ド派手な泥棒!!?~なぜ、冷蔵庫?~
深いことは考えず、サクッと書きました。ただの思い付きです。
タイトルが変わるかもしれませんが、温かい目で見守って下さい。
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あたしは深波有希。職業は大学生。
……特技?才能?
―――――そんなものは、持っていない。
ごくごく、平凡な女なのです。
ちゃらんぽらんではあるけど、地味ではありますけど、それなりに、平和な毎日を送っておるのです。
派手じゃなくてもいいから、地味でいいから…さ?
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「たらいまー」
…一人暮らしのアパートだけど、一応。
あたしは玄関で靴を脱ぎ捨てた。
あー、それにしても疲れた。今日の夕飯、何にしよう。
いや、その前に風呂入ろうか。
うん、そうだ、それがいい。
…で、入浴剤何にしよう?
……嗚呼、今日も、平和だ。今日も無事に一日が終わ――――――
―――――おう?
………なんだ?
台所に、誰かいる!
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後ろ姿だけど、あれは男だろう。身長180センチは超えてる。
…それにしても、派手な髪の色だ、凄い濃い紫。だけどなんか意外と桂っぽくないし、自然。
―――髪染めるのに、一体どれだけこだわってんだ!?よく傷まないもんだなー。
…と、勝手な想像はこれぐらいにして……
あいつ、
絶対泥棒だ。
だって、なんかきょろきょろしてるし。…でも、鍵はちゃんと掛ってたよな?窓もちゃんと閉めたし。
ん?もしかして、こっちにまだ気付いてない…?
・・・・・・・・・・・・。
必殺・・・・ライダー、キーック!!!!
「うぐえッ!?」
おっと、手ごたえあり。背中に、クリティカルヒット!!
目の前の目立つ泥棒はそのまま前のめりに倒れて、涙目でこっちを向いた。
うおい、泥棒のくせに随分と端正な顔立ちしたにーちゃんだな。瞳茶色いし、まじ美青年。歳は20代ぐらいだろうか。まだ若い。
きっと不況で職を失ったんだろうよ。それでぐれてこんな行動に。
…ま、あたしにはそんなこと、かんけーない。
警察に電話しようとか一瞬考えたけど、何も取ってないみたいだし、何よりそのあとが面倒くさそうだ。
うん。許してやろう。
「…警察に追放するつもりはありませんから、早く出て行って下さい。もうこんなこと、しちゃだめですよ?」
わあ。あたしって、なんて優しいんだ。
泥棒美青年はそのままじーっとあたしを見ていた。
許してやるっていう言葉に、ショックを受けたんだろうか?
そしてやっと口を動かした。
「…お前、女か?」
―――――は?
はあああああ???
い、いくらなんでも…ええええ!!
あ、あたしが女に見えないとでも、いうのか!!??
「…ちょっと、アナタふざけてるんですか?」
―――――わあ、こんなに血の昇った脳ミソなのに、礼儀正しくお返事できた自分に拍手だ。涙出てきそう。
「やっぱり、女なんだな!!?」
だから…。??おい。いきなり何してくれちゃってんの?
「頼む!!一緒に来てくれ」
そいつは、あたしの手首を掴んで引っ張る。
「な、何してるんですか、離して下さい!!」
こいつ、精神異常者だァーーーー!!離せ、離せえ!!!痛っ!!何気に力強いし!!くっそ!!
「頼むから!!」
うわっ!!
精神異常者でも、やっぱり男だ。
あたしはいとも簡単に片手で担がれてしまった。
「は、離してよ!!」
「あ、暴れるな、危ない!!」
あたしを担いだまま、冷蔵庫のふたを開ける。
「―――――っ!!?」
冷蔵庫の中身じゃなかった。
明らかに違った。
まるでそこだけ空間がねじれているようだった。
「ちょっとだけ、我慢してくれ!」
あたしに向かって男は早口に呟く。
「や、な、離してっきゃッ―――――…」
目の前が、いきなり真っ暗になった。
色々と突っ込みたいところはあると思いますが、目をつぶって下さい。
これはちょいちょいです。
書きたいことは日に日に変わります。
なぜなら作者は一発書きだからです。
その日の気分で文章が変わります。