ロボットはロマンらしいですがそれより癒しが欲しいです
ミシェルアが来てから、冒険者ギルドのメンツの視線が痛い。
俺がパルーニャとミシェルアをハーレムに入れたと勘違いされたらしい。
オイ待て!
ハーレムってなんぞー?
流石に顔は可愛いけどさ、ヒロインさんたちですしお寿司。
ただ、あいつら中身アレだぞ?
知らないならともかく、本性知ったら無理だってーの!
まぁ、他の連中の視線や思惑は放置しておくとして。
俺は現在、何故か二人に詰られていた。
「嘘でしょ?
ロボットはロマンでしょ?」
「ロマンだよね!
ファンタジー世界に悠然降り立つ超科学兵器とか、かっこいいのに。」
ロボットアニメほとんど知らない事への不満が、何故かパルーニャだけでなくミシェルアにまであるようです。
「だからさぁ、わかんねえよ!」
「てか、何でロボットアニメほとんど見なかったの?
あんたの好きな、歴史物混じりロボットも有ったのよ?」
「あー、何か幼い頃に三作品位飛び飛びで見たくらいなんだけどさぁ。
一つは最終回だけ見たんだ。
主人公以外味方全滅するんだよ。」
「全滅エンド⁉」
「もう一つは、宇宙から侵略して来た敵の裏切り者が主人公で、間が飛び飛びで分から無いんだけど。
そのうち地球の仲間になってて、毎回人が死んでて。
最終的に、宇宙じゃなくて地球の未来から敵は来ていて。
敵の母星がおかしくなったのは過去に来た敵達本人だったー!
って後手後手に回ってフラグ回収失敗みたいな感じな、どーにも救え無い話で。」
「明日を救えなかったアレかよ。」
「最後は、最終回に謎兵器ドカーンして、敵も味方も滅亡。
残ったのは赤子で。
謎空間に死んだ人達真っ裸でふよふよ飛んでてけしからんイメージ映像的な感じなこの三作品しか見た事ないんだよ。」
「何その三大鬱アニメラインナップ。
もうちょっとライト系になんで遭遇し無いのかしら、謎ね。」
「そうよね、しゃべる面白かっこいいのとか勇者なロボットとか色々有るのにね。」
二人は残念な物を見る目でこちらを眺めて居た。
「うっせーよ!
そんなに言うなら、ゴーレムロボットはお前らが乗れよ!」
「あ、ちょっと待ちなさいよ!」
拗ねて俺は、地下空間から出た。
結局、個人認証した後なので、俺が操縦するのは確定で拒否権は無かった。
酷い!
ミシェルア達は別のゴーレムロボットを新たに作り、そちらに乗る事となった。
何だか魔法少女みたいな愛らしいディテールのゴーレムロボットだけど。
攻撃はえげつなかった。
ロボットも性格出るのだろうか?
因みに、俺のロボットゴーレムには女の子妖精タイプのアシスタントシステムが付き。
パルーニャにはイケメン執事風なアシスタントシステムが。
ミシェルアには猫娘タイプのアシスタントシステムが付き。
操作も簡単で思考すれば動くから、慣れたらゴーレムロボット手足の様に動かせるようになったさ。
因みに、パルーニャの作った謎空間にて練習を行っている。
「シャア!真っ直ぐ進むとターゲットが見えるよ?」
「分かった!有難うなリイ。」
「えへへ。」
愛らしい声で笑うリイと名付けた妖精は、照れている。
余りに可愛いから、ついついだらしなくニヤニヤしそうになる。
どうも、アシスタントシステムの人格付けや見てくれは。
ゴーレムロボット操縦士の好みの姿へと自動カスタマイズされる様だ。
俺はどんだけ癒しが欲しいですかね。
パルーニャの執事は、どう見ても前世日本の旦那の姿瓜二つだし。
ミシェルアに関しては、秋葉原辺りで良く居そうな、猫耳美少女アイドルみたいな姿のアシスタントシステムを確保して居る。
「よーし!もう少し慣れさせてくれよ。」
「うん!頑張ろうね!」
ほんわかしながら操作を続ける。
失恋して二次元の嫁を作る男みたいな状況になって居ると、果たして彼は気付いて居るのだろうか?