前回までのあらすじ。というかポイントメモというか
詳しくは短編の「脇役Aは画面の片隅で躍る」「片隅で躍る脇役Aを観察する僕はフレームアウト」を読んで頂ければ幸いです。
(基本)
俺の幼馴染みはイケメン様。嫌味なほど女にモテる上に文武両道、カリスマ有りの完璧男。俺はそのばっちりの迷惑被ってる。と思ったら、あいつは乙女ゲーの攻略対象デシタ。
なんで分かるかっていうと俺は転生者ってやつで、前世は女で、そのゲームをプレイした記憶があったからだ。
だけど俺は今世は脇役も脇役。ゲームではあいつに幼馴染がいるって設定すら描かれてなかったはず。じゃあゲーム本編には全く関係無く好きにすればいいやと気にしないことにした。
(~小学校時代)
直也が乙女ゲームの世界に転生したと気づいたのは幼稚園で漢字で「東雲鷹成」という名前を見たとき。その頃には既に鷹成に懐かれていた。
本来東雲家としては私立小学校に行かせる予定だったが、人見知りの鷹成が直也に懐いて、またそれが良い影響を与えていたので、そのまま同じ公立小学校に行かせた経緯がある。
前世の記憶を得た直也は「男はやっぱり喧嘩の一つも出来ないとー!」と空手道場に入門したりする。
さて、直也は鷹成と自分を含めた周囲の子供達の頭脳の差を認識していたので、鷹成が孤立しないように、また自分たちが少しでも対等になれるように、小学校では遊び感覚で色々なことを調べたり体験学習のようなものをしたりしていた。面白がってかなりはっちゃけていたため、問題児扱いされたりもしたが全く後悔も反省もする気なし。
そのおかげで鷹成も周囲から極端に浮くことなく小学校時代は友人が沢山いた。なんだかんだで間に直也がいてフォローしていたおかげでもある。
直也が後悔しないようにやりたい事をやろう。好きに生きようと決めたのが小5の頃。
前世の記憶のおかげで勉強するにしてもどこが重要なのかというポイントが分かるので、今のうちからしっかり勉強して大学に現役一発合格を目指すことを一つの目標にした。
そんなことを決めた翌日に鷹成の私立中学受験を打ち明けられ、一緒に行くことを懇願されたが断った。鷹成の両親まで説得に出てきて閉口。
しかし直也は中学生になったら自転車で日本一周旅をしたかった。超進学校の私立なんぞ行ったら、資金集めの新聞配達のバイトも自転車のトレーニングもままならない。
それを理由に断れば鷹成も「俺も」と言いかねない為、中学でやりたいことがあるから公立じゃないと駄目なんだと言い、それでもすんなりと納得してもらえなかった為に一つの約束をするハメになった。
「高校は同じ所に行く」
その為に週一回、鷹成と勉強会をするという条件で決着。
即日勉強会をやらされた上に、何故か中学受験の勉強までやらされたのは納得いかなかった。
(中学校時代)
小学校とやってることは変わらない直也。好奇心に任せあっちこっち首を突っ込み、果ては不良と殴り合いの喧嘩をして引き分けて、知り合いになって友好関係結んだ上に勉強を見ることになったり(こっそり先生にも頼まれた)。生徒会副会長やるハメになったりと忙しい。
新聞配達のバイトに自転車でのトレーニング、英会話も小学校から続けている。
週一の勉強会は最初の一ヶ月で自然消滅するだろうとたかをくくっていたら、予想に反して執念深く卒業まで続くことに。鷹成の中学の定期試験の問題までやらされる始末だった。
中3の夏休みに念願の自転車で日本一周を決行。地元のニュースに取り上げられ地味に有名に。
そんなこんなで受験に合格し、幼馴染のいる高校に入学することになる。
いよいよ乙女ゲームの舞台に立つことになるが、スタートはまだ先の話である。