛んで絶倫系激しいので、二人を抱きつぶさない為に増やした、と言う言い訳のハーレムだな。

けっ!

だが、母も正妃も学園時代から仲は悪くなく。

周辺貴族は流石に騒がしかったらしいが。

そんな綱渡り的ではあるが、俺たち母子は無事に生かされていた。

理由は、正妃を蔑ろにしなかったからだと今では思う。

これが俺の母を重視していた場合、とても国は荒れただろう。

少しは参考にしたら良かったかも知れないが。

俺はどうにもアホの子で、父が超嫌いで。

恋にのめり込みすぎたんだ。

だから足元を浚われた。


幼い頃は両親が大好きだった。

だから嫌いな剣術も魔法の勉強も、王族の嗜みも。

幼い頃は頑張ってたんだよ。

可愛いがられては居たけれど、父にとっての一番が俺でなく母上で。

母にとっても父上で。

じゃあ王族としては?

おれは兄上のスペアでしかなかった。

それを知ったのは学園に入る直前の、社交界デビューの時だ。

挨拶周りの時、少し離れた所の大人達からの嘲笑や陰口。

そして兄上への賛美。

社交界ではずっとそれが繰り返された。

陰口は、城でも有って。

俺の心は、どんどん頑なになって行くのも流石に時間が掛からなかった。

そんなときだ、学園で可愛いらしいトキ・クランベル男爵令嬢と言う女の子と知り合ったのは。

誰にでも無邪気に笑いかけ。

毒なんて知らなそうな柔らかな唇から、鈴のような笑い声。

本音でしか語らないから社交界での腹芸なんて必要もなかった。

多分俺は疲れていたんだよ。

周囲の嘘と陰口と見栄と腹芸に。

気付けばすっかり彼女に参っていた。

その作られた優しさに夢中だった。

彼女の嘘と魅了術が読めなかったんだ。

俺は当然婚約者が居た。

何をさせても完璧超人な婚約者、エンヴィー・フェラーリに、俺は兄上同様のコンプレックスを持っていた。

だからこそ、父のような配慮が出来なかった。

好きな人は一人だけ。

そう決めていたからこそ色々こじれた。

まず知らなかったのは俺の王位継承権が三位ではなく五位だったこと。

なんと、エンヴィーの祖父が先々王の王弟で王位継承権三位で、彼女の母が俺の父王の王妹で王位継承権四位なのだ。

それ故、俺の両親に請われ婚約した。

血が濃くなりすぎる、と初めは断られたそうなのだが。

熱心に頼み込んだので、途中で折れて条件を出された。


まず、エンヴィーを蔑ろにしない。

浮気しない。

婚約破棄などエンヴィーへの辱めを受けさせない。

これを守れば、シャアに王位継承権四位を譲り、二人の子供に王位継承権三位を譲る。

但し、婚姻までは取り決めをシャアには内密にさせ、反故にしたら王位継承権を喪失させる。


こんな面倒な取り決めは、俺に自由すら無いと辟易する内容だ。

だが仕方無い。

王族は国の為に生きるのであって、個人の意思は優先されづらいのだ。

それにエンヴィーの祖父は、既に王位継承権を孫可愛いさでエンヴィーに譲っており。

簡単にはいどうぞ、とは言い難かったのだろう。


じゃあ、俺がどうやってトキと出会い。

やらかしてエンヴィーに睨まれ断罪されたがを語ろう。

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