プレゼント。
即興で書きました!
そこまで残酷ではないです。ちょこっと、血が出るだけです。
世間はもうすぐバレンタインデー。乙女の祭典だ。私だって……、彼氏にあげるもん!!
まず、迷うことになったのは、中に何を入れるかだ。形はハート型、味は……ミルクチョコに、うーん、ここは私のすべてを込めよう、……私は目をつぶり、自分の腕を切った。その途端血がダラダラ出てきた。予想通り。私は、ミルクチョコを溶かしたところに、血を入れた。見る間に、チョコは赤く染まっていった。なんて、おいしそうなんだろう。
私はそれをかき混ぜた。もう少し、チョコを足して、血の色を少し薄めた。相変わらず腕から血がダラダラ出ているが、あの人に渡すことを考えれば、私の腕ぐらい安いもんだ。
私は腕に包帯を巻き、応急処置をすると、また作業に戻った。チョコをハート型に固め、あとはメッセージを書くだけだ。
出来上がったチョコは、少し赤い色をしていたが、ストロベリーソースと言えば、誤魔化せられるだろう。チョコには、生クリームと少しだけ、血を混ぜたクリームを使った。血はほんの少ししか使っていないから、ほんのりとピンク色で可愛い。肝心のメッセージはと言えば、
『浩太くん、好きだよ』
少し文字が乱れたが、ちゃんと文字が読める。浩太くん、喜んでくれるかな?
「浩太くん、バレンタインのチョコ、あげるね」
「ありがとう。味わって食べるよ」
「うん」
最近、浩太くんが私に冷たい。跡をつけたけど、どうやら、二股らしい。すごく、ムカついたから二日前にその女を殺しちゃったら、浩太くんは元気がなくなった。だから私はこうして、特別なチョコを作ったのだ。
「そのチョコ、私のすべてが詰まってるからね?」
「そんなに気持ちを込めて、作ってくれて、うれしいよ」
「ふふ……」
私のすべてを、込めてるからね――。
今年のチョコは喜んでくれるかな?
読んでくださって、ありがとうございます。
時期が全然合っていません……。