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Deer! and Bear?  作者: ムルモーマ
暑さと寒さに苛まれて
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準備は出来た

 前触れも無く戦争は始まっていた。

 リドムがスパイを捕まえたその日、既にその場所では吹雪が舞っていた。今年が極寒であるのは間違いない事であり、メルトライはその日から攻めて来ていた。

 今年は絶対に来る。そう思われていたように対策は万全だったが、メルトライの奇襲に次ぐ奇襲はその対策の幾つかをもう、打ち破っていた。

 全てが乏しい国であり、それで3年も続けて戦争を行っているのに、その勢いに全く衰えた雰囲気は無かったのだ。

 そして、誰もその原因を知る人は居なかった。


 攻められるであろう地点にリドム達騎士が着いた時、既に地面は一面真っ白であった。

 その時は曇り空だったが、吹雪がその日の朝まで降り続いていたそうだった。

 リドムは言った。

「また、すぐに降るんだろうな」

「こんなもんじゃないって程にだろうな」

 ライルは溜息を吐いて返した。


 すぐに全員は専用の装備に着替え、リドムも防寒を兼ね備えた分厚い革鎧を着て、帽子も被る。リドムは一応、雪の上を滑って移動する為の足に付ける板も背負っておいた。

 フリクトには、鎧は無かった。

 メルトライとの戦争では、吹雪で重い物や大きい物を運べない。要するに、フリクトを一撃で殺せてしまうような強力な飛び道具は存在しない。また、元々冬の吹雪の中に外で過ごしていても平気な体の強さも持ち併せ、それに加え、魔獣には毒も効き辛いと言われている。

 それであれば、機動性を失うようなモノは付ける必要は無かった。

 リドムは自らの装備の確認に入った。

 一般人にはとても引けないような重い弓、吹雪の中でも出来るだけ真直ぐ飛ぶように作られた矢、それを入れる矢筒。弓を射る為の専用の手袋。懐には短剣が幾つか。腰には、弓兵としては使う事があってはならない細剣と、小物入れ。

 小物入れの中には、矢に塗る為の毒薬、拷問にも使われる香辛料を撒き散らす爆弾が複数と、着火させる為の特殊な摩擦紙、それと携帯食が入っている。

 自らの装備を全て確かめてから、リドムは全ての矢に毒を塗った。それはスパイ達に使ったのと同じ毒で、一定時間の間、動けなくなるだけのとても軽い毒だった。

 だが、それはこの雪の中ではとても残酷な武器になる。

 吹雪の中動けなくなる。それは、雪に埋もれて体が急激に冷えていくという事だ。死にはしなくても、確実に体に後遺症を残す。

 そして敵は、仲間を助けようと寄って来る。そこをまた射る。

 リドムが使う弓矢は、人道というものの欠片も無い武器だった。


 誰がどの場所に行くのか、それは即座に決められていく。リドムは唯一の弓のみで臨む騎士だったが、特別な事はそこまで何も言われずに配置を決められた。

 リドムはフリクトに乗る前に聞いた。

「準備は良いか?」

 魔獣の熊の目撃情報はまだ無い。そもそも、その熊を発見して生き残った騎士が少ないと思われている。

 もしかしたら、今回は遭遇する事すら無いのかもしれない。

 だが。

 それではきっと終わらない。リドムはそう思っていた。フリクトが望む、熊に関連した何かがここにある。それを知り、フリクト自身がそれにけりをつけるまでは、終わらない。

 ……これは、俺自身の人生の最高の山場だ。乗り越えられるかどうか、という事だ。死神とも言える熊に対面し、生き残れるかどうかという事でもある。

 そして、フリクトは頷いた。フリクトにとっての準備は、心の準備だ。

 フリクトもそれは出来ているようだった。

「よし。行くか」

 リドムは右足を鐙に掛けてから、動かない左足の留め具を外し、左足も鐙に掛けた。

 そして、フリクトは歩き出した。

 

ちょっと文量少ないけど、まあいいかな。

何となく、今更一人と一頭の紹介。


リドム・クアッツ

男、年齢ははっきり決めてないけれど、20代後半から30代前半。結婚の適齢期は既に過ぎてる。

質の高い器用貧乏。かなりのマイペース。

頭の回転は速い方。知識もまあまあある方。

両親は既に無くし、また一人っ子であり、近い親族は誰も居ない。

フリクトの事は……現代風に言えば友達以上恋人未満みたいな感じに思ってる。

likeとloveの中間って感じ。

フリクトを除くと、一番の親友はライル・パンパ。他にも友達は居るけれど、単に出してないだけ。


フリクト・シルリェト

鹿の魔獣。毛皮は銀色。

名は、初めて親しくした人間である老婆から貰った。性別は一応雄。けれど、まだフリクト自身も子孫を残せるかどうかは知らない。

年齢は、リドムよりもやや年上。知能、体力、筋力、体の頑丈さ等、全てにおいて普通の鹿を圧倒的に上回る。また、普通の鹿よりもやや大きい。馬よりはやや小さい位の大きさ。

膂力としては、普通の熊は倒せるレベル。

マイペースなのはリドムと変わらない。

大酒飲み。書いてないけど、結局樽1つの酒は数日で飲み切っている。酔っ払いはしなかった。野菜や豆、穀物を好んで食べるが、人間社会で上手く暮らす為に、畑を荒らしたりはしない。というか、その方が人間に好まれて、野菜を貰えて色々得する事に気付いている。

寒さには滅法強いが、暑さには弱い。

リドムの事は、かなり気の合う相棒と思ってる。でも、自分の目的とは区切りを付けてる。



僕は全ての登場人物とか地名とかを、適当な単語選んで響きが良い外国語にしたり、アナグラムにしたりしてる。

因みに2、3番目に書いた黒歴史の、もうどこにも無い小説ではポケモンの名前から抜き取ってた。それをここで書いた最初の方の無駄に長い小説で引っ張ってたりもした。

で、リドムはドリームから取った気がする。何故だかは忘れた。

クアッツ? 何から取ったっけ……。

フリクトは、反射。シルリェトは白銀を何かの外国語にしたもの。


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